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【連載】“取り付け方”で音が変わる? Part4 ユニットサブウーファー編 その6「バスレフボックスとその仲間」

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『ヴァイブオーディオ・BLACKAIRB8-V6』。ボックスのサイドに“パッシブラジエーター”が装備されている。全 3 枚写真をすべて見る

カーオーディオ製品の取り付け上のセオリー等を解説しながら、カーオーディオの奥深さに迫っていこうと試みている当連載。現在は“ユニットサブウーファー”の取り付けにまつわるあれこれを解説している。今回は前回に引き続き、“バスレフボックス”について考察していく。

前回、“バスレフボックス”の概要を説明しながら、“バスレフボックス”では「より豊かで伸びやかな低音が得られやすい」と解説した。今回はその点についてさらに掘り下げていこうと思う。

前回に説明したとおり、“バスレフボックス”では“ポート(ダクト)”を設けて、そこからスピーカーユニットの裏側から発せられた音を“位相”を反転させて表側に放出する。この仕組みにより、低域側が独特な鳴り方をするようになる。

“シールド(密閉)ボックス”の場合は、低域側が緩やかに減衰していくような鳴り方となるのだが、“バスレフボックス”の場合は、“シールドボックス”で減衰し始めるあたりより下の音を一旦盛り上げて(持ち上げて)からストンと消えていくような鳴り方をさせられる。つまり、“シールドボックス”で鳴らすときよりも、低域側を引っ張ることが可能となるのだ。結果、低域の量感が増して豊かで伸びやかなサウンドになる。しかもポートの面積と長さを調整することで、その盛り上がるポイントをある程度任意に変えることも可能だ。

もちろん、“シールドボックス”でも、容量を計算すること等々で鳴り方をコントロールできるのだが、“バスレフボックス”で鳴らした方が低域側をよりふくよかに再現しやすくなる、というわけだ。

ところで、“バスレフボックス”の発展形ともいえるユニークなサブウーファーボックスがあるので、今回はそれについても解説しておきたい。その名は、“パッシブラジエーター”だ。

サブウーファーボックスに、磁気回路を持たない振動板だけの“サブウーファー”を装着し、それによって低音を増強しようとするものだ。磁気回路を持った本当の“ユニットサブウーファー”の裏側から発せられた音を使って、磁気回路を持たない方のユニットの振動板を動かす、という仕組みを持っている。この仕組みにより、振動板のサイズやボックスサイズからは予想し難い、充実した低音を奏でることが可能となる。

今回はここまでとさせていただく。次回も“ユニットサブウーファー”の取り付けに関するセオリーについての解説を続行する。お楽しみに。

《text:太田祥三》

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