ルノー・カングーのオシャレな内装をそのまま生かして、高音質化を計画した朝日さん。フォーカルのスピーカー群を前後にチョイスして、ナチュラルサウンドを追求。取り付け面でも純正イメージを崩さないデザインを静岡県のレジェーラが実施した。
カングーのイメージを崩すことなく
シンプルに高音質化を狙ったシステム
ルノーカングーへの乗り換えを機に、オーディオシステムを一新した朝田さん。狙ったのはクリアで伸びのあるサウンド。しかも一日中聴いていてもストレス無く楽しめる音を追求した。製作を担当した静岡県のレジェーラとは前に乗っていたクルマの時からのなじみ客だったオーナーは、ショップのシステム提案&インストール&サウンドチューニングの技術を信頼してユニットの相談からスタート。デザイン面ではカングーの持つインテリアの世界観を崩すことなくシンプルなインストールに仕上げることが望みとなった。
フロントスピーカーに選んだのはフォーカルのFLAX EVOシリーズのPS165FSE。手軽でありながら高音質な2ウェイセパレートモデルを用いて、オーナーの望み通りのサウンドを目指した。取り付け面で注目したのはドアのアウターバッフル。あくまでも純正風にこだわった作り込みで、ドア下部のポケットはそのまま使える状態でありつつ、スピーカーの振動板をしっかりと露出させるインストールを実施(グリルで保護する)。バッフルにはライトグレーを用いることでアクセントにしているものの、純正イメージはしっかりと踏襲しているのも見どころとなった。
ドアデザインを踏襲したアウターバッフル
スピーカーの能力を引き出す取り付けを実施
先にも紹介した通り、フロントスピーカーとしてチョイスしたのはフォーカルのFLAX EVOシリーズ・PS165FSE。2ウェイセパレートモデルで薄型仕様の165mmのミッドバスを備え、取り付け性にも優れるモデル。サウンド面では振動板素材に用いるFLAX(麻)の影響からナチュラルな方向性を持つモデルだ。
ミッドバスはドアにアウターバッフルで取り付け。しっかりと中低域をフロントで鳴らし切る作戦だ。このクルマはサブウーファーを持たないので、特にミッドバスで再生する低域は重要。確実な取り付けでミッドバスの持てるパフォーマンスを存分に引き出し、低域から高域までのバランスの良いサウンドを再現する。ライトグレーで処理されたバッフル回りのデザインもシンプル。フォーカルの純正グリルを使ったプロテクションも実用的で、なおかつデザイン面でもカングーの内装イメージとうまくマッチさせているのが見て取れる。
ツイーターはダッシュ上にポン付け
リアスピーカーもフォーカルをチョイス
PS165FSEのツイーターはダッシュ上に付属のツイーターマウントを使って取り付けられている。手軽な取り付けスタイルながら、振動板の角度を自在に調整できることからサウンド面では有利な点も多い。グリル部にはFOCALのロゴも入っているのでアピール度も満点。純正状態を大きく加工することなく取り付けできる面でもオーナーが望んだ通りのシンプルなスタイルとなった。
リアスピーカーにも同じくフォーカルのFLAX EVOシリーズ・PS130FEをチョイス。こちらはラゲッジにある純正スピーカー位置にそのままインストールするスタイル。ツイーターもパネル面にビルトイン取り付けされ、デザイン的には純正ラゲッジを一切邪魔していない。
前後スピーカーをフォーカルのFLAX EVOシリーズで統一した朝日さんのカングー。大好きなOfficial髭男dismなどを心地よく聴ける仕様に仕上がったサウンドがお気に入りになっている。
次回の後編ではカングーならではの収納スペースを使ってパワーアンプやDSPをビルトイする独特の取り付けについて紹介して行くこととしよう。
土田康弘|ライター
デジタル音声に関わるエンジニアを経験した後に出版社の編集者に転職。バイク雑誌や4WD雑誌の編集部で勤務。独立後はカーオーディオ、クルマ、腕時計、モノ系、インテリア、アウトドア関連などのライティングを手がけ、カーオーディオ雑誌の編集長も請負。現在もカーオーディオをはじめとしたライティング中心に活動中。
《text:土田康弘》