イベント仕様のトランクルームのインストールに加え、コクピットには落ち着いたデザインを施した、北海道・AUDIO.VISUAL.SECURITY FIST製作のティアナ。見せるオーディオと聞かせるオーディオを両立させた独自のスタイルが光る。
◆シンプルでスマートなカスタムで
上質インテリアをさらに快適にする
魅せる要素をたっぷり含んだトランクルームを作り上げたティアナ。フロントステージは落ち着いたリスニングルームに仕立て上げられている。オーナーである佐伯サンが、普段の足として使っているクルマだけに心地よいドライブミュージックは不可欠。
フロントスピーカーに選んだのはコストパフォーマンスにも優れたオーディソンのAPK130。大がかりなカスタムを施してはいないものの、ミッドバスはしっかりとアウターバッフル化してスピーカーのポテンシャルを存分に引き出す。
またトゥイーターはAピラーにインストールし、定位のコントロールも絶妙に調整されている。トランクルームのサブウーファーとのつながりもピタリと決まり、量感のあるサウンドを響かせる。ジャンルを問わずさまざまな音楽を楽しむというオーナーだけに、サウンドはオールマイティに対応する方向性を狙った。
◆カスタムのこだわりはイルミ処理
トランクとの統一感もしっかりキープ
コクピットまわりのインストールでオーナーがリクエストを出したのがイルミ処理。トランクルームにも効果的に使われているLEDによるライティングカスタムをフロントステージにも積極的に投入。内装カスタムの統一感を出すキーアイテムとなっている。
ただしティアナの上質な純正内装を損なわないように、ギラギラと光り輝くイルミではなく、控えめでスマートな光のアレンジが施されているのが特徴。オーナーお気に入りのグリーン色のイルミをミッドバス、トゥイーターまわりに使用してユニットをアピール。極薄いアクリル処理を使ったリング処理と、落ち着いた色合いのイルミを組み合わせることで繊細な光のカスタムを見せつけてくれる。
◆2DINスペースを新たに作り出す
純正ライクなカスタム処理に注目
インテリアカスタムでもう一つの見どころはDINスペースの新設だ。エアコンパネル下部にあった純正オーディオ部をそっくり移設、ここに穴開け加工を施して2DINサイズの開口部を設けた。DINスペースの周囲は純正と同じマットブラックで塗装して、どこからが純正でどこからがカスタムなのかがわからないクオリティの高いストックインストレーションを完成させた。
サウンド面ではトランクルームのサブウーファーを効果的に室内に響かせるため、トランクスルーを積極活用。エアサスのユニットが詰め込まれるスペースを通じて、トランクルームと直につなげる構造。質の高いサブウーファーの低音をキャビンの中でも楽しめる仕様としたのもこのクルマの特徴のひとつ。
オーディソンの2ウェイユニットを使ったフロントステージで、落ち着いたサウンドを響かせるこのクルマ。イベントでのアピール度満点のトランクカスタムと、普段使いにも快適なコクピットという、オーナーが望んだ2つの顔を持つカスタムへと仕上がった。
《text:土田康弘》