サーフィンやキャンプを楽しむレジャーカーとして活躍する山倉サンのシェビーバン。大阪府のEASTがキッカーのスピーカー群をインストールして大音量を楽しめるサウンドを手に入れた。後編ではサブウーファーやリアスピーカーについて紹介しよう。
小径サブウーファーやデッドスペースを
活用したパワーアンプ設置も見どころ
アメ車に惚れ込み、免許を取得した当初からずっとアメ車に乗り続けてきた山倉さん。探し求めていた程度の良いシェビーバンを1年前に購入してからは、ノーマルのノイズ&音の悪さがどうにも気に入らなくてデッドニングとオーディオのグレードアップをEASTでスタートした。
フロントスピーカーに選んだのは前編でお伝えしたとおりキッカーのユニットだ。サーフィンなどに行くときにはデカイ音で音楽を思いっきり鳴らしてテンションを上げて行きたいというニーズを受けてショップが選んだユニットだった。クルマにぴったりフィットするアメリカンブランドだったことも偶然とは言えトータルコーディネートができ上がっている。
オーディオシステム的にはフロントスピーカーに加えて、サブウーファーも装備。こちらもキッカーのサブウーファーであるコンプRTの16.5cmサイズのモデルであるCWRT67をチョイス。コンパクトなサイズながら迫力の低音を再生できるパワフルなユニット。エンクロージャーはタイヤハウスのサイズに合わせてワンオフ。ラゲッジのデッドスペースだったタイヤハウス後方隅に設置した。
さらにはアルパインの小型パワーアンプであるPDX-2.150を用いてサブウーファーをドライブ。シェビーバン特有の車内構造をうまく利用して、シート下にある空きスペースにインストールしているのも独特。車内のデッドスペースをうまく活用してオーディオユニットを目立たずスマートに仕上げている。
ピラーの純正位置にリアスピーカーを設置
ストックイメージを崩さない取り付けを徹底
フロントスピーカーとサブウーファーにキッカーのユニットをチョイスしたオーナー、車内スペースの広いシェビーバンなのでリアスピーカーも欲しかったことから当然のように同ブランドのユニットをチョイス。選んだのはキッカーのコアキシャルモデルであるKSC6904。
オーバルタイプでコアキシャル・タイプのこのスピーカー、キッカーではミドルレンジにあたるKSシリーズのユニットでクオリティの高いサウンドが魅力。しかも6×9インチのオーバル振動板を持つモデルならではの余裕の中低域を再生できるのも魅力となった。
取り付けはDピラーの純正位置にビルトイン。ピラーに取り付けられているカバーも純正をそのまま用いることができる仕様としているので、インテリアのイメージを崩していないのもオーナーの望み通り。リアにはベッドスペースを設置して、レジャー先では車内でくつろぐことも多いオーナー、そんな時にも心地良い音楽が楽しめるのもこのリアスピーカーがあるからこそだ。
ベッドキットはハイエース用を流用し
シェビーバンにぴったりサイズで設置完了
前編でもお伝えしたとおり、山倉さんはこのシェビーバンをサーフィンやキャンプなどのレジャービークルとしてフル活用している。そのためオーディオ装備以外に充実させたのがラゲッジに設置したベッドキットだった。
以前ハイエースをマリンレジャーに行くためのトランスポーターとして活用していたことからベッドキットの便利さはオーナー自身も良く知っていた。そこでシェビーバンに合わせたベッドキットの導入を模索していたのだが、そんな中で見つけ出したのがこのアイテムだった。ラゲッジに設置されているのは実はハイエース(標準ボディ)用のベッドキットだ。それを90度回転させて横向けに設置するとぴったりシェビーバンのラゲッジに収まることを発見した。偶然とは言えオーダーメイドのようなフィット感にはビックリだ。
ベッドマットを見るとハイエースのウォール面に合わせてマットに凹凸が付けられているのが見て取れる。もちろんカバーを被せてしまえばそんな細部は気にならない。これさえあれば早朝のサーフィンやキャンプなどで車中泊を楽しむのも快適。ベッドキットの下部には十分なスペースがあるのでサーフボードやキャンプ用品などを積載するにも絶好。加えて大切なアイテムを外から見えなくするトノカバーとしての役目も果たす便利アイテムとなった。
レジャーカーで快適な音楽を楽しみたい、そんなニーズから生まれたこのオーディオ仕様。キッカーのスピーカー群を中心に大音量をガンガン楽しめるシステムができ上がった。今後もパワーアンプの強化やサブウーファーのグレードアップなどの進化を計画中のオーナー。これからも愛車の快適度アップはまだまだ続きそうだ。
土田康弘|ライター
デジタル音声に関わるエンジニアを経験した後に出版社の編集者に転職。バイク雑誌や4WD雑誌の編集部で勤務。独立後はカーオーディオ、クルマ、腕時計、モノ系、インテリア、アウトドア関連などのライティングを手がけ、カーオーディオ雑誌の編集長も請負。現在もカーオーディオをはじめとしたライティング中心に活動中。
《text:土田康弘》