【ホンダ N-ONE RS 800km試乗】顔が自然とほころぶ、本来のホンダらしさがある[後編] (5/32)

自動車試乗記

助手席側から。身長180cmを超えるような大柄なパセンジャーにとっては、シートスライド量が若干不足気味かもしれない。
助手席側から。身長180cmを超えるような大柄なパセンジャーにとっては、シートスライド量が若干不足気味かもしれない。《撮影 井元康一郎》
  • ホンダ『N-ONE RS』で紅葉真っ盛りの国道352号線檜枝岐~奥只見ルートを行く。
  • N-ONE RSのエンジンは旧世代だが結構力強く、活発に走れる。低い回転数ですでに最高出力64ps近くを発生しているような感じだった。
  • ドア開放状態。強度を保ちつつこれだけ急角度にドアが開くよう設計するのは大変なこと。開発陣の苦労がしのばれるところだ。
  • コクピット。ドリンクホルダーや小物入れが豊富で、運転席にいながらにして何でも出来る感があった。
  • 助手席側から。身長180cmを超えるような大柄なパセンジャーにとっては、シートスライド量が若干不足気味かもしれない。
  • 後席は座面高、足元空間ともにまったく不満なし。
  • 後ドアのサイドシルは低く作られ、子供やお年寄りの乗り込みも楽々。
  • 軽セダンの例にもれず、簡易フルフラット化が可能。車中泊に便利なことこのうえないが、前席シートベルトのバックルが飛び出したままなのはマイナスポイント。
  • スマホの充電ソケットの出力は2.5アンペアと強力。急速充電には重宝するだろう。
  • 居住区にスペースを取られ、荷室は若干狭いが、それでもホテル泊のたびであれば4人分の荷物は載せられそうだった。もちろん分割可倒式の後席シートバックを倒せば積載性に不満はない。
  • 福島の秘境、檜枝岐村の入口。こんなものを作ったら秘境らしくなくなるではないかとちょっと思った。村にはスキー場があり、厳寒期でもこの集落まではクルマで達することができる。
  • 檜枝岐村にはオートキャンプ場やクルマ乗り入れ可能なキャンプ場がたくさんある。テント泊、バンガロー泊で飯盒炊さんを楽しむのもオツなものだろう。
  • 高地気候の紅葉は散り際が一番美しい。季節風が吹きつけるたびに空一面に枯葉が舞う。これを見られる期間はごくわずかだ。
  • 金色の紅葉トンネルを走る。
  • 御池から下りきったところにある只見川が福島~新潟を分ける。古くは越後と会津の国境でもあった。川の流れを見ると、上流で散った枯葉が水中で乱舞していた。
  • 金泉橋を渡ると新潟県。ここからは日本有数の巨大ダム湖である奥只見湖岸を走るルート。
  • 携帯電話の電波がほとんど届かないエリア。ただし、奥只見湖最奥部近くの尾瀬口船着場では、何と公共Wi-Fiが使えるのだ。
  • 奥只見湖岸の紅葉は尾瀬界隈とは異なる色合い。
  • 時々、道路の上を小川が流れる洗い越しが現れる。水深は浅いが、水を流すために道路が深くえぐられているため、バンパー下端の低いクルマやオーバーハングの長いクルマはチンを擦りやすいのでちょっぴり注意が必要だ。
  • ダム湖岸道路と言っても水辺を通るわけではなく、湖面からかなり高い箇所が多い。道路の整備状況は全般的に良好だが、断崖絶壁でガードレールが切れている場所もある。真っ直ぐ行ったら50~100mくらいは簡単に落ちることができるので気をつけるべし。
  • ドライブ後半は一転、雨模様に。雨に濡れた紅葉は晴れと色調が異なる。この日は両方を味わえてちょっとトクした気分だった。
  • 奥只見湖岸を走りきると、山岳ルートの枝折峠とトンネルルートの奥畳シルバーラインに分かれる。シルバーラインで奥只見ダムサイトに向かう。
  • 長大なトンネルが連続する奥只見シルバーライン。路面は荒れており、アンジュレーション(路面のうねり)のきつさは国道352号線どころの騒ぎではない。こういう道はN-ONE RSの苦手ポイント。
  • 「次の空まで8km」などと書かれた長いトンネル群を抜けるとダムに着く。今年は冬季閉鎖直前まで絶好の紅葉ビューとなったが、観光客数は年々減るばかりという。
  • 奥只見ターミナルで岩魚定食を食す。椀物はけんちん汁。漬物も郷土特産のもの。越後の食文化にもとづくものだが、実はここから遠く離れた栃木・湯西川でもそっくりのものを見かける。上杉謙信時代の越後国がいかに権勢を広げていたかがうかがい知れるところだ。