モレルのスピーカー群をARCオーディオのパワーアンプでドライブする藤原さんのボルボXC60-R。使い勝手を考慮してコクピットまわりにワンオフの操作パネルを投入したのが見どころ。静岡県のレジェーラが渾身のインストールを施した。
音量調整やソース切り替えなどを
手元操作できる操作パネルをワンオフ
愛車のボルボXC60-Rの熟成を着々と進めているオーナーの藤原さん。ハイエンドなシステム、さらには音に徹底してこだわった取り付けを施して、普段のドライブでの高音質はもちろん、オーディオコンペでも戦えるハイエンドな仕様を作り上げた。
幾度にも渡るシステムアップを経験してきたオーナーだが、今回変更の最大の見どころとなったのはセンタークラスター下部に設置したワンオフの操作パネルだ。DSPや複数のソースを使うとシステムは徐々に複雑化していく。それをシンプルにコントロールするために設置されたのがこの操作パネルだ。左にメインボリューム、中央にはプリセットの切り替え/ソース切り替え、右側にはサブウーファーのボリュームを備えた。よく使う機能を集約することで使い勝手をアップさせているのだ。しかもボリュームには高音質なハイクオリティパーツを投入。操作パネルが音のボトルネックにならないように細心の注意を図っているのも。
デザイン的にもボリュームの目盛りを細かく入れたりショップロゴをレイアウトするなど魅せる要素もしっかり注ぎ込む。インテリアのイメージを上質に演出するカスタム要素にもなっている。
スピーカー群にはモレルをチョイス
2ウェイを納めたAピラーの作りは圧巻
すべてのスピーカーにはモレルを用いているこのクルマ。インストールで印象的なのはAピラーに設置されるツイーター&ミッドレンジだ。ミッドレンジはモレルの38thモデルをチョイスしているのだが、比較的大型のユニットなのだが、うまくAピラーに納める絶妙のインストールを実施。またピラー裏側も高音質化のために手の込んだ加工が施されているという。またツイーターにはピッコロIIをチョイス。こちらはAピラーから大きくドアミラー裏側にせり出す形状のパネルをワンオフして取り付け。こうしてデザイン的にもインパクトの強いピラーまわりが完成した。
ドアにはモレル・38thモデルのミッドバスをインストール。こちらもミッドバスの性能をフルに発揮させるためドア内の背圧処理を徹底。リアルサウンドを引き出すカギになっている。ドアパネルにデザインをフィットさせる形状や、バッフル面に人工スエードを使ったフィニッシュなど上質な取り付けも光る。
そしてラゲッジにはモレルのウルティモTiをインストール。フロントスピーカーとスピーカー群はすべてモレルで統一しているのもオーナーのこだわり。ラゲッジ前方の反射などに影響されにくい位置にインストールされ、ストレス無く質の高い低音を響かせるサブウーファーとなった。
ラゲッジに大型のパワーアンプを縦置き
間接照明と人工スエードで見せる要素も満点
ラゲッジには大型のパワーアンプ2台やサブウーファーなどがインストールされる。印象的なのは左右に縦置きインストールされるARCオーディオのパワーアンプ・ARK4200SEトラッド10thアニバーサリーだ。お気に入りのパワーアンプを使ってモレルのスピーカー群をドライブする理想のシステムを作り上げた。
デザイン面では電球色の間接照明を用いたイルミ処理が独特。人工スエードと間接光の中に浮かび上がるパワーアンプのフォルムが美しい。ラゲッジのオーディオボードは多段構成になっていて、引き出し構造によって内部のユニットをメンテナンスできるのも特徴。サブバッテリーなどへのアクセスも容易な扱いやすい構造を作っている。
音楽ソースにはウォークマン・NW-WM1Zとデジ像を使い分ける。普段使いからコンペなどの“ここいちばん”の高音質ソースの再生まで、一台の愛車でこなしてしまうのもオーナーの意向によるところ。楽しむ音楽ジャンルは多種多様で、オーケストラからアニソンまでを幅広く聴くのもオーナーならでは。
新たに設置した操作パネルのワンオフに代表される使い勝手の良さと高音質を両立させた藤原さんのボルボXC60-R。ひとつひとつのユニット選び、インストールへのこだわり、自分だけのサウンド&デザインのクルマを作り上げている。次の進化も楽しみだ。
《text:土田康弘》