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【サウンドチューニング大辞典】第4章 お役立ち調整機能研究 その14「クラリオンの場合 lll」

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クラリオン『フルデジタルサウンド』のチューニングアプリ『Z-tune』の操作画面。全 1 枚写真をすべて見る

クルマの中で“良い音”を聴きたいと考えたときに力を発揮してくれる「サウンドチューニング」について、その成り立ちや使い方を解説してきた当コーナー。現在は、ちょっとした“味付け”や簡単な“補正”が行える「お役立ち調整機能」にフォーカスしている。

今週は、クラリオンの先進システム、『フルデジタルサウンド』に搭載されている「お役立ち調整機能」を紹介する。

『フルデジタルサウンド』ならではの注目すべき機能は2つある。

まずは『トーンフィルター』から解説しよう。当機能は名前のとおりに、音色を変化させるエフェクトであるのだが、イコライザーのように任意の周波数帯のレベルを上げ下げして音色を変えようとするものとはガラリとアプローチが異なっている。『トーンフィルター』ではなんと、音源の“アタック音”や“余韻”を制御することで音色が変えようとするのだ。“アタック音”とは、音の鳴り始めの雰囲気のこと指す言葉であり、楽器によって、または演奏方法によってそれが変わってくるのだが、当機能では、その“アタック音”の質を変えることで音色に変化を与えようとするわけだ。そして併せて、“余韻”の質感も変えていく。

用意されているモードは2つある。1つが“Vintageモード”でもう1つが“Vividモード”。前者では真空管アンプで鳴らしたときのような深く温かみのあるサウンドに、後者ではビート感を強調した華やいだサウンドに変化させることが可能となる。

続いては『リバーブコントロール』を紹介しよう。“リバーブ”というのは“残響”、または“残響効果を生み出す機能”のことを指す言葉だが、当機能ではまさしく“残響”をコントロールして聴こえ方を変えようとする。

具体的には以下のようなメカニズムとなっている。当機能をオンにすると、もともとの音源から“直接音”と“残響音”とが分離される。そして“残響音”だけを制御することで独特な“サラウンド感”が再現可能となる。車室内にいながらにして、コンサートホールで音楽を聴いているかのような、音に包まれる感覚を味わうことが可能となる。

『フルデジタルサウンド』は原音を忠実に再現可能なシステムであるのだが、好みに応じて“味わい”を変えられる「お役立ち調整機能」も搭載されている。これらを活用することでいつもの曲の雰囲気が変わり新鮮味が増す。使ってみて損はない。

さて、長らく連載していた当コーナーだが、次週より装いを変え、新シリーズとして再スタートする。新たな切り口で、「サウンドチューニング」についての深堀りしていこうと試みる。乞うご期待!

《text:太田祥三》

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