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ケーブルを変えれば音も変わる!? スピーカーの性能をさらに引き出す“次の一手”を詳細解説! Part8

カーオーディオ特集記事

スピーカーケーブルの一例(M&Mデザイン)。全 7 枚写真をすべて見る

愛車のサウンドシステムのバージョンアップを図るべくスピーカー交換を実行した方々に向けて、そのスピーカーの性能をさらに引き出せる“次の一手”を紹介している当特集。今回は、スピーカーケーブルをグレードアップすることについて解説していく。

ケーブルの善し悪しも、音の善し悪しに影響する!?

スピーカーケーブルの交換は、スピーカー交換と同時に行われることも少なくないが、特に手頃なスピーカーへと換装される場合には、純正のケーブルがそのまま使われることも多い。実際、取説を見ると純正ケーブルを使う前提で配線方法が説明されている。確かに導入コストを抑えるという観点で言えば、もともとあるものが使えるならばそれに越したことはない。

しかし実のところは、ケーブルも交換すべきだ。なぜならケーブルのクオリティが音に与える影響も小さくないからだ。その証拠にケーブルは、エントリーグレードからハイエンドモデルまで製品バリエーションが実に豊富だ。良質な素材を使えばいくらでも高性能なものが作れ、良いものほど音に効くからこそそれぞれが愛好家たちに買い求められている。

もう少し詳しく説明しよう。オーディオシステムにてより良い音を聴くためのポイントとなるのはズバリ、「音源に収められている情報をいかにロスなく再現できるか」だ。オーディオシステムには音源自体の質を上げる能力はなく、もともとの音源に含まれている情報を可能な限り“そのまま”再現することが目指される。スピーカーを良いものに変えるのもより良い外部パワーアンプを使うのも、そのためだ。

その観点で言うと、音楽信号の伝送における信号の質の劣化もできるだけなくしたい。せっかく良いスピーカーを使っていても、信号の伝送の過程で情報量のロスが起きていたら元も子もない。ゆえにケーブルにも質が求められるのだ。

その点、純正のスピーカーケーブルは性能的に実に心もとない。各車体メーカーは価格競争を勝ち抜くために、走行性能や安全性能、燃費性能に直接関係ない部分にかかるコストを削っている節があり、ケーブルはより細くなったり、よりチープな素材が使われたりする傾向が強まりつつある。

ケーブル交換は後から行うと、効果のほどが良く分かる!

というわけなので、スピーカーを交換してあってもケーブルが純正のままであれば、それはつまり「さらに音が良くなる伸びシロが残されている」ということに他ならない。

ちなみにスピーカーケーブルの交換は、スピーカーを換えるタイミングで行った方がコスト的には有利だ。後からケーブルだけを換えようとすると、再びパネル類を外したりスピーカーを一旦外したりする必要性が生じる。つまり2度手間になる部分も出てくるので、コスト的にもその分負担が増える。しかしスピーカー交換と同時に行えば、もろもろの手間が1回で済むので効率的だ。

でも、後からケーブル交換を行うことにもメリットがある。それは、「ケーブルを換えたことによる効果のほどが良く分かること」だ。スピーカー交換と一緒に行うと、ケーブル交換がどこまで効いたのかが分かりづらい。しかしスピーカー交換とケーブル交換を別々に行えば、それぞれの効果のほどを如実に知れる。

さて、問題はどのようなケーブルを選ぶかだ。もちろん高級品であればあるほどより良い結果が期待できるが、スピーカーの製品代以上のコストをケーブルに投入するのも現実的ではない。

ちなみにいうと、市販のカースピーカー用のケーブルは、1mあたり200円程度のものから存在している。それでも純正ケーブルとの質の違いは明らかだ。なので、こういった最エントリーモデルを使うというのも大アリだ。

しかし、それよりも1グレード、または2グレード上のモデルがお薦めだ。例えば1mあたり400円のモデルならば、1mあたり200円のものと比べて価格比は倍違う。価格の差は200円でも、倍も違えば品質の差も相応に開く。このように、廉価なモデルほど価格差による品質差が大きくなりがちだ。ゆえに少し背伸びをすると、ぐっと良質なモデルを手にできるのだ。

ケーブルを継ぎ足すのは御法度。しかし、掟破りなワザもある!?

続いては、ケーブル交換に関するちょっとしたコツや注意事項を紹介していく。

まず、スピーカーケーブル類はなんでも、途中で継ぎ足すのはNGだ。そもそも継ぎ足すことが難しいケーブルもあるが、もしも継ぎ足すと接点が増えることとなりそこで信号の流れに影響が出かねない。先述したとおり、「情報量をロスしないこと」が良い音を得るためのポイントとなるわけなので、継ぎ足しはロスする要因になりかねないのだ。

ところで、判断が難しい項目も有り得ている。それは「左右の長さを揃えるか否か」という問題だ。メインユニットからスピーカーへと配線する場合には左右で必要な長さが変わることはないが、外部パワーアンプをシート下に設置するようなときには、左右で必要な長さが変わってくる。

これについては諸説ある。まず、それでも左右の長さを揃えるべきという考え方も根強くある。というのも、左右のコンディションを揃えることはステレオ再生においての1つのセオリーだからだ。しかし、そうすると片側ではケーブルが余ることとなるわけで、その余ったケーブルの処理に困るようであればむしろ左右それぞれ必要な長さにした方が良いと考えられることも少なくない。例えば、余ったケーブルをぐるぐると巻いてフロアに置いておけば、それがコイル状になり音に悪影響を与えかねない。また、安全性という観点でも不安材料になる。余る長さにもよるので、状況をみながらケースバイケースで合理的に判断するべきだろう。

なお継ぎ足すのはNGだと説明したが、1部分だけ超高級なケーブルを足すという掟破りな方法も、実は存在している。接点が増えるのでその意味ではマイナス要因になるのだが、しかし継ぎ足したその高級ケーブルの風合いがサウンドに投影されることとなり、サウンドが変わるのだ。もしも高級ケーブルがなんらかの事情で少々手に入ったりしたときには、試してみても面白い。

今回は以上だ。次回もまた、とっておきの“次の一手”を紹介する。乞うご期待。

太田祥三|ライター
大学卒業後、出版社に勤務し雑誌編集者としてキャリアを積む。カー雑誌、インテリア雑誌、そしてカーオーディオ専門誌の編集長を歴任した後、約20年間務めた会社を退職しフリーに。カーオーディオ、カーナビ、その他カーエレクトロニクス関連を中心に幅広く執筆活動を展開中。ライフワークとして音楽活動にも取り組んでいる。

《text:太田祥三》

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