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“微調整”でポイントとなるのは“音量”!?[詳説 プロセッサー活用術]第3章「タイムアライメント編」その10

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フロント2ウェイスピーカーが取り付けられたオーディオカーの一例(製作ショップ:パラダ<福井県>)。全 2 枚写真をすべて見る

カーオーディオではサウンドチューニングを司る「プロセッサー」が活躍する。当連載では、その設定をプロに任せつつも併せて自分でもやってみることを推奨し、その操作方法を解説している。現在は「タイムアライメント」の設定方法を説明している。

最初にここまでの流れを復習しておこう。「タイムアライメント」の設定においては、まずはリスナーから各スピーカーまでの距離を正しく測定することが肝要となる。そしてそれが済んだらその数値を「タイムアライメント」の設定画面にて入力すれば、仮設定を完了できる。

そしてその後に微調整を施して完成を目指すわけだが、まずは運転席から遠い方のツイーターとミッドウーファーとの間の「タイムアライメント」を整えていく。なのでその2つ以外のスピーカーの音はミュート(消音)し、ピアノと女性ボーカルというようなシンプルな演奏の音源を聴きながら作業を進めていくと良い。

その際には、エアコンの吹き出し口あたりにフルレンジの小口径スピーカーが現れて、そこから高音から低音まですべての音が聴こえてくる状況を作ることを目指して、微調整を加えていこう。

ところで、微調整を行うにあたっては各スピーカーの音量バランスを取ることも重要となる。音量バランスが整わないと、仮想のフルレンジスピーカーが現れる場所が上過ぎたり下過ぎたり、大きくなり過ぎたりする。

なお、エアコン吹き出し口あたりに仮想のフルレンジスピーカーが現れつつも、女性ボーカルの「サ行」がきつく感じられる場合には、ツイーターーの音量が大きすぎることを疑いたい。「サ行」の音には高音成分が多く含まれている。高音の音量が大きいときには、それが目立ってしまうのだ。

ところで低音がドアスピーカーからではなくドアのその他の場所から聴こえてくる場合には、鉄板が共振していることを疑いたい。鉄板からビビリ音が聴こえてきてはいなくてもそのような現象が起きていたら、「デッドニング」の追加や見直しも検討しよう。

そして「タイムアライメント」の設定画面にて入力した距離の数値を前後させて微調整を加えていって設定が上手くいくと、仮想のフルレンジスピーカーから聴こえてくる音のクリア度が上がり、情報量が増えていく。

今回はここまでとさせていただく。次回はこの続きを説明していく。お楽しみに。

《text:太田祥三》

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