【ダイハツ ミラトコット 4000km試乗】“変種”と思いきや、懐の深いベーシックカーだった[後編] (29/37)

自動車試乗記

ボンネット下にロゴが付く。
ボンネット下にロゴが付く。《撮影 井元康一郎》
  • ミラトコット「G"SA III"」フロント。新商品発表会のさい、屋内でその姿を初めて見たときは「何じゃこの冷蔵庫みたいな形のクルマは」と思ったのだが、風景の中に置いてみるとどんなシーンでもそこに溶け込んで存在感を主張しない。素晴らしいデザインだと思った。
  • ミラトコット「G"SA III"」リア。全体がせっかくシンプルに作られているのに、リアコンビネーションランプが無理矢理丸型にされ、それが全体の線と喧嘩しているような印象。ここを素っ気なく、その実素晴らしいバランスという感じでデザインしていればもっとユニセックスなクルマになったのに。
  • ミラトコット「G"SA III"」サイド。後方に向けてピンと伸びたルーフ、バランスの良い前後のピラーの傾きなど、かなり考えて作り込まれた造形。前から撮っても後ろから撮ってもキュッと締まった可愛さがあるのはこのおかげだろう。
  • 前席。今どきのクルマとしては最も簡素な部類に属するが、開放感があってきわめて好印象だった。
  • 助手席側から。こちらも居住感は悪くない。
  • シフトノブはダッシュボード下部につけられ、左右ウォークスルー。最上級グレードということで、ぜいたくにもオートエアコンが装備されていた。
  • インパネまわり。小物入れが不足しているものの、シンプルで好感が持てた。カーナビが装備されているが、車載カメラを使わないのであればスマホナビで十分。そのうちスマホやタブレットと車載カメラが簡単にペアリングできる時代が来るだろう。
  • ドアポケットはドリンクホルダー形状になっていた。
  • 後席の背もたれは分割ではなく一体可倒式で、2人乗りか4人乗りの選択になる。
  • 後席の足元空間は十分以上に余裕があった。
  • 荷室は小物置き場。長旅をする場合は柔軟性のあるボストンバッグなどを使うといいだろう。
  • ペダルまわり。小柄な人向きのレイアウトで、大柄な人だとスロットルを踏む時の右足首の角度がちょっとタイトかもしれない。身長170cm程度なら問題はなかった。
  • グローブボックス。小物入れが不足しているため、車両説明書や車検証を荷室に置いて、ここを収納スペースとして活用するのも手だ。
  • インフォメーションディスプレイ。愛知の音羽蒲郡から関ヶ原、京丹後などを経由し、出雲まで達した561.8km区間。瞬間燃費計はなく平均燃費計のみ。この区間の給油量は22.61リットルで実燃費は24.8km/リットル。平均燃費計値は終始、結構正確という印象だった。
  • トコットの実燃費は燃費特化系の軽モデルには負ける印象だったが、トコットの名誉のために記しておくと、レポート内の燃費は終始ハイペースで走ってのもので、交通の流れが遅めの区間では十分に良い燃費を出せる。
  • トコットのエンジンベイ。0.66リットル自然吸気エンジン1本とあって、狭い空間でもなおスカスカ。整備性は良さそうだった。
  • 真っ平らに見えるボディパネルだが、結構抑揚がある。
  • ドアミラーまわり。
  • 安全システム「スマートアシストIII」は複眼カメラ式。スバルの「アイサイト」などと異なり、アダプティブクルーズコントロールなどの機能は持たない。
  • 120万円台という価格ながら、ハイ/ロー自動切換え式のLEDヘッドランプが付く。すごい時代になったものだ。
  • 鹿児島・出水のツル渡来地に寄り道した。
  • 毎冬、1万羽をゆうに超えるツルがやってくる。ナベヅルが主。
  • 基本、複数でファランクスフォーメンションを組んで飛ぶ。
  • 島根・奥出雲にて。
  • 田舎道をのんびりと走る牧歌的なドライブはトコットの真骨頂だ。