何か面白いネタはないだろうかとネットサーフィンしていると、見つけたのは液状制振・防音材。
当サイトデモカーはドアはもちろんのこと、ルーフやフロアまで制振・防音処理をやっていて、無処理の状態から比べると一般道で11dB、高速道で18dBほど静粛性が大幅に上がっている。しかし慣れてくると他の場所から聞こえるノイズが気になってきて、そこもどうにか対処したいと考えていた。今回発見した液状制振・防音材ならば効果が期待できるのでは? と思いさっそく取り寄せて施工してみた。
取り寄せた製品は奈良県にあるフェリスソニードが販売している液状制振・防音材のSR1000という製品。米国沿岸警備隊の依頼で開発された製品で、振動エネルギーを効率よく熱エネルギーに変換する特殊ポリマー構造によって、優れた制振・防音効果を発揮する。粘着性もあり硬化後には防水効果もあるのである程度は水に濡れても大丈夫であろうと判断した。
そして施工するのはタイヤハウスにあるPP素材のカバー部分。運転しているとその辺りから聞こえるロードノイズが気になって仕方が無かったのだ。ここを処理すればさらに静粛性が増すのでは? と勝手に想像している。
カバー自体はネジ数本で取れてくれる。水洗いして付着している泥などを落とし、その後に油分を取るために台所洗剤を使って洗う。密着性を高めるために紙ヤスリで軽く傷を付けてから水で洗い流せば下処理は完成だ。
SR1000はしっかりと溶剤が混ざっていないと効果を発揮しないので、容器ごと3分程度振ってみた。見た目は白くドロッとした溶液で、ペンキを塗るためのハケを使って施工する。実際に施工をしてみると、塗るというより盛るの方が正解。盛って伸ばすを繰り返してカバー全体に塗り広げていく。やってみて気づいたのは一度に厚く塗るのではなく、乾いてから何層にも塗り重ねるイメージで施工する方が良い。乾かないうちに重ね塗りしようとすると、先に塗った部分がくっついてくるので要注意。
今回は1000ml入り全てを使って3回ほど塗り重ねてから完全硬化させたのだが、冬場という事もあり硬化までは4時間程度かかった。理想を言えば1mm程度の厚さで施工するのが最適なので、黒い部分が見えなくなるぐらいにもう1~2回塗りたいところなのだが、出発時間が迫っていたので今回はここで断念する。
そしてその効果は・・・これ、凄い効きます! 計測器を持っていなかったので数値的には分からないが、体感的には気になっていた部分のノイズが半分以下に減っている。高速道路ではその効果が更に大きく感じられ『ゴ~』という音が音量を下げて『コ~』に変わり、道路の繋ぎ目部分でも『ドンッ』が上品に『タンッ』に変化して、思わず顔がニヤけるほどの変化量だ。
費用対効果抜群と思えるこの製品、スタッドレスタイヤに履き替えるついでに施工してみてはいかがだろうか。
《text:藤澤純一》