愛車のカーオーディオシステムをバージョンアップさせたいと考えているドライバーに向けて、サウンドアイテムの情報を広く発信している当コーナー。現在は「単体DSP」のチョイスの勘どころを解説している。
まずはおさらいから入りたい。「単体DSP」とは、サウンドチューニングのための専用アイテムだ。なお高度なサウンドチューニング機能をシステムに付与したと思ったとき、選択肢は大きく3つある。1つが「ハイエンドメインユニット」、2つ目が「パワーアンプ内蔵DSP」、そして3つ目がこの「単体DSP」だ。
で、音にこだわりたいと考えるのであれば「単体DSP」が向いている。「単体DSP」はおしなべてサウンドチューニング機能が高性能で、そして好みの「外部パワーアンプ」を組み合わせられるので、突き詰めたシステム構築を行える。
では選び方のポイントを説明していこう。まずチェックすべきは前回の記事にて説明したとおり、「コントロール可能なch数」だ。今、そして将来的にどんなスピーカーレイアウトを敷きたいかを鑑みて、それに対応できる仕様が確保されたモデルをリストアップしよう。
そしてその次には何をチェックするべきかと言うと……。
それは、「デジタル入力端子のタイプ」と「対応ファイルフォーマット」だ。これらをチェックすべきである理由は以下のとおりだ。
「単体DSP」は先述したように、音にこだわりたいと考えたときに特に力を発揮する。そして音にこだわろうとするのなら、ソースユニットには「DAP」を使いたくなる。「DAP」には音質性能に優れたハイエンド機がさまざまあり、「ハイレゾ音源」の再生機として能力が高いからだ。
ただし運転中の操作がしにくいので使うか使わないかは好みが分かれるところだが、音にこだわりたいときにアドバンテージを発揮することもまた確かだ。
で、「DAP」を使おうと思うのであれば、「単体DSP」とは「デジタル接続」したい。「単体DSP」の中で音楽信号はデジタル処理されるので、デジタル接続した方が状況をシンプル化できる。なお、「DAP」ごとでデジタル出力端子のタイプが異なる。なので「単体DSP」を選ぶ際には手持ちの「DAP」の端子と入力端子のタイプが同一なモデルを選べば、変換のための機器を別途用意しなくても済む。
そして所有している「ハイレゾ音源」がハイスペックなものが主体ならば、それを再生可能なモデルの方が良い。なので「対応ファイルフォーマット」のチェックも必要になるのだ。
さて次回は、注目モデルをピックアップして紹介する。お楽しみに。
《text:太田祥三》