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“チューニング”を楽しむためのキーポイント!「周波数」について解説!「サウンドチューニング」実践講座 Part2 イコライザー編 その2

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「イコライザー」の設定画面の一例(三菱電機・ダイヤトーンサウンドナビ)。全 1 枚写真をすべて見る

カーオーディオメインユニットに搭載されている「サウンドチューニング機能」。当連載では、これを使いこなす楽しさを紹介している。前回からは「イコライザー」編に突入し、まずはこれが何なのかを説明した。それに引き続いて今回は、「周波数」について解説する。

ところでなぜに今回「周波数」について説明するのかというと、この言葉の意味を知っておくと「イコライザー」を使いこなす上で役立つからだ。できるかぎり噛み砕いて説明していこうと思うので、ぜひ最後までご熟読を。

さて、「イコライザー」は5バンドタイプとか13バンドタイプ等々、「バンド」と呼ばれる操作つまみがいくつか設定されていて、そしてそれぞれのバンドに数字が振ってある。これら数字が「周波数」だ(単位は「Hz」。読み方はヘルツ)。で、この数字はつまり、そのバンドが受け持つ「音程」だと思ってほしい。普通「音程」はドレミファソラシドで言い表されるが、メインユニットではそれをある意味メカ的に「周波数」で示しているというわけだ。

なお「周波数」とは、波動や振動が単位時間あたりに何度繰り返すのかを表すものだ。そして音は、空気中を伝わる際には水面の波のように上下運動を繰り返しながら進んでいくのだが、音においての「周波数」は、この上下運動が1秒間に何回繰り返されるかを指し示す。で、音は、音程が低くなるほど1波長が長くなり音程が高くなるに従って1波長が短くなる。しかし進む速度は音程に関係なく同一なので、音程が高くなるほどに1秒間に繰り返される上下運動の回数は増えていく。

ちなみに、「イコライザー」に各バンドに書かれている数字を見ると、高い帯域にいくに従ってバンド間の数字の開きが大きくなる。これはなぜかと言うと…。

実は音程が1オクターブ上がると、「周波数」は2倍に増える。なので例えば20Hzの1オクターブ上の音は40Hzで、40Hzの1オクターブ上の音は60Hzではなく80Hzだ。このように「周波数」は音程の上昇とともにかけ算で大きくなっていく。ゆえに高いバンドになるに従って、数字はどんどん大きくなる。

なお、ライトな仕様の「イコライザー」は、バンド数は5バンド程度だ。となるとこの「イコライザー」では1バンドごとの音程の差は約2オクターブということになる。というのも、人間の可聴範囲は20Hzから20k(キロ)Hzの間で、この範囲は音程で言うと10オクターブ分に相当する。つまり5バンドタイプの「イコライザー」は、10オクターブを5分割しているというわなのだ。一方、高度な「イコライザー」は31バンドタイプとなるのだが、この場合各バンドは、1/3オクターブ刻みで並んでいるということになる。

というわけなので、5バンドタイプの「イコライザー」では、どうしてもざっくりとしたサウンド調整しか行えない。しかし、サウンドの味付けを変えるという楽しさは案外味わえる。

次回はその具体的な楽しみ方を解説する。お楽しみに。

《text:太田祥三》

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