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「イコライザー」調整を行う上での犯しがちなミスとは?「サウンドチューニング」実践講座 Part2 イコライザー編 その8

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「イコライザー」の設定画面の一例(三菱電機・ダイヤトーンサウンドナビ)。全 4 枚写真をすべて見る

カーオーディオでは、サウンドチューニング機能を適切に運用できるか否かが、“良い音”を得るためのポイントの1つとなってくる。当連載では、それを自ら行うためのコツをさまざま紹介している。今回は、「イコライザー」調整におけるとある注意事項について解説する。

さて、これまではバンド数が「13」とか「31」ある本格的な「イコライザー」の使い方の1つとして、以下のような調整方法を紹介した。特定の周波数の音だけが増幅してしまう「ピーク」と減衰してしまう「ディップ」を探すべく、全体をフラットにした上で各バンドのツマミを1つ1つ目一杯上げ、聴こえ方がおかしいバンドがあるかどうかをチェックする、というものだった。

そうして気になるバンドを補正していけば良いのだが、最終的には「音楽を聴きながら全体的なサウンドを整える」という作業が必要となる。というわけで今回からは、それを行うにあたってのテクニックを説明していく。

で、その際にまずポイントとなるのは、自分なりの「正しい音」をイメージできるかどうかだ。つまり、「基準」となるサウンドを思い描けるかどうかが鍵となるのだ。例えば、家にそれなりのオーディオシステムがあるのなら、それにて自分の好きな曲を何曲か繰り返し聴き込み、その音を「基準」として頭に叩き込む。

もしも家にそのようなシステムがなければ、利用しているカーオーディオ・プロショップのデモボードの中のもっとも好きなスピーカーの音を「基準」としても良いだろう。

そしてクルマに乗ってそれらの楽曲を聴き、「基準」の音との違いを探し出す。その上で「基準」の音に近づくように「イコライザー」を調整していく。

その際の具体的なチェックポイントは以下のとおりだ。低音から高音までのバランス、音の硬さや柔らかさ、各楽器の音色、粒立ち、分離感、ボーカルの声のトーン等々だ。

で、問題はどのバンドをどう変えれば良いかだが、それについては次回以降に詳しく説明していこうと思う。今回はその前に、1つの重要なコツを紹介しておきたい。

それは、「いつも聴いている音量で調整する」というものだ。実は、帯域バランスは音量によってある程度変化する。音量が小さいときほど低音と高音が聴き取りづらくなり、音量が大きくなるほどに低音と高音が目立ってくる。なので、いつも聴いている音量とは異なる音量で調整すると、いつもの音量で音楽を聴いたときにバランスが狂ってしまうのだ。まずは小さい音で調整していくというやり方もあるのだが、最終的にはいつも聴いている音量で調整した方がやりやすい。参考にしてほしい。

今回は以上だ。次回も「イコライザー」調整のポイント解説を続行する。お楽しみに。

《text:太田祥三》

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