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ブランド別、おすすめ“スターティングセット”大図鑑! 第5回 「アラカルト編」

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フラックス・FS260全 7 枚写真をすべて見る

カーオーディオに興味を持ちながらも「何から手を付ければいいのか分からない」、そう感じている方も少なくないようだ。そんな方々に向けて、おすすめな“スターティングセット”を紹介している。今回はその最終回として「アラカルト編」をお届けする。

なお当特集は、“イース・コーポレーション”監修の元、制作している。同社は約30社にも及ぶ海外人気カーオーディオブランドの製品を日本に紹介している。その豊富なラインナップの中からブランドごとに注目アイテムを抽出し、具体的なセットプランを提示してきた。

今回は、これまでに取り上げてきた以外のブランドの製品を横断的に取り入れ、セットを3つ組んでみた。さて、その内容とは…。

『お手軽“フロント3ウェイ”セット』


ところで、カーオーディオの音質の良さを競う“サウンドコンテスト”にトライするコンペティターたちの多くは、“フロント3ウェイ”というスピーカーレイアウトを選択している。“2ウェイ”と比べて音質的なアドバンテージがあるからだ。しかし、導入のハードルは低くない。ゆえに、初めてのカーオーディオプランとしては“3ウェイ”は不向きだ。

しかし…。お手軽に“フロント3ウェイ”を楽しめるスペシャルなアイテムが存在している。それがこちらだ。


MTXオーディオ・IP463

(写真)MTXオーディオ・IP463

☆16.5cm3Wayコンポーネントスピーカー『MTXオーディオ・IP463』(税抜価格:5万5000円)

写真を見ていただければ、当アイテムが特別であることをご理解いただけるはずだ。当機は、低音再生を担当するミッドウーファー、中音再生を担当するミッドレンジ(スコーカー)、高音再生を担当するツイーターからなる“3ウェイシステム”なのだが、そのミッドレンジとツイーターがなんと、『SEE(Sound Enhancement Enclosure)』と名付けられたケースに収められた状態で製品化されている。

このような構造となっているその心はズバリ、「インストール性を高めるため」だ。“3ウェイスピーカー”を導入しようとするとき、一般的な車種においてはミッドレンジの取り付けに苦慮することとなるのだが、当機なら、ミッドレンジとツイーターをポンと置くように取り付けられる。ピラー等を大きく加工する必要がないのだ。

加えて、製品自体も至ってリーズナブル。“エントリー”と呼ばれる価格帯に収まっている。取り付け費も含め、低予算での導入が可能だ。

しかしそうでありながらも、“3ウェイ”ならではの良さを十二分に味わえる。正対しているミッドレンジスピーカーから中音を聴けるので、中音の情報量をより多く受け取れる。結果、ボーカルや中心的な楽器の音が一層リアルに再現される。

一般的には“ハイグレード”とされている“3ウェイ”を手軽に導入するという選択肢も有り得ている。人とはひと味違ったアプローチを試してみたければ、当機のチェックをお忘れなく。

『リーズナブルかつ効率的な“本格フルシテム”セット』


続いては、比較的に低予算かつ効率的に“本格フルシステム”を手にできるセットを紹介する。まずは使用アイテムから見ていただこう。
ミューディメンション・DSP-680AMPフラックス・FS260ミューディメンション・EL-S104

(写真左)ミューディメンション・DSP-680AMP、(写真中)フラックス・FS260、(写真右)ミューディメンション・EL-S104

☆6chアンプ内蔵8chプロセッサー『ミューディメンション・DSP-680AMP』(税抜価格:7万7000円)
☆16.5cm2wayコンポーネントスピーカー『フラックス・FS260』(税抜価格:4万5000円)
☆10inch(25cm)4Ωサブウーファー『ミューディメンション・EL-S104』(税抜価格:1万円)
☆ウーファーボックス『ASB-100L』(税抜価格:1万6000円)

当セットの製品合計金額は、なんと14万8000円(税抜)。この金額でありながら、フロント2ウェイ+サブウーファーという本格的なスピーカーレイアウトを構築でき、しかもそれぞれのスピーカーのサウンドを緻密に制御できる“DSP(デジタル・シグナル・プロセッサー”も導入できる。とにもかくにもコストパフォーマンスが高い。

キモになっているのは『ミューディメンション・DSP-680AMP』だ。市場には、小型で能力の高い“パワーアンプ内蔵DSP”が多々リリースされているが、その中にあって当機はリーズナブル度合いが際立っていて、かつ高性能。チューニング能力は高級機と比べて見劣りする部分がほとんどなく、内蔵されているパワーアンプもスタンダードな“外部パワーアンプ”と比べて遜色がない。しかもリモートコントローラーまで付属されている。

なお、組み合わせるフロントスピーカーには、ドイツ発の高音質ブランド、“フラックス”の製品をチョイスしてみた。エントリーグレードの中でも比較的に上級機であるので、初めてのスピーカーとしては十二分に高性能だ。“フラックス”ならではの秀麗サウンドを満喫できる。

ところで『ミューディメンション・DSP-680AMP』の内蔵パワーアンプは、サブウーファーも余裕で鳴らせる。なのでここではパワードタイプは敢えて選ばず、本格ユニットサブウーファーを組み合わせてみた。しかしリーズナブルなモデルをチョイスし、かつ汎用ウーファーボックスで鳴らす作戦を選択しているので、費用は最少に収められている。

詳細なサウンドコントロールが可能となる“DSP”を用いたシステムをリーズナブルに手にしたいと思ったら、当セットを大いに参考にしていただきたい。

『“フルデジタルサウンド”セット』


最後に、先進のカーオーディオシステム、“クラリオン”の『フルデジタルサウンド(以下FDS)』を用いた“スターティングセット”を紹介する。使用するユニットは以下の2つだ。クラリオン・Z3クラリオン・Z7

(写真左)クラリオン・Z3、(写真右)クラリオン・Z7

☆フルデジタルサウンドプロセッサー(サウンドプロセッサー/ツイーター/コマンダー)『クラリオン・Z3』(税抜価格:12万5000円)
☆フルデジタルスピーカー『クラリオン・Z7』(税抜価格:8万7000円)

『FDS』は、スピーカーをデジタル信号のままで駆動できることを最大の特長としている。通常のスピーカーは、送り込まれる音楽信号がアナログ信号でなければ音楽再生を行えないが、当システムではそうではないのだ。

違いを説明しよう。アナログスピーカーは、マイクロフォンが音を録音するのと逆の仕組みで音を発する。マイクは空気の振動を読み取りそれを電気信号に変換するのだが、アナログスピーカーはつまり、電気信号を音に“戻す”装置であるわけだ。なので送り込まれる電気信号がデジタルに変わってしまっていたら、元の音に戻しようがなくなってしまうのだ。

しかし『FDS』では、独自開発された車載用“LSI”がデジタル信号を解析し振動板を正確に動かす。信号がデジタルに変わっていても元の音に戻せるのだ。結果、スピーカーまでデジタルのままで信号を伝送できるのでノイズの影響を受けにくく、パワーアンプを必要としないので省スペース化 & 省電力化も図られる。合理的に本格サウンドを手にできるのだ。

なお、ここで紹介しているセットは、『FDS』としてはミニマムな組み合わせだ。とは言っても、アナログシステムで考えたときの、「フロント2ウェイスピーカー+単体“DSP”+外部パワーアンプ」と同等な内容となっている。しかもスピーカーも“DSP”もなかなかの高音質仕様。バリューが高い。高解像度で高S/Nな本格Hi-Fiサウンドを堪能き、その上で、先進のシステムを導入しているという高揚感も味わえる。

本格的なサウンドを得られる先進のシステムに興味があれば、『FDS』にご注目を。

さて、当週刊連載はいかがだったろうか。カーオーディオの始め方にはさまざまなアプローチが有り得ている。1つ1つユニットを追加していっても楽しいし、最初からある程度しっかりしたシステムを組んでも面白い。予算に応じて適切なユニットをチョイスして、自分だけのシステムを組み上げるベシ♪

《text:太田祥三》

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