トランクルームに大人のムードのインストールを投入したZ。フロントステージのインストールにも製作ショップである福岡県のBrain Childならではのこだわりが満載。3ウェイ化によるサウンドの厚みを重視したフロントステージがこのクルマの特徴となった。
◆フロント3ウェイで
音質と魅せる効果を追求



カスタムスタイルを追求するだけのオーディオではなく、落ち着いて音楽を楽しむ大人の車内空間を目指したオーナー。フロントスピーカーとして選んだのは3ウェイシステムのロックフォード・J5653-Sだった。中域の厚みを十分に引き出し、心地よいドライブミュージックを奏でる仕様を目指した。
パワーアンプ群はスピーカーと同じくロックフォードのユニットをチョイス、3ウェイのスピーカー群をマルチ駆動する。さらにロックフォードのプロセッサーである3SIXTY.3を使って3ウェイ+サブウーファーを見事にコントロール、高域から低域までの全域でバランスの良い狙い通りのサウンドを引き出した。
ピラーにミッドレンジを、ドアミラー裏にトゥイーターをインストールするスタイルで中高域を点音源に近づける工夫も凝らす。振動板の面を合わせたインストールに加え、周囲の造形も純正ピラー&ドアミラー裏に見事の融合させている。ドアのミッドバスもアウターバッフルによって取り付けられる。周辺のパネル面もかなり大胆な造形を実施、これも魅せるドアカスタムの一環といえるだろう。◆ドアの各部にカスタム処理を加え
コクピット最大の見どころとした



フロントまわりのカスタムの見どころはドアまわりだ。純正のドアのラインを守りつつ、ミッドバスを見事に調和させたアウターバッフル&周囲のデザインはスタイリッシュだが個性的。適度な角度も付けられたスピーカー取り付けでサウンド面もサポートする。
また、ドア上部やポケットの後部の広い面にはカーボンを用いたグリルを使ったイルミを追加。ドアパネルからアクリル面を落とし込む立体感のあるデザインは、平面になりがちなドア形状に変化を付けている。トランクルームでも用いられていたデザインモチーフと素材使いを踏襲し、内装の統一感も完璧。ドア形状とのマッチングを考えたデザインがカスタムレベルを大幅にアップさせている。
イルミはナイトシーンで威力を発揮。ドアオープン時のアピール度は満点だ。トランクルームと合わせてフルオープンしたときのデザインの統一感ももちろん計算の上。さらにドアを閉じた際に車内から見えるイルミの状態もしっかり計算されているのが見て取れる。◆細かな処理で個性化を果たし
大人のカスタムを完成させた


コクピットのカスタムでもう一つ見どころとなるのはグローブボックス下部に設けたエアサスのレベルゲージ。取り付けパネルをワンオフし、周囲にはドアと同じテイストのイルミ処理を施す。カーボンを使ったグリルを施しているため、純正インテリアとのマッチングも良い。派手さを抑えた演出でありながら、しっかりと個性をアピールしているセンスの良いカスタムポイントだ。
ヘッドユニットにはカロッツェリアのサイバーナビ・AVIC-VH0999をチョイス。オーナーはサーバーナビの性能にこだわって使い続けているヘビーユーザー。ロックフォード・T5とのコンビでクオリティの高いサウンドを再生することに成功した。
大人のカスタムをテーマに、トランク&コクピットを作り上げたZ。落ち着いたカスタムながら、各所に手が入り個性的なデザインを作り上げた。上質なサウンドとの相乗効果もあって、快適な車内空間を作ることに成功した好例だ。