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[低音強化・実践レクチャー]「単体サブウーファー」は“鳴りっぷり”で選ぶベシ!

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「単体サブウーファー」を搭載したオーディオカーの一例(製作ショップ:レジェーラ<静岡県>)。全 5 枚写真をすべて見る

クルマの中では超低音を再生しにくい。ゆえに「低音強化」を行うと音楽の聴こえ方がガラリと変わり、ドライブが今よりもっと楽しくなる。当特集では、その理由から実践方法までを解説している。今回は「単体サブウーファー」の選び方を説明する。

◆まず考えるべきは「口径」。フロントスピーカーとのバランスも大事!

さて、「単体サブウーファー」とはサブウーファーユニットが裸の状態で売られているもののことを指すのだが、これを使おうとするときには「ボックス」と「外部パワーアンプ」とを別途用意する必要があり、導入のハードルはもっとも高い。しかしその分、どんな低音を鳴らすかを自分自身でプロデュースできる。ゆえにこれを使う愛好家は多く、メーカーもさまざまな製品をリリースしている。結果、製品の吟味のしがいがあり、ここも楽しみどころとなっている。

では、「単体サブウーファー」の選び方のポイントを説明していこう。まず考えるべきは「口径」だ。ちなみに、ドアスピーカーが16.5cmまたは17cmクラスである場合には、「サブウーファー」は25cmモデルが「口径」的なバランスが良いとされている。20cmモデルではドアスピーカーとの差が小さく、再生レンジの差も少な目だ。逆に30cm以上だと大きさの差が開き過ぎて、フロントスピーカーの音と上手く繋げるのが難しくなる。

なお、ドアスピーカーが10cmとか13cmといった小口径タイプであれば、18cmモデルや20cmモデルが「口径」的にバランスしやすい。

◆「口径」によっても“鳴りっぷり”が変わる!?

ところでバランスはさておき、「口径」によって鳴り方も変化する。機種ごとで特徴が異なるので一概には言い切れないが、18cmモデルや20cmモデルは、タイトな低音を出しやすい。逆に30cmとかそれ以上に大きいモデルでは、低域側の再生レンジが広がり、より伸びやかな低音を出しやすくなる。

ただし、「口径」が大きくなればなるほど「ボックス」も大きくなる。なのでトランクの積載スペースを大きく削りたくないと思えば小口径モデルが向いている。そこのところとサウンド的な特性とを秤にかけながらセレクトしよう。

「口径」のメドをつけたら次いでは、ブランドを絞り込もう。というのも「単体サブウーファー」は、ブランドごとで鳴り方の特徴が異なるからだ。

とはいえ音色的な特徴は出にくい。なぜならば、音色は「倍音」の響き方で違いが出るが、「サブウーファー」が担当する帯域には「倍音」成分が少ないからだ。

音は音程を決定付ける「基音」と音色を決定付ける「倍音」とで成り立っていて、「倍音」は「基音」に対して整数倍の周波数となる。なので例えば4弦エレキベースの最低音は周波数でいうと約41Hzなのだがこの音の「第一倍音」は約82Hz。この音ですらも「サブウーファー」の主な担当帯域の外側となることが多い。なので「音色」的な差はほとんど出ないと考えて良い。

◆鳴り方のタイプは大きく分けて、「重低音型」「タイト型」「ナチュラル型」の3つ!

対して“鳴りっぷり”はメーカーごとで特徴が出る。なお細かくは製品ごとで異なるが、方向性としてはざっくり大きく3タイプに分類できる。「重低音型」「タイト型」「ナチュラル型」、この3つだ。

それぞれがどんな音なのかを説明していこう。まず「重低音型」はその名のとおり、低域側の再生レンジが広くそして重たい低音を鳴らしやすいもののことを指す。次いで「タイト型」は、より締まった低音を鳴らしやすくリズミックに低音を刻むもののことを指す。そして「ナチュラル型」はハイグレードモデルに多い。ハイグレードモデルは振動板にも磁気回路にも多くのコストが注がれているので音楽信号に対して素速く反応でき、結果、より原音どおりの重低音を鳴らしやすくなる。さらには、フロントスピーカーの音とも繋がりやすい。反応が素早いので遅れが少なくなるからだ。

で、問題は各メーカーの製品がどの方向性なのかをどう確認するかだが…。

まず、試聴して選ぶのは難しい。低音だけを鳴らしても違いが分かりにくく、それもあって試聴機が用意されることが少ないのだ。なので“鳴りっぷり”に関してはショップのアドバイスを仰ぐか、イベント等でいろいろなデモカーやユーザーカーの音を聴いて情報を収集しよう。なおショップの助言は特に参考になるはずだ。いろいろと質問して好みに合いそうなブランドを探し出そう。

今回は以上だ。次回も「単体サブウーファー」についてさらに深く掘り下げていく。お楽しみに。

《text:太田祥三》

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