2016年2月12日から3日間にわたり、インテックス大阪を会場として『第20回 大阪オートメッセ2016』が開催された。
20年目を迎えた同ショーへの今年の総来場者数は、昨年を約4000人上回る約22万4000人。604台にも上った出展車が、大勢の来場者の目を楽しませた。
「Push on! Mycar-life」では、同ショーを盛り上げた秀作オーディオカーを、2回にわたりクローズアップする。まずは、6号館に出展されていた登録店のクルマからお見せしていく。
BMW・X4 by Av Kansai 堺店







昨年の『第1回 ハイエンドカーオーディオコンテスト』のディーラーデモカーclassで優勝を飾るなど、実績十分の有名車であるAv Kansai 堺店のBMW・X4。システムは、ソニー・ウォークマンをメインのソースユニットとして活用し、それをオーディオテクニカ・AT-HRD5を介してシステムに接続。プロセッサーにはヘリックス・DSP PROを使い、パワーアンプにはブラックス・NOX4を2台、フロント3ウェイにはモレル、サブウーファーにはブラックスを採用している。
そのサウンドは、まさしく圧巻のクオリティ。Hi-Fiであるためのすべての要素がハイレベル。その上で音に生命力があり、演奏者の体温も伝わってくるかのようだった。密度が濃く、充実感に溢れたスペシャルなサウンドが堪能できた。
TOYOTA・プリウス by オートステーションK2




大阪府のオートステーションK2は、完成して間もないニューデモカーを出展。システムは至ってシンプル。DIATONE SOUND.NAVI・NR-MZ100PREMIで、ダイヤトーン・DS-G20を鳴らすという、入門的な組み合わせを提案する1台なのだ。比較的にお手軽なセットでありながらも、満足度の高いサウンドが得られることを、存分にデモしていた。
実際に聴いてみると、なるほど上質なサウンドが楽しめた。まず感じたのは、低域の量感とエネルギー感。サブウーファーを使っていないにもかかわらず、ここまでの低音を聴けるのはさすがだ。各ユニットの性能+インストールの確実さゆえの結果だろう。その上で全体のバランスも自然。聴き応えのある音だった。
TOYOTA・アルファード by ジパング






鳥取県のジパングはアルファードを展示した。システムは、ソースユニット & プロセッサーとしてDIATONE SOUND.NAVI・NR-MZ100PREMIをチョイス。なんとこれを完全なるオーディオ専用機として、センターコンソールに大胆かつ美しくインストールしている。その他のユニットは、パワーアンプにはモスコニ・AS100.4を、フロントスピーカーにはDLS・スカンジナビアを、サブウーファーにはダイヤトーン・SW-G50を採用していた。
そのサウンドは生々しくみずみずしかった。ステージの立体感の表現も素晴らしく、各楽器の音像も実にシャープだ。そして密度が濃くきめが細かい。その上で至って軽やか。耳当たりがとにかく心地良いのだ。しなやかに音楽を再現していた。
TOYOTA・ハリアー by サブライム





群馬県のサブライムは、ハリアーを出展。システムは以下のとおりだ。ソースユニットとして純正ナビとオーディソン・bit Play HDを共存させ、プロセッサーにはヘリックス・DSP PROを使用。フロントスピーカー用のパワーアンプにはブラックス・NOX4を採用し、フロント2ウェイ+サブウーファーはヘリックスのスピーカーユニットで統一していた。サブウーファーをドライブするパワーアンプには、カロッツェリア・PRS-D700を使用している。
サウンドを聴いてまず感じたのは、ステージの奥行き感の深さと立体感。リアスピーカーも少々鳴らしているとのことで、独特のサラウンド感も付加しつつ、ステージを広大に表現していた。ハイレゾ音源も緻密に再現し、良さを十二分に引き出していた。
TOYOTA・プリウス by VIBES







石川県のVIBESは、トヨタ・プリウスを出展した。搭載システムは以下のとおり。すべてのユニットをビーウィズで固めていて、ソースユニットはSTATE MM-1D、プロセッサーにはSTATE A6 Pro LR×2台、パワーアンプにはP-1×5台、そしてスピーカー群をコンフィデンスIIIシリーズで統一している。インストールにおいてはLEDを効果的に使って見た目の華やかさも取り入れた。
さてその音だが、音色のリアルさと、ステージのリアルさがともにハイレベル。多くの情報量を引き出し、かつ高解像度であるがゆえだろう。そしてS/Nが高いのでステージの見通しも良い。さらには低域のパワー感にも好感が持てた。ぐいぐいとドライブする心地よい低音が楽しめた。
Audi・A5 by Proshop Vogue






千葉県のProshop Vogueは、Audi・A5を展示していた。システムはフル・ビーウィズ。ソースユニットがSTATE MM-1D、プロセッサーにはいち早くSTATE A6R DUAL×2台が搭載され、パワーアンプにはP-1×6台、そしてフロント2ウェイ+サブウーファー×2発すべてがコンフィデンスIIIシリーズとなっていた。
その音はまさしく、究極的なHi-Fiサウンドと言うべきものだった。音色的にもステージの再現性的にも、リアルさがこの上ない。さらに音が繊細で緻密。質感も実に上質で耳当たりがとても心地良い。ビーウィズ使いの名手として名を馳せている、同店の技術が凝縮されたようなサウンドだった。いつまでも聴いていたいと思わせる、充実の音を満喫できた。
Mercedes-Benz S400h by カーオーディオスタジアム





こちらのMercedes-Benz S400hを製作したのは、大阪府のカーオーディオスタジアム。オーディオユニットはすべてビーウィズで固めている。ソースユニットはなんと、STATE MM-1DR、そしてプロセッサーもニューモデルSTATE A6R DUAL×2台、パワーアンプにはP-1×6台、そしてフロント2ウェイ+サブウーファー×2発すべてをコンフィデンスIIIシリーズとする強力な布陣である。
こちらのクルマも他のフル・ビーウィズ車両と同じく、相当にレベルの高いサウンドを響かせていた。ビーウィズのユニット群の持つ抜群のS/Nの高さを背景として、音色とステージを極限的にリアルに描き切っている。また、ある意味アナログ的な温もりまでも表現していて、音楽にすんなりと没入できた。