カーオーディオの音の良し悪しに多大な影響を与える「サウンドチューニング」。そのノウハウを多角的にご紹介している当コーナー。先月からは、上級機の「サウンドチューニング能力」の実際をリポートしている。今回からは、定番機であるこちらをクローズアップする。
定番デジタル・シグナル・プロセッサー(DSP)の1つである、こちら、『ロックフォード・フォズゲート 3SIXTY.3』。機種名の読み方は「スリーシクスティ ポイントスリー」。「.3」が示すとおり、当機は同シリーズの、第三世代となる機種である。
早速、当機の特長を分析していこう。まず今週は、「システム対応能力の高さ」について解説していこうと思う。
ちなみに当機のようないわゆる“単体タイプ”のDSPは、純正ナビが取り外せない車種で用いられることが多い。ほとんどの機種が“ハイレベル入力”を備えているので、そこに純正ナビのスピーカー出力を繋げば、純正ナビを交換できずとも、高度な「サウンドチューニング能力」を愛車にもたらすことが可能となるからだ。
その点『3SIXTY.3』は、純正オーディオとの対応能力が特に高い。ハイレベル入力を8ch備えているので、純正オーディオが複雑なシステムであったとしても接続できる。
その上で、RCA入力も8系統装備し、これにより、ハイエンドカーオーディオメインユニットと組み合わせても、力を存分に発揮可能だ。さらにはTOSLINKも設定されているので、ポータブルデジタルオーディオプレーヤーとのデジタル接続もOKだ。『3SIXTY.3』ならば、ソースユニットを複数備えた、フレキシブルなHi-Fiシステムを構築できるのである。
さらに、Bluetoothで音楽データをやり取りできるのもうれしいポイント。楽しみ方の幅広いDSPとして仕上げられている。
さて次週以降は、『3SIXTY.3』の「サウンドチューニング能力」の分析へと突入していいく。次回もお読み逃しなきように。
《text:太田祥三》