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音質を極めようとするなら「3ウェイ」!? システムアップのための、カーオーディオユニット“AtoZ”! lesson 01「スピーカー編」その11

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3ウェイスピーカーの一例(フォーカル・ES 165 KX3)。全 4 枚写真をすべて見る

カーオーディオシステムのクオリティが上がるとドライブはもっと楽しくなる。当連載では、それを実現させるための製品情報を多角的に紹介している。現在はスピーカーについて解説している。今回からは数回にわたり、「3ウェイスピーカー」に関して説明していく。

さて、以前にも説明したとおり、カー用の市販スピーカーには「フルレンジタイプ」と「セパレートタイプ」とがある。前者は、中低音を再生するミッドウーファーの同軸上に高音再生用のスピーカーであるツイーターが取り付けられた一体型のスピーカーで、対して後者はツイーターとミッドウーファーが別体化されている。

そして「セパレートスピーカー」には実は、「2ウェイタイプ」と「3ウェイタイプ」、この2つがある。

「3ウェイタイプ」とは、ツイーターとミッドウーファーに中音再生のスペシャリストであるスコーカーが加えられている。つまりフルレンジの音楽信号を、3つのスピーカーユニットを用いて再生することとなる。ちなみにスコーカーは、担当帯域が中音であることからミッドレンジとも呼ばれている。

で「3ウェイスピーカー」は、「2ウェイスピーカー」と比して音質性能的に有利だと言われることが多い。その主な理由は、「ミッドウーファーの負担を減らせるから」だ。「2ウェイ」では2つのスピーカーユニットに役割分担をさせるので、1つのスピーカーユニットだけで全帯域を鳴らそうとする場合と比べて効率良く音楽を再生できる。しかし、そうであってもミッドウーファーはそこそこ広範囲な音域の再生を担当せざるを得ない。なのでミッドウーファーには、大きな負担がかかっている。しかし「3ウェイ」にするとミッドウーファーの負担が減るので、低音再生のクオリティが上がる。そして中音再生もよりスムーズに行えるようになる。結果、中音の解像度や情報量も上がる。

ただし、導入のハードルは高くなる。製品が高額化する傾向があり、しかも取り付けの手間も多くかかるからだ。多くの車種の純正スピーカーは「2ウェイ」なのでスコーカーを取り付けるスペースが確保されてはおらず、スコーカーを取り付ける際に何らかの改造が必要になる。そしてサウンド制御の難易度も上がってくる。

しかし、上級者の多くはそれでも「3ウェイ」を選択している。デメリットよりもメリットが勝ると判断されているからだ。

今回は以上だ。次回も「3ウェイスピーカー」についてさらに詳しく解説していく。お楽しみに。

《text:太田祥三》

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