カーオーディオ製品の“取り付け”にまつわる疑問に答えます! Part9「セパレート3ウェイってどう?」 | Push on! Mycar-life

カーオーディオ製品の“取り付け”にまつわる疑問に答えます! Part9「セパレート3ウェイってどう?」

カーオーディオ特集記事
3ウェイスピーカーのツイーターとミッドレンジの取り付け例(製作ショップ:モービルサウンドテクノロジー<東京都>)。
3ウェイスピーカーのツイーターとミッドレンジの取り付け例(製作ショップ:モービルサウンドテクノロジー<東京都>)。全 2 枚拡大写真

カーオーディオ製品は、買ってきてただポンと置けばいいというものではない。取り付けに手間を掛けないと製品の性能を引き出し切れない。そこのところに「敷居の高さ」を感じるというドライバーも少なくないようだ。

しかしどのようなことが行われるのかが分かれば、イメージも変わってくるはずだ。当特集はそれを目指して展開してきた。第9回目となる当回では、「セパレート3ウェイ」についての考察をお届けする。

「セパレート3ウェイ」は導入のハードルが高い。しかし…。

ところでカーオーディオのスピーカーシステムは、大きくは3タイプに分類できる。1つが「フルレンジ」、2つ目が「セパレート2ウェイ」、そして3つ目が「セパレート3ウェイ」だ。

主流はズバリ、「セパレート2ウェイ」だ。これは、中低音の再生を担当するミッドウーファーと高音の再生を担当するツイーター、この2つにより低音から高音までの全帯域を再生するというシステムだ。使い勝手と性能のバランスが良いことを理由に支持率が高くなっている。

ちなみに「フルレンジ」とは、1つのスピーカーユニットだけで低音から高音までを再生しようとするものだが、カー用の市販スピーカーにおいての「フルレンジ」は実は、「2ウェイ」もしくは「3ウェイ」である場合がほとんどだ。よくよく見るとミッドウーファーの同軸上にツイーターが、またはツイーターとスーパーツイーターとが装着されている。つまり見た目的に「フルレンジ」仕様となっているだけなのだ(「コアキシャルスピーカー」とも呼ばれている)。なお一体化しているがゆえに取り付け性は高い。そこのところもメリットの1つとなっている。

対して「セパレート3ウェイ」は全帯域のサウンドを、ツイーター、ミッドレンジ(スコーカー)、ミッドウーファー、この3ユニットに役割分担をさせて再生しようとするものだ。ユニットが3つに増えるので、制御の難易度は上がり取り付けの手間も増大する。つまりハードルの高いスピーカーシステムと言っていい。しかしそれらハードルをクリアできるとなかなかに大きな利点を発揮する。

利点は主には2つある。1つは「ミッドウーファーの負担を減らせること」だ。「セパレート2ウェイ」のミッドウーファーは、広範囲な帯域を担当することとなるので大きな負担を強いられる。しかし中音再生の専門家であるミッドレンジを加えると、ミッドウーファーは低音再生に専念できる。結果、ストレスが減りよりスムーズに仕事を遂行できるようになる。

ミッドレンジと正対できることにより、より多くの情報量が得られる!

利点の2つ目は「中音の情報量が増大すること」だ。中域再生のスペシャリストを投入するのだからそれもそのはずなのだが、ミッドレンジはある程度高い位置に装着できるので、その点も中域の情報量確保に有利に働く。また、場合によってはリスナーに正対させることも可能となる。正対できると情報量の減衰が起こりにくくなる。このことも、ドアに装着するミッドウーファーから放たれる中音を聴くときと比べてのアドバンテージと成り得てくる。

さて、このように利点が大きい「セパレート3ウェイ」だが、取り付け的にはどのようなところがハードルとなるのかというと…。

答は「ミッドレンジの装着の手間が増えること」、この1点に集約できる。単純に取り付けるべきユニットの数が増えるのでその分の手間が増えるわけだが、ミッドレンジはそもそもツイーターよりも取り付けの難易度が高い。ダッシュの上にポンと置くように取り付けるわけにはいかないのだ。エンクロージャー(ボックス)的なモノが必要となるケースがほとんどだ。なので埋め込み加工が前提となる。

なお埋め込み方は都度工夫されることとなるのだが、スタンダードなのは以下の2つだ。「ツイーターとともにAピラーに埋め込む方法」、もう1つは「ツイーターとミッドレンジとをAピラーとドアミラー裏とに分けて取り付ける方法」。他では、ツイーターかミッドレンジのどちらかをドアパネルの最上部に置くような形でカスタムインストールされたり、豪快な方法としては、ミッドレンジがエアコンの吹き出し口部分を潰して埋め込まれたりすることもある。

なおどのような取り付け方を選択するかは、使用するスピーカーのタイプと車内の状況とによっても変わってくる。各“カーオーディオ・プロショップ”は音的な有利不利も考慮するが、物理的に「取り付けられるか否か」で、消去法的に取り付け方が決められることも少なくないのだ。

「3ウェイスピーカー」にはハイグレードなモデルが多い。ゆえに取り付けの難易度が高くなりがち…。

特に問題となるのはドアミラー裏のスペースだ。車種によって状況が異なるが、スペース的な制約が出てくる場合も少なくない。加えて「セパレート3ウェイ」スピーカーはハイグレードスピーカーである場合が多いので、ツイーター、ミッドレンジともに大型化する傾向が強い。ユニットの大きさ的な問題でもドアミラー裏が使えないケースも往々にして出てくる。その場合には、両方をAピラーに埋め込む方法が取られることが多くなる。

ちなみにどのような取り付け方を選ぶにしても、ツイーターとミッドレンジの位置関係の選定やそれぞれの角度決めにはこだわりが注がれることとなる。近くに取り付けられた方が制御がしやすくなるし、かつもっとも聴こえ方が良くなる角度が吟味されて取り付けが実行される。

ところで欧州車では、ドアの上部に10cm程度のミッドウーファーが取り付けられている場合が多い。そうであればそこがミッドレンジの装着場所として活用できるので、比較的に手間が掛かりにくい。

でも、そのような車種ではミッドウーファーの取り付けには多くの手間を要してしまう。純正スピーカーがドアの下部に取り付けられていないわけなので、そこに取り付けスペースを現出させる必要性が生じるからだ。

とはいえ欧州車は高級車になるほどそもそものドアの剛性が高く、取り付けのハードルは高いものの最終的には完成度高くドアを仕上げられたりもする。欧州車はカーオーディオを取り付けるベース車として案外に有利だったりもしているのだ。

「セパレート3ウェイ」は、取り付け的な難易度は高いが、最終的には好結果が得られる可能性が高い。カーオーディオを楽しみ尽くそうと思ったら、いつかはぜひ、「セパレート3ウェイ」もお試しあれ♪

《太田祥三》

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