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音に“味付け”を加える、その基本テクニックを解説!~低音について~「サウンドチューニング」実践講座 Part2 イコライザー編 その9

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JLオーディオ『Twk88』にてサウンドチューニングを実行している様子。全 5 枚写真をすべて見る

クルマの中で良い音を楽しむためには、チューニング機能を使いこなせるか否かもポイントの1つとなり得る。当連載では、その具体的な操作方法を紹介している。今回からは、「イコライザー」を操作することでどう音が変わるのか、その具体例を紹介していく。

ところでこれまでも何度か説明してきたように、バンド数の多い高度な「イコライザー」では、周波数特性の乱れを正せる。車室内は狭く、反射や吸収の影響を受けて周波数特性が乱れがちとなる。つまり、特定の音程の音だけが増幅したり減衰したりしがちだ。そういった問題点を「イコライザー」で正していきたいわけなのだが、「イコライザー」では音の「味付けを変える」という使い方もできる。今回からは、その具体的なテクニックを紹介していく。

いつもの音楽をもっと自分好みのサウンドに変えたいと思ったときには、これから説明することを参考に「イコライザー」を操作してみてほしい。狙ったとおりに音が変わると、カーオーディオに対する興味がまた一層深くなり、楽しさも倍増するはずだ。

さて、今回は主に低音について説明していく。まずは、「40Hz以下」の音について。なおこの帯域には基本的に、音階を表現する楽器の音は含まれていない。例えば、4弦エレキベースの最低音は約41.2Hzだ。ゆえに、「40Hz以下」のバンドを上げ下げしても、楽器の音への影響は少ない。

では、「40Hz以下」の帯域にはどのような音が入っているかというと…。中心となるのは「環境音」だ。クラシック音楽ならばホールの残響音がこの帯域に含まれる。なので、このあたりを少々ブーストする(上げる)と臨場感が増してくる。

なお、ドアのスピーカーではそもそもこの付近の音は上手く再生できていない場合が多いので、サブウーファーを使用していないのなら、この帯域のバンドのツマミはむしろ下げる方向で操作した方が無難だ。雑味が取れてすっきりすることが多い。ちなみにいうと、テクノポップ等の主に電子楽器で演奏される楽曲では、最初からこの帯域の音がばっさりカットされていることもある。そのような楽曲では、「40Hz以下」のバンドのツマミを操作しても音に変化は現れない。

続いては「100Hz前後」について説明していく。このあたりには低音打楽器やベースの美味しいところが集中するので、リズム感を強調したい場合には少々上げる方向で調整してみよう。なお100Hzよりやや下のバンドを操作すると「重み」に影響が出やすく、100Hzよりやや上の帯域では「太さ」に影響が出やすい。「重み」や「太さ」を変えたいと思ったときには、このあたりのバンドを触ってみよう。

また、「100Hz前後」のバンドのツマミを下げると“こもり”が取れてすっきりすることもある。こもりが気になる場合には下げてみるのも手だ。

今回は以上だ次回は主に中域の「イコライザー」調整のコツを解説する予定だ。お楽しみに。

《text:太田祥三》

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