タイヤの種類と選び方を解説! プレミアム・低燃費・スポーツ・ハイグリップの違い~カスタムHOW TO~

タイヤはクルマが唯一、路面と接しているパーツだ。接地面積は4本合わせてもハガキ4枚分ほどといわれ、加速、減速、コーナリングといったクルマの動きは、この小さな接地面に支えられている。だからこそタイヤ選びでは用途を明確にすることが重要だ。

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タイヤはクルマが唯一、路面と接しているパーツだ。接地面積は4本合わせてもハガキ4枚分ほどといわれ、加速、減速、コーナリングといったクルマの動きは、この小さな接地面に支えられている。だからこそタイヤ選びでは用途を明確にすることが重要だ。

◆タイヤ選びで重要なのは価格やブランドよりもクルマの使い方

「どんなタイヤがいいですか?」と聞かれることは多い。しかし、どのようにクルマを使うのかが分からなければ答えは出せない。雪道を走るならスタッドレスタイヤが必要になるのと同じで、普段の街乗りが中心なのか、高速道路を長距離走るのか、ワインディングを楽しみたいのか、燃費を重視するのかによって適したタイヤは変わってくる。

タイヤ選びで大切なのは「高価なタイヤほど優れている」と考えることではない。静粛性、乗り心地、低燃費性能、グリップ、ハンドリング、ウエット性能、耐摩耗性など、何を優先するのかを明確にすることが第一歩となる。

◆プレミアムタイヤは静粛性と乗り心地を重視する人向け

プレミアムタイヤは静粛性や乗り心地、走行安定性など快適性能を重視したカテゴリーだ。高級セダンやSUV、ミニバンはもちろん、高速道路を使った長距離ドライブが多いユーザーにも向いている。

近年はEVの普及もあり、エンジン音が小さい車内で目立ちやすいロードノイズを抑える静粛性に力を入れたモデルも増えている。路面から伝わる細かな振動や騒音を抑えられれば長距離移動での疲労軽減にもつながり、乗り心地にも上質さを感じやすい。

デメリットは価格が比較的高いことだ。ただし耐摩耗性や性能維持にも配慮したモデルであれば、交換までの期間を含めたトータルコストでは必ずしも割高とは限らない。年間走行距離や使用期間まで考えて比較したい。

◆低燃費タイヤは燃費と維持費を重視する街乗りユーザーに適する

エコタイヤとも呼ばれる低燃費タイヤは転がり抵抗を抑え、燃費性能を高めているのが特徴だ。通勤や買い物など普段の街乗りが中心で、燃料代や維持費を抑えたいユーザーとの相性が良い。

アクセルを戻した際にも転がりやすく、燃費改善を狙いやすいのがメリットだ。一方、低燃費性能を重視したモデルではスポーツタイヤなどと比べてドライ路面でのグリップやステアリングレスポンスが穏やかな場合がある。

ただし現在の低燃費タイヤは性能が大きく進化しており、低燃費性能とウエットグリップを両立した製品も多い。選ぶ際には転がり抵抗だけでなく、ウエットグリップ性能や制動性能も確認すると安心だ。

◆スポーツタイヤはグリップだけでなくハンドリングの反応が魅力

スポーツタイヤはグリップ性能やハンドリングの応答性を重視したカテゴリーだ。ワインディングを楽しみたい人や、ステアリング操作に対して素早く反応するスポーティなフィーリングを求める人に向いている。

公道ではスポーツタイヤの限界グリップを使うような走りをする必要はない。むしろ魅力となるのは、ステアリングを切った際の応答性やクルマの動きがつかみやすいことだ。

タイヤの剛性を高めたモデルでは操作に対する反応が速く、ドライバーが狙ったラインを走りやすい。そうしたレスポンスの良さから得られるドライビングプレジャーは、スポーツタイヤならではの魅力といえる。

一方でタイヤの剛性が高いモデルでは乗り心地が硬くなったりロードノイズが増えたりすることがある。毎日の通勤や長距離移動にも使うなら、グリップ性能だけでなく静粛性や乗り心地とのバランスも確認したい。

◆ハイグリップタイヤはサーキット走行の頻度と用途で選ぶ

さらに高いグリップ性能を求めるユーザー向けに用意されているのがハイグリップタイヤだ。とくにサーキットでのラップタイム向上を狙う場合には、一般的なスポーツタイヤとは異なる選択肢がある。

従来は大きく「Sタイヤ」と「ハイグリップラジアルタイヤ」に分けられてきた。

Sタイヤはセミレーシングタイヤとも呼ばれ、サーキット走行を強く意識して設計されたタイヤだ。トレッドパターンやコンパウンドもサーキットでのグリップを重視したものとなっている。代表例としてADVAN A050やDIREZZA 03Gなどがある。

非常に高いドライグリップを得られる反面、銘柄によってはウエット性能や低温時の性能、耐摩耗性などで一般的なラジアルタイヤより扱いに注意が必要だ。タイヤ温度や空気圧によって性能も変化しやすいため、日常走行よりもサーキットを中心に使うユーザー向けと考えたい。

一方のハイグリップラジアルタイヤは、公道での使用も考慮しながら高いグリップ性能を狙ったカテゴリーだ。Sタイヤよりトレッド溝が多く、街乗りからワインディング、サーキット走行まで幅広く対応できるモデルが多い。代表的なモデルとしてPOTENZA RE-71RZやADVAN NEOVA AD09などがある。

サーキット走行を楽しみつつ自走で会場まで移動したいユーザーにとって、使いやすい選択肢のひとつだ。

◆レーシングラジアルはSタイヤとハイグリップラジアルの中間的存在

近年はハイグリップラジアル以上のサーキット性能を狙いながら、Sタイヤほど競技色を強くしないタイヤも増えている。こうしたモデルは俗に「レーシングラジアル」などと呼ばれることがある。

公道走行にも対応しつつ、サーキットではSタイヤに迫るグリップを狙ったカテゴリーで、ADVAN A052などが代表的な存在だ。

ただし同じハイグリップ系タイヤでも特性は大きく異なる。ドライグリップが非常に高いモデルほど摩耗が早かったり、雨天時や低温時に慎重な操作を求められたりする場合もある。

サーキットでのタイムだけで判断せず「自走するのか」「雨天でも使うのか」「年間何km走るのか」といった使用条件まで考えて選ぶことが重要だ。

◆アジアンハイグリップタイヤは価格だけでなく使用条件を確認したい

近年は海外製、とくにアジアブランドのハイグリップタイヤも選択肢が増えている。国産ハイグリップタイヤと比べてリーズナブルな製品が多く、サーキット走行会やドリフト、スポーツ走行を楽しむユーザーから支持されるモデルもある。

価格を抑えながら高いドライグリップを発揮するタイヤもあり、交換頻度が高いサーキットユーザーにとってコスト面のメリットは大きい。

一方で銘柄によってウエット性能や低温時のグリップ、摩耗特性、ロードノイズなどに特徴がある。単純に「国産か海外製か」で判断するのではなく、そのモデルがどのような条件を得意としているのかを確認することが大切だ。

サーキット走行会を中心に使うホビータイヤとしてなら魅力的な選択肢になる一方、雨の日も冬場も街乗りも高速道路も走るのであれば、ドライグリップだけではなくウエット性能、低温時の特性、耐摩耗性など総合性能もチェックしたい。

結局のところタイヤ選びに絶対的な正解はない。静かに快適に移動したいのか、燃費を重視するのか、ワインディングを楽しみたいのか、サーキットでタイムを狙うのか。まず自分がクルマをどのように使うのかを整理し、その用途に合ったタイヤを選ぶことが性能を生かすもっとも確実な方法だ。

《加茂新》

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