スカンジアビア半島、スウェーデン生まれのDLS。幅広ラインナップを揃え、音楽ファンからハイエンドユーザーまで高い評価を得ている。
ミッドアッパー層に向けたRS6.2モデルが昨年、モデルチェンジ。RCS6.2となり、ミッドベースのマグネットにはフェライトとネオジウムを使ったハイブッド構成となっている。そのため高磁力を得ながらも取り付けの深さは僅か45mm。たいへん薄型となり、国産・インポートカーを問わず、さまざまな車種の取り付けが可能だ。取り付け口径は145mm。振動板の素材はファイバーグラス。エッジはやわらかいラバーエッジを使用。音圧レベルは86dB。
一方、トゥイーターはDLSの伝統的な25mm口径のソフトドームトゥイーターを採用。しなやかで伸びのある音色は同社ならではの大きな特徴といえる。なお、バアンプ対応のパッシブネットワーク及びトゥイーターマウントキットはオプション扱いとなっている(税別5,000円)。
試聴機会に恵まれ、女性ヴォーカル系のディスクを選んでみた。低域は低い方までヴォリュームがあり、レスポンス
も良好でたっぷりと鳴る。高域は一部の帯域を誇張することなく、ミッドウーファーとのつながりもスムーズで、シルクドームならではのナチュラルなトーンを表現。とくに驚いたのは5万円という価格ながらも、上級モデルを肉薄するクオリティーの高さだ。ヴォーカルの輪郭を曖昧にすることなく、実体的にリスナーに迫ってくる。カーオーディオはこれからという人にも価格が許せば使ってほしいスピーカーである。
《text:永松巌》