チューニングパーツメーカー・HKSからホンダ『シビックタイプR』(FL5 2022年9月~)用「オイルクーラーキット・ブラック」が新発売。税込み価格は17万8200円。
FL5は先代FK8から走行性能や出力が向上したが、HKSでは実走テストや耐久テストから、高負荷走行時の油温上昇を課題としていた。同社はFK8型で実績のある左フェンダー内レイアウトを継承しつつ、FL5の特性に合わせて冷却性能を再設計した。
風洞試験の結果、純正フロントバンパーからの空気だけでは冷却量が不足することが判明。そこでFL5専用の大型エアダクトと専用エアガイドを採用し、新鮮な空気を積極的にコアへ導入できる構造とした。冷却後の空気の排出についても風洞実験を重ね、コア通過後の空気を円滑に排出することで、システム全体として最適なエアフローを実現した。飛び石などでコアが破損しないようアウトレットプレートも付属する。
ラジエーター前を塞がない左フェンダー内にコアを配置することで、水温も合わせて3から5度の温度低下があり、安定した性能を引き出す。テストデータによると、純正に対してオイルクーラー装着により15度程度の油温冷却効果を確認。外気温26度では125度程度で安定して周回が可能になったとのこと。純正では油温140度を越えても安定化に達しなかったことも確認。
フロントバンパーに装着するエアダクトは2種類を設定。標準はインジェクション成形品で、金型成形より高精度かつ低コストを実現した未塗装品。オプションは後述するプリプレグカーボン成形品で、軽量・高剛性かつ美しいドライカーボン製。熟練の職人が一つ一つ手作業で仕上げており、クリア塗装済みでメタルネット装着済みとなる。
「オイルクーラーキット・ブラック」構成パーツは、オイルクーラーコア、エアダクト、エアインテークダクト、アウトレットプレート、取付ブラケット、10オイルホース、サーモスタットハウジング、オイルフィルター、ショートパーツなど。なお、キット装着にあたり、バンパーに穴あけ加工が必要になる。
上記のとおりオプションパーツとして「カーボンエアダクトforオイルクーラーFL5」も用意。オイルクーラーキット付属の未塗装樹脂ダクトから素材をドライカーボンへアップグレードすることで、FL5の持つ精悍さ・スポーティさを一段上の質感へ引き上げる。外観の印象は大きく変えず、分かる人だけが気づく控えめかつ上品なアクセントに仕上げられている。クリア塗装済み・メタルネット装着済みで、オイルクーラーキット付属のダクトと入れ替えて使用する。価格は4万9500円(税込)。
《text:ヤマブキデザイン》