モレルのスピーカーやカロッツェリアのサブウーファーを投入した牧野さんのレヴォーグ。パワーアンプにはカロッツェリアXのハイエンドモデルを用いるなどシステム全体のクオリティも高い。自分流のシステム構築を茨城県のSOUND WAVEと一緒に作り上げた。
サウンドナビに加えてスマホを
高音質で無線接続するシステムを導入
ベテランオーナーの牧野さん、前編でお伝えした通りスピーカーはこだわりいっぱいでセレクトし、モレルの2ウェイ+カロッツェリアのサブウーファーのスピーカー群をチョイスして好みのサウンドを完成させた。
さらにパワーアンプや音楽プレイヤー、DSPなどにも独自のセレクトセンスを備え、自分だけのシステムを追求しているのも見どころだ。まずは音楽プレイヤーに関してはリスニングシーンに合わせて複数の再生装置を使い分けているのが特徴となった。車載機として設置しているのはダイヤトーン・サウンドナビ200PREMIだ。使い勝手の良い高音質カーナビとして、普段使いするにも適しているプレイヤーだ。DSPとの間にはラインドライバーを加えて、伝送ロスを最小限にして高音質を引き出しているのもこだわりだ。
さらにスマートフォンを使った再生も並行して採用する。こちらは音楽ストリーミングなど、より手軽に聞ける音楽ソースを幅広く聞くためのデバイスとして利用して、オーディオシステムとの接続にはブルートゥースを利用して使い勝手を良くしているのもオーナーの狙い。ただし無線接続する上で音の品質を落とさないようにifiオーディオのブルートゥースレシーバーを用いている。
カロッツェリアのパワーアンプ群を採用
フロント用にはハイエンドモデルをチョイス
お気に入りのスピーカー群をドライブするパワーアンプにもオーナーならではのセレクトが施されている。フロント2ウェイ用に用いたのはカロッツェリアXのハイエンド・パワーアンプであるRS-A99x。カロッツェリアの中でも高品質なパワーアンプで、発売後年数が経っているものの高い評価に揺るぎなく、多くのハイファイユーザーに受け入れられているパワーアンプだ。モレルのスピーカー群を力強く高品質にドライブするのもオーナーのお気に入り。当初はダイヤトーン・サウンドナビの内蔵アンプで楽しんでいたが、システムアップで同パワーアンプを導入。少しずつシステムアップすることで、それぞれのユニットの持てるポテンシャルを感じているのもオーナーの望むところだった。
さらにサブウーファー用のパワーアンプにはカロッツェリアのPRS-D700。コンパクトなボディにハイパワーを込めたモデルでサブウーファーをドライブするのも十分なパフォーマンスを備えている。シート下に設置するにも最適なスペース効率に優れたモデルだ。
ARCオーディオのDSPをシート下に設置
操作部はフタ付きポケットにビルトイン
システム全体をコントロールするDSPとして採用したのはARCオーディオのPS8-PRO。ダイヤトーン・サウンドナビからの入力とifiオーディオのブルートゥース入力を切り替えて利用するセレクターとしての役割はもちろん、レベルの高いDSP処理を行うユニットとしてシステム全体の音調整を一手に担っている。こちらもシート下にインストールし、車内のスペース効率を考えた作りとしている。
そんなARCオーディオのDSPをコントロールする操作&表示部はダッシュ脇のポケットにビルトインしたのもインストール上のポイントになっている。ボリュームやメモリー切り替えなど、普段使いを考えると手元に操作部が欲しい。しかし内装の純正イメージを崩したくなかったオーナーは純正のフタ付きポケット部分にビルトイン。フタを閉めてしまえばまったくの純正状態になるのもスマートだ。
パワーアンプやDSPなどをシート下のまとめてインストール。ラゲッジにサブウーファーを設置する程度で内装はほとんどの部分で純正並みのスタイルをとどめている。音の良さとクルマの使い勝手を両立させたオーナーならではのインストールスタイルに注目だ。
土田康弘|ライター
デジタル音声に関わるエンジニアを経験した後に出版社の編集者に転職。バイク雑誌や4WD雑誌の編集部で勤務。独立後はカーオーディオ、クルマ、腕時計、モノ系、インテリア、アウトドア関連などのライティングを手がけ、カーオーディオ雑誌の編集長も請負。現在もカーオーディオをはじめとしたライティング中心に活動中。
《text:土田康弘》