情報量を引き出すことを大テーマにした森川さんのトヨタ『RAV4』、まずはスピーカーにはマイクロプレシジョンを選んで、周辺システムを構築していった。メディアプレイヤーも投入するなど徹底して高い情報量を引き出すシステムを広島県のM.E.I.と共に作り上げた。
◆お気に入りのマイクロプレシジョンを使って
情報量豊かなフロントステージを作り上げた
これまでにも、さまざまなスピーカーを試してきたベテランユーザーの森川さん、今回のRAV4へのインストールのきっかけになったのはマイクロプレシジョンとの出会いだったという。
「色々なハイエンドスピーカーを聴いてきたのですが、マイクロプレシジョンは特に情報量の多さが光るスピーカーだと感じました、これを使った使ったオーディオカーを作りたいと思ったんです」
そのためパワーアンプやDSPのチョイスはすべてマイクロプレシジョンを生かすための周辺機器という考え方。前編でお伝えした通りブラックスのパワーアンプであるマットリックスMX4PROとリゾルトのDSPであるT-DSP mk2を選んだのはそんな経緯からだ。
マイクロプレシジョンはハイエンドモデルのZ-studioを3ウェイで用いるシステムを採用。Aピラーには同シリーズのツイーター（Z-Studio Tweeter MK II）とミッドレンジをインストール。特にミッドレンジは印象的なアルミスキンを用いた振動板がインテリアのイメージを盛り上げている。
◆メディプレイヤーにも情報量にこだわって
アウネGTS-1をチョイスし高音質システムを完成させる
森川さんがRAV4を作るきっかけになった最大のきっかけは先に紹介したとおりマイクロプレシジョンのサウンドだったが、もうひとつの大きなこだわりポイントとなったのがデジタルオーディオプレイヤーだった。以前はDAPを使っていたが、さらなる情報量アップを狙ったチョイスしたのはアウネのメディアプレイヤーであるGTS-1。クロックジェジェネレーターも同時に投入することで狙い通りの高い情報量を得ることに成功している。
「情報量はもちろんですが操作性の面でも車載機でありリモコンを使って曲操作ができるアウネはクルマの中で使いやすいです」と普段使いする上での操作性もアウネをチョイスした理由のひとつとなった。
パワーアンプやDSPでマイクロプレシジョンの持つ情報量の多さを生かし切ることを考えたオーナーだったが、総仕上げのユニットになったのがメディプレイヤーだった。アウネGTS-1を用いることでトータルバランスに優れたシステムを作り上げ、ソースの再生から増幅、調整そして音の出口であるスピーカーまでに高い情報量をキープしつつ伝送するユニットで統一し、オーナーが狙った豊かなリアルサウンドを車内で実現するに至ったのだった。
◆通信を利用してストリーミング再生も楽しむ
マルチメディアを車内利用できるシステムも自慢
メディプレイヤーであるアウネGTS-1とDSPのリゾルトT-DSP mk2はHDMIを使って接続されているのもこのシステムの特徴だ。ケーブルに大きく依存せずに、高音質が選べる接続であることをオーナー自身もこのシステムで実感しているという。
一方では普段使いでの利便性を高めたのもオーナーならではのこだわり。サイバーナビには通信端末であるネットワークステックを用いて通信に接続。その上でファイアースティックを接続してAmazonミュージックやYouTubeを車内で利用している。常に新しいメディアや曲を試したり聴いたりしたいのがオーナーの望みでもあることから、高音質なこだわりのオーディオユニットに加えて、このような通信利用のメディア接続にも対応したシステムとした。
徹底して情報量の多さを追求してきた森川さん。マイクロプレシジョンとの出会いもあり、ハイエンドなユニット類を続々と投入することで満足いくサウンドをRAV4で作り上げた。RAV4のコクピットに座ってリアルなボーカルを聞くことが現在最大の楽しみになている。
土田康弘｜ライター
デジタル音声に関わるエンジニアを経験した後に出版社の編集者に転職。バイク雑誌や4WD雑誌の編集部で勤務。独立後はカーオーディオ、クルマ、腕時計、モノ系、インテリア、アウトドア関連などのライティングを手がけ、カーオーディオ雑誌の編集長も請負。現在もカーオーディオをはじめとしたライティング中心に活動中。
《text：土田康弘》