先週は、空気容量10Lと17Lのエンクロージャーに納まったSW-G50を搭載したCIVICで電磁制動力の報告をしたので、今週はフリーエアでSW-G50を搭載したBMW 3 Seriesの報告をしたい。
オルガンは深く沈み重厚感に加えて余韻もタップリな音調
このBMW 3はDS-SA1やDS-SA3を搭載していたデモカーである。16cmNCVコーン型ウーファーはドア下部にアウターバッフルを組みインストール。30mmNCVドーム & コーン型トゥイーターはドアミラー裏でドライバーに正対する感で埋め込んでいる。サブウーファーのSW-G50は、リアシートバックに平面バッフルを組み2本インストールされLEDで浮き上がる。所謂フリーエアであり、ラゲッジから強力磁気回路が望める取り付けである。
デジタルプロセスセンターのDA-PX1でシステムをコントロールしている。アルミの上質なマテリアル感を活かした褐色のボディのメインユニットは、4chパワーアンプのMatrix X4 Black共々ラゲッジフロアに納まっている。フルカラー液晶を採用した見やすいディスプレイ部は、ダッシュパネル下部に設置され見やすく、ソースのUSBも使い勝手のよいインストールである。
情報量とスピード感に加え空気感も感じさせるサウンド
CIVIC TYPE Rの音調は粒立ちが良く、低音の情報量も豊富で、コントラバスに、ホルンやチューバなどオーケストラの低音楽器が飛んでくる様なスピード感溢れるサウンドを聴かせてくれたが、このBMW 3 Seriesも両エンドがスムーズに伸び、帯域内に色づけを感じさせることのないナチュラルな質感のサウンドを聴かせてくれた。
オーケストラの低音弦や打楽器などがくっきりとした輪郭が把握され、スピードが速く音程も深く沈み、ソプラノやピアノのタッチなどを歪みなく描き出し、オーケストラのトゥッティでも混濁することがない。
聴き込んでいると、スピーカーの存在を感じさせない密度感や音場感、音楽が響いている空間の端を感じさせない空気感と、自然なエネルギーバランスの再現である。
森麻季のアヴェ・ヴェルム・コルプスは、オルガンは深く沈み重厚感に加えて余韻もタップリ、ソプラノは鮮明で優しい旋律が輝き鮮明な像を結ぶ。
SW-G50は使えるサブウーファーである。DS-SA1やDS-SA3は勿論、自分のシステムの低音に疑問を感じたらSW-G50の導入を考えて見る手もありそうだ。どんなシステムのサウンドアップに貢献するはずである。
《text:太田祥三》