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バッテリーの寿命はどれくらい!?意外と知らないバッテリー交換のトラブルを防ぐ方法~カスタムHOW TO~

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純ガソリン車でもハイブリッド車でも重要な消耗部品がバッテリー。実際どうなったら寿命なのか、DIYでも交換できるのか。そこを改めて考えてみよう。

年々劣化していくのはスマホのバッテリーと同じ

クルマのバッテリーは劣化していく。12Vと表記されているバッテリーだが、正常であれば13~13.5Vほどあって普通。12Vくらいだともう弱っているか、十分に充電されていない可能性が出てくる。12Vくらいになったら交換が必要で、一般的に2~4年ごとと言われている。

しかし、使い方で大きく変わるのがバッテリー。スマートフォンのバッテリーは使って充電を繰り返すと徐々に劣化していくが、クルマの場合は逆。乗らない方がバッテリーを傷めやすい。

劣化のサインはいろいろあるが、気づかないこともある!!

一般的にエンジンを掛けるときのキュルキュル音(クランキング)がゆっくりになってくるとバッテリーが劣化していると言われる。しかし、だんだん劣化していて少しずつクランキングがゆっくりになっていたらほぼ分からない。新品バッテリーにしたときに「今までのクランキングは遅かったのか!」と思うのである。

ほかにヘッドライトが暗くなるとも言われるが、これも徐々に暗くなられたら分からないもの。なので、徐々に劣化していき、ある日バッテリーが上がってしまうので「バッテリーが突然死んだ!!」となるわけである。じつは突然死ではなく、徐々にその兆候は現れていることが多いのだ。

しかし、それが分かりにくいので、ディーラーでは車検ごとに交換しましょう! ということになり、ユーザーからすると「全然傷んでないのに車検の見積もりにバッテリーが入っていて、あのディーラーはボッタクリだ!!」なんて話になってしまうのである。

実はバッテリーに回復力はあんまりない!!

バッテリーが上がってしまうとなかなか元の性能には戻ってくれない。それは内部の鉛板にサルフェーション現象と呼ばれることが起き、鉛板の表面が結晶化して機能しなくなってしまうから。その結晶化は徐々に進行していくが、とくにバッテリーに電気がなくなったときに進んでしまう。なので、バッテリーが上がった状態で放置すると、買って間もないバッテリーでも内部が結晶化してしまい使い物にならなくなってしまう。

もしバッテリーが上がってもすぐに充電するなり、どうにかしてエンジンを掛けて走り、電気を補充すれば大きな結晶化は起きないが、数ヶ月も放置したらもう絶望的である。

いかに劣化させないかは、いかに充電するか

なのでとにかく電気が切れないようにしたほうが劣化しにくい。一番簡単なのは頻繁に乗ること。それも近所を5分ほどではなく、最低20分ほどは「走る」こと。アイドリングではほとんど充電されないので、アイドリングで何時間放置してもほぼガゾリンの無駄。

たまに「バッテリーを充電したいので、アクセルペダルに棒を入れて3000回転で放置する」なんて人も聞くが、ガソリンが減るどころかオーバーヒートしてしまうので絶対にNG。電動ファンで冷却しても追いつかず、エンジンブローしかねない。

簡単に出来そうだけれどバッテリー交換は意外とヤバい!!

バッテリーが劣化してきたので交換をDIYでしよう、という方も多い。しかし、意外にヤバいのがバッテリー交換だ。まず、プラス端子がボディなどに触れてしまうとショートしてしまう。運が良ければヒューズが飛ぶ程度だが、下手をすると電気系統が大きなダメージを受けてしまう。

ショートしなくても気をつけたいのが次のバッテリーをつないだ時。プラス端子を先につなぎ、それからマイナス端子をつないだときに「バチッ」と火花が飛ぶことがあるが、このときにECUユニットなどクルマを制御しているコンピュータが壊れてしまうことがある。

そうなるとユニットごと交換でものすごい費用が掛かるし、クルマはまったく動かなくなってしまう。それを防ぐために、プロは外部ユニットから電気をつないで作業することもある。これは様々なメモリーがリセットしない効果もある。

最近のクルマではスロットルの制御が走るほどに学習して最適化されていて、バッテリーを外すとリセットしてしまう。リセットされるとアクセルレスポンスがダルくなり、しばらく乗りにくい。市販車ベースのワンメイクレースである86/BRZレースでは、リセットしてしまうと明らかに遅くなるとバッテリー交換には慎重になっている。

そういったリスクを含むので、バッテリー交換はじつはかなりハイレベルな作業。輸入車ではユニットが壊れてしまうと数十万円単位でコストが掛かることもあるので、そのリスクを考えたらプロの手に委ねても決して高くはないのがバッテリー交換なのだ。

《text:加茂 新》

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