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サブウーファーは聴いて選べない!? システムアップのための、カーオーディオユニット“AtoZ”! lesson 04「サブウーファー編」その9

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「単体サブウーファー」を搭載したオーディオカーの一例(製作ショップ:カーファイ<神奈川県>)。全 4 枚写真をすべて見る

カーオーディオ製品選びのコツを解説している当コーナー。現在は「単体サブウーファー」のチョイスの勘どころを説明している。今回は、好みのモデルを見つけ出すためのキモについて説明していく。

さて、「単体サブウーファー」とはサブウーファーユニットが裸の状態で売られているもののことを指すのだが、これまではこれにはタイプ違いがあることなどを紹介してきた。で、製品選択の際にはまず口径やタイプを選定することから始めて、価格も鑑みながらある程度候補を絞り込む。そうして、その後の最終的な判断基準はどこに置けば良いのかというと…。

ちなみに普通カーオーディオユニットは、最終的には「試聴」して選ぶべきだ。スペックや文字の情報からはなんとなくの特徴しか読み取れないので、好みの音を出せるか否かは実際に聴いてみないことには判断がつかない。

ところが「単体サブウーファー」は、試聴しても判断しにくい。なぜならば「再生範囲が狭いから」だ。「サブウーファー」の担当再生範囲は、人間の可聴帯域の最低音となる20Hzあたりから60Hzくらいまでで、広めに担当させる場合でも80Hzあたりまでである場合が多い。

ちなみに、音階のある音を出す楽器の中でもっとも音域が低いのは一般的にウッドベースもしくは4弦のエレキベースだ。そしてその最低音は約41Hzなので、「サブウーファー」からは多くても、4弦エレキベースの1オクターブ分しか再生されないこととなる(最低音の1オクターブ上の音の周波数は約82Hz)。

また音は、「基音」と「倍音」とでできている。前者は音程を決定づける成分で後者は音色を決定づける成分だ。なお「倍音」は「基音」に対して整数倍の周波数となる。なので例えば4弦エレキベースの最低音の「第一倍音」は約82Hzだ。つまり「サブウーファー」からは、「倍音」成分はごく一部しか再生されない。

というわけなので、「サブウーファー」の音だけを聴いても音楽にならず、さらには「倍音」がほとんど再生されないので音色の善し悪しの判断もつきにくい。よって試聴をしても好みのサウンドを出せるか否かを判断しにくい。

またショップとしても試聴のためにはボックスを用意する必要があり、その準備が大変という側面もある。さらには、組み合わせるボックスによっても鳴り方が変わるので、その意味でも客観的な判断がしにくい。それもあって試聴機が用意されるケースは少なくなっている。

ではどうやって選べば良いのかというと…。

チョイスの際に重視すべきは、「鳴りっぷり」だ。どんな鳴り方なのかを見極めると、選ぶべき製品が見えてくる。

次回は、「鳴りっぷり」を判断する方法について詳しく説明していく。乞うご期待。

《text:太田祥三》

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