子育てが一段落して念願だったクルマを手に入れて、さらに大好きなオーディオに力を入れることにしたR.Hさん。専門店での取り付けにこだわってプロショップを探し、広島県のcar audio factory K-soundと出会い、さまざまなリクエストをオーダーする。
◆気に入ったクルマの純正オーディオに不満
ブルートゥース接続で高音質化を目指して作戦開始
若い頃からクルマもオーディオの好きだったR.Hさん。当時からクルマを買ったらスピーカー交換程度は当たり前のようにやっていた。
「しかし、その後は家族もできていろいろと忙しくなってしまって、自分のクルマにまでは手がまわらない時期があったんです。でも、少し前に子育ても一段落したのもあって、欲しいクルマを買うことにしたんです。それがこの『スマート』でした」
セレクトの理由は、1人乗りの完全なプライベートカーとして使うのでコンパクトで良い。色々な車種を物色しているときにふと思い出したのがスマートだった。
「以前見た映画の中にスマートが登場していたんですが、それがカッコ良くって決めました。またスマートにブラバスがあることを知ってさらに欲しくなりました。ブラバズと言えば高嶺の花ですが、スマートなら手が届くと思ったんです」
こうして念願のスマート・ブラバスを手に入れたR.Hさん、クルマの基本性能には大満足だったのだが、ひとつだけ不満点があった。それが純正オーディオの機能と音だった。
「純正のオーディオではブルートゥースが使えなかったんです。スマホを無線接続して普段来ている音楽を車内でも楽しみたかったので、これは困りました。またスピーカーもかなりくたびれていたようで音もあまり良くなかったんです。せっかく気に入って手に入れたスマートなので、これはなんとかしたいと思いました」
◆狙ったオーディオシステムの完成形は
'80年代のディスコサウンドを最高の音で聴くこと
そこでオーディオの高音質のためにショップで相談したいと思ったR.Hさんだったが、ショップ選びにもオーナーなりのこだわりがあった。
「量販店が手軽だとは思ったのですが、私の中では“量販店は物を買うところ”というイメージなんです。オーディオはしっかりとアドバイスを受て、なおかつ取り付けもレベルが高い専門店にお願いしたいと思っていました。そうして探していたところ、見つけたのが現在取り付けをお願いしているK-soundでした」
実はK-soundはR.Hさんも普段から良く通る道沿いにあるショップで、何度もショップの前は通りかかっていた。しかし、住所を確認して来店してみると「ここにあったんだ!」と驚いたという。オーディオプロショップは意外に身近なところにあったようだ。
こうしてショップを訪れたR.Hさん、スマートに対するオーディオ面での思いをショップスタッフに話していく。
「ブルートゥースのことから高音質化などの欲しいオーディオのことを話しました。するとショップでは“どんな音楽を聴きますか?”といった軽い日常会話から始まっていろいろ聞いてくれて、気負いも無くスムーズに相談に入れたと思います。サウンド的には'80年代のディスコサウンドが好きなので、そんな曲を最高の音質で聴ければ良いかと思ってました」
◆好みの曲調に合わせて選んだブラムの2ウェイ
ツイーター取り付けに苦労して純正パーツを取り寄せ
スピーカー選びの段階になったとき、あまりオーディオの知識が無かったR.Hさんだったが、ショップでは細かく丁寧に説明してくれたのが印象的だったという。
「スピーカーには大きく分けてセパレートとコアキシャルがあって、それぞれのメリットについての説明から始まりました。またスマートのスピーカー取り付けは独特だったらしく、取り付けられるスピーカーもある程度限定されるとのこと、大前提として取り付け可能なスピーカーの中から選ぶことになったんです。ひとつひとつ説明があってわかりやすかったので助かりました」
こうしてショップのオススメでもあった、ブラムの2ウェイセパレートモデルであるS165N45AをセレクトしたR.Hさん、ここまでの流れは非常にスマートですんなりと決まった。しかしハードルになったのがツイーター取り付けだった。
「ドアミラー裏にツイーターを取り付けるスマート純正のパネルがあることを知ったんですが、どうしてもこれを使ってツイーターを取り付けたかったんです。しかし、どこを探してもこのパーツが見つからないんです。ついに見つけたのは本国の在庫でした。約1カ月掛けてパーツを取り寄せて、念願のパネルを使ってツイーターを取り付けてもらうことができました」
スマート ブラバスに惚れ込んでマイカーとしたR.Hさん、好きなクルマの快適性アップのためにオーディオプロショップでシステムアップを開始、高音質化のキーユニットであるスピーカーを決めて、徐々にシステムの全貌が見えてきた。次回の後編ではブルートゥース対応ユニットを探し出す苦労話などを紹介していくこととしよう。
土田康弘|ライター
デジタル音声に関わるエンジニアを経験した後に出版社の編集者に転職。バイク雑誌や4WD雑誌の編集部で勤務。独立後はカーオーディオ、クルマ、腕時計、モノ系、インテリア、アウトドア関連などのライティングを手がけ、カーオーディオ雑誌の編集長も請負。現在もカーオーディオをはじめとしたライティング中心に活動中。
《text:土田康弘》