先週はドアのデッドニングについてお伝えしたが、今回はその他マテリアルを使った施工を進めていくのだが、特に拘ったのが車室内の静粛性だ。
ルーフの施工でかなり静粛性を増すことに成功したのだが、もっと静かにすることは出来ないだろうか? と考えカタログを眺めてみるとStPにはフロアの施工に最適な素材があった。
StP VBT ¥7,350(530×750mm 3枚入り)
この素材は多重発泡ポリエチレン層とブチル合成層から形成される多層構造で吸音・遮音効果が高く制震性能にも優れたマテリアルだ。接着層が無いので貼ることは出来ないが、フロアに使うにはカーペットで押さえられるので逆に施工しやすい製品となっている。
リアシートの下やラゲッジ部分はめくってみると鉄板がむき出しの場合が多く、走行中は当然その部分が共振してノイズになってしまう。 ここへ敷き詰める様にStP VBTを切り貼りしながら置いていく。鉄板が弱い部分はBOMBを使って振動を抑える作業も同時に行っていく。BOMBにも制振効果は当然の事、吸音・遮音にも大きな効果があるので有効な作業となる。
車室内に入ってくるエンジン音を減少させるにはボンネットフードが有効で、StPには専用のマテリアル『StP HOOD SOLUTION』がラインナップされている。施工自体は簡単で、純正のフードを型取って張り替える感覚。貼った後に純正ピンで留めれば施工完了だ。
部材が余った分で気になっていたAピラーとリアドアの施工をしてみた。ピラーはリブとリブの間にBOMBを貼っていき付帯音を消す効果を狙った施工。リアドアにはVBTを型取りしてアルミテープで留める方法をとってみた。
全ての施工を終えてから車室内に乗り込んだ瞬間に今回行った施工で向上された静粛性がハッキリと感じられ、音に関して言えば輪郭がハッキリとして音の透明度が非常に上がっているのが分かり車室内の静粛性向上はオーディオ的要素に効果的だと証明された。そしてエンジンをかけた瞬間にエンジンノイズが減っていることも感じられる。走行中のロードノイズに関しても大きな改善が見られ、1~2ランク上のクルマになった感覚で非常に気持ちよく運転できる。
クルマのノイズに対して各々適材適所でマテリアルを用意しているStPは確実に今後カーオーディオの主流になっていく製品だ。ぜひ試してその効果を実感してもらいたい。
《text:編集部》