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ツイーターとミッドウーファー間の“微調整”を実行![詳説 プロセッサー活用術]第3章「タイムアライメント編」その9

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「タイムアライメント」の設定画面の一例(クラリオン・フルデジタルサウンド)。全 1 枚写真をすべて見る

カーオーディオでは、サウンドチューニング機能を使いこなせるか否かでもサウンドの完成度が変わってくる。当連載では、その設定方法を解説している。現在は「タイムアライメント」の操作方法を説明している。

さて、前回までは初期設定のやり方を説明してきた。「タイムアライメント」とは、各スピーカーから放たれる音が同時にリスナーの耳に届くようにするための機能だが、そのように機能させるためには、まずはリスナーから各スピーカーまでの距離を正確に測定する必要がある。そして距離を正確に測れたら、その数値を入力することで近くにあるスピーカーほど発音タイミングを遅らせられる。結果、あたかもすべてのスピーカーから当距離の場所にいるかのような状況を作り出せる。

というわけで、正確に距離を測定できれば、それにてある程度高精度に「タイムアライメント」の設定を行える。

しかし微調整は必要だ。そうすることで精度が上がり、ステレオイメージの再現性をさらに向上させられる。

では、微調整のやり方を説明していこう。まずは、運転席から遠い方のツイーターとミッドウーファー間の微調整から行おう。なので運転席側のツイーターとミッドウーファー、そしてサブウーファーを使っている場合にはそれらの音をミュート(消音)する。

で、その微調整を行う際には、ピアノと女性ボーカルにて演奏されている音源を使用するとやりやすい。そしてその音源を再生して、音がどこから聴こえてくるかに注目しよう。

もしも設定が上手くいっていると、ちょうどエアコンの吹き出し口付近にあたかもフルレンジスピーカーがあるかのように聴こえてくる。つまり、ツイーターとミッドウーファーのそれぞれから音が聴こえてくるような感じはしないのだ。そのような聴こえ方になることをゴールとして、微調整を進めよう。

ちなみに、女性ボーカルがツイーターから、ピアノの低音部がミッドウーファーからそれぞれ聴こえてくる場合には、「位相が逆」になっている可能性を疑いたい。もしもそのように聴こえていたら「クロスオーバ−」調整に戻り、ツイーター、もしくはミッドウーファーの「位相」を逆にしてみよう。そうすることで別々のスピーカーから聴こえていた音がエアコン吹き出し口付近から一緒に聴こえてきたらしめたものだ。「位相」が合ったと判断できるので、そこからさらに「タイムアライメント」の微調整を進めていこう。

今回はここまでとさせていただく。次回はこの後の設定の進め方を説明していく。お楽しみに。

《text:太田祥三》

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