アクセスランキング

ブランド別、おすすめ“スターティングセット”大図鑑! 第1回 ロックフォード・フォズゲート編」

カーオーディオカーオーディオ特集記事

ロックフォード・フォズゲート R1675-S全 6 枚写真をすべて見る

カーオーディオに興味を持ちつつも「何から手を付ければいいのかわからない…」、そう二の足を踏んでいる方も少なくないようだ。そのような方々に向けて“スターティングセット”を紹介する週刊連載を開始する。

やり方はさまざまある。より分かりやすく提示すべく、ブランド別に具体的製品を挙げながら紹介していく。なお当企画は、“イース・コーポレーション”の監修のもと進めていく。同社は約30にものぼる海外カーオーディオブランドの製品をディストリビュートしている。その豊富なアイテム群の中からチョイスして毎回3セットを組み、お見せしていく。

今回題材とするメーカーは、アメリカンブランドの雄“ロックフォード・フォズゲート”。さて、どのようなセットプランが出てくるのか…。じっくりとお読みいただきたい。

『お手軽“スピーカー交換”セット』


まずは、お手軽かつ、音の変化幅の大きい、すなわち満足度の高い作戦から紹介する。題して『お手軽“スピーカー交換”セット』。

なお、セットとは言いつつも使用アイテムは1つに絞った。ひたすらお手軽であることを追求したからだ。ピックアップした製品はこちらだ。

ロックフォード・フォズゲート R1675-S

(写真)ロックフォード・フォズゲート R1675-S

☆16.5cm2wayコンポーネントスピーカー『R1675-S』(税抜価格:2万4000円)

ちなみに当アイテムは、“ロックフォード・フォズゲート”のセパレート2ウェイスピーカー中の最エントリーモデルだ。

ところでカー用のスピーカーは価格差が相当に幅広い。上を見ればキリがなく、100万円を超える超高級機も存在している。しかし当機はわずかに2万4000円。ここまでお手軽で「音が良いのだろうか」と不安に思う向きもあるかもしれないが、ご心配は無用だ。一般的な純正スピーカーと比べたら、確実に高性能。交換すれば、聴こえてくる音の質は明らかに向上する。

というのも、一般的な純正スピーカーは至って貧弱。高音質を望むべくもない。理由は2つある。1つは「コスト削減が進められているから」だ。クルマは価格的な競争力を上げるために、走行・安全性能に直結しない部分のコストを削減しているのだろう。結果、純正スピーカーは作りがチープになりがちだ。2つ目の理由は「軽量化が推し進められているから」。今や燃費性能を上げることは大命題。なので純正スピーカーはますます軽くなっている。

対して市販スピーカーは、高級品になるほど作りがしっかりしていて、そして重くもなる。堅牢でかつ重いスピーカーほど高音質である傾向が強い。純正スピーカーはそれとは逆の方向に進んでいるのだ。ゆえに、音質性能も推して知るべし、なのである。

であるので、ここで紹介する『R1675-S』クラスのスピーカーでも、純正スピーカーとの性能差は顕著だ。得られる効果はなかなかに大きい。

なお取り付ける際には、部材代も含めて取り付け工賃が発生するが、カーオーディオプロショップの多くはHP等で工賃を開示している。事前にそのあたりも確認しておけば安心だ。

『合理的に“低音強化”!セット』


次いでは、以下の製品を用いて実行する“低音強化”策をご紹介する。なお当作戦でもお手軽さを優先させるべく、使用アイテムを1つに絞った。ロックフォード・フォズゲート JPS-100-8

(写真)ロックフォード・フォズゲート JPS-100-8

☆20cmパワードサブウーファー『JPS-100-8』(税抜価格:4万5000円)

“低音強化”も音の変化幅の大きいメニューだ。クルマの中ではそもそも低音をしっかり鳴らせていない。ゆえに対策を打つと、大きな効果を上げられるのだ。

低音を鳴らし切れていない主な理由は2つある。1つは「クルマのドアに取り付けられるスピーカーにはサイズ的な限界があるから」だ。低音は口径の大きなスピーカーでないと再生しづらい。ちなみに、ドアに装着できるスピーカーの口径は大きくても16.5cm程度。この大きさでは重低音まで再生するのは難しい。

理由の2つ目は、「ロードノイズが低音を“マスキング”するから」だ。クルマは走ればタイヤパターンが路面を叩く。結果、ロードノイズが発生する。そしてこのロードノイズは主には低周波。なので音楽の低音に覆い被さり、“マスキング”現象を引き起こすのだ。

しかし“パワードサブウーファー”を導入すれば状況をガラリと変えられる。ドアのスピーカーが再生し切れていなかった低い音まで再生でき、さらにはロードノイズに負けないパワーを発生できる。

ところで当機『JPS-100-8』は、小さくかつ薄い。多くの車種でシート下への設置が可能だ。合理的に、省スペースで“低音強化”を行える。

なお、低音をしっかり再生できるようになると、中高音にも好影響が出てくる。音の土台が充実すると、“倍音”と呼ばれる音色を決定づける成分が豊かに響くようになる。サウンドに迫力が出るだけでなく、全体的な“Hi-Fi化”も果たせるのだ。試す価値は高い。

『サウンドコントロールシステム構築セット』


続いて紹介するのはこちら、『サウンドコントロールシステム構築セット』だ。使用するのは以下の3アイテムだ。ロックフォード・フォズゲート DSR1ロックフォード・フォズゲート P1675-Sロックフォード・フォズゲート PBR300X4

(写真左)ロックフォード・フォズゲート DSR1、(写真中)ロックフォード・フォズゲート P1675-S、(写真右)ロックフォード・フォズゲート PBR300X4

☆シグナルプロセッサー『DSR1』(税抜価格:9万2000円)
☆16.5cm2wayコンポーネントスピーカー『P1675-S』(税抜価格:4万円)
☆4chパワーアンプ『PBR300X4』(税抜価格:6万6000円)

当作戦では、機材代金がざっと20万円を超えてしまうのだが、得られる効果も相当に大きい。その理由を詳しく解説していこう。

まずは“プロセッサー”の役目から紹介しよう。“プロセッサー”とは音楽信号をコントロールするためのユニットだ。車室内は実は、音響環境があまりよろしくない。しかし“プロセッサー”を用いれば状況を変えられる。

音響環境が良くない要因は主に2つある。1つは「狭いがゆえに音が反射・吸収の影響を受けやすいこと」。音がガラスやパネルに反射して、さらにはシートに吸収されて、周波数特性が乱れてしまうのだ。

2つ目の要因は「リスニングポジションをセンターに取れないこと」。ステレオとは、音楽を左右の2chに分けて録音し、それを左右のスピーカーで再生することで音像を立体的に再現しようとするものなのだが、2本のスピーカーから等距離の場所に自らを置けないと、その仕組みが成り立たなくなる。

しかし“プロセッサー”を使えば、これら音響的な不利を改善させられる。搭載されている“イコライザー”という機能で音響特性の乱れを補正でき、“タイムアライメント”という機能でリスニングポジションを擬似的にセンターに移動させられる。

なお、ここで紹介している『DSR1』と『PBR300X4』は、超小型であることも特長だ。これらならばインストールスペースが少なくてすむ。2台まとめてシート下にインストールできる車種も多いはずだ。

組み合わせるスピーカーはお好みで選べばいいのだが、最初に紹介した『R1675-S』より1グレード上げてみた。エントリークラスの製品においては、グレード間の価格差はそれほど大きくはない。ちょっと背伸びをしてみると1グレード2グレード上のモデルを手にできる。覚えておこう。

さて、今回はここまでとさせていただく。次回はドイツ発の人気ブランド“グラウンドゼロ”の製品を例に取り、“スターティングセット”を具体的に紹介していく。乞うご期待。

《text:太田祥三》

編集部ピックアップ

TOP