従来からブルームーンオーディオのスピーカーを使って来た上田さん、新たにVX165を中心としたスピーカーを導入して奈良県のBREEZでトヨタ『GRヤリス』のフロントステージを一新した。狙い通りのサウンドを引き出すシステムアップに現在は満足度も高い。
◆スピーカーをリニューアルして音質を改善
新たな3ウェイで狙い通りのサウンドを引き出す
これまでも愛車のGRヤリスにブルームーンオーディオのスピーカーを使って来た上田さんだったが、さらなるグレードアップを狙ってチョイスしたのが同ブランドの中でもハイグレードモデルとなる2ウェイのVX165、さらにミッドレンジにはUX050Proを組み合わせることでフロント3ウェイシステムを完成させている。
「色々なパーツを試すのが楽しい」と語る上田さんだけに、新しいスピーカーには興味津々だった。狙ったのはヌケの良さやぱっと明るいサウンド。大好きにアニソンやクラシックを最良の状態で聴けるサウンドをこのスピーカーシステムなら再生してくれるとにらんで導入している。思惑通りに好みの高音質が再現されている。
そんなブルームーンオーディオのフロントスピーカー群は前編で紹介したクワトロリゴのパワーアンプでドライブされ、スピーカーの持つ本来のポテンシャルをを遺憾なく発揮しているのもオーナーのお気に入りポイントになっている。
◆Aピラー・ドアミラー裏へのスピーカー取り付けが
サウンド面に加えてデザイン的にも見どころとなる
コクピットのインストールでひときわ目立っているのがAピラー&ドアミラー裏へのミッドレンジ/ツイーター取り付けだ。先に紹介した通り、ブルームーンオーディオのVX165をベースにミッドレンジのUX050Proを加えた3ウェイシステムとし、ドアミラー裏にはVX165のツイーターを、AピラーにはUX050Proを取り付けるインストールスタイルとした。
ツイーターは1インチサイズでドアミラー裏にはパネルをワンオフした上でインストールされている。Aピラーとの角度を合わせた造形で、ツイーター/ミッドレンジの取り付け面にも配慮した構造となっている。またブルームーンオーディオのユニットの象徴でもあるブルーの差し色が振動板のまわりに施されているのもアイキャッチとなっている。
一方のミッドレンジはAピラーを加工して取り付けるスタイル。UX050Proは2インチサイズのユニット(フルレンジ再生も可能)であり中域を幅広く担当するには絶好のスピーカーとなった。振動板には特殊カーボンを混ぜ合わせた高品質ペーパーコーンを採用しているのも特徴のモデル。またロゴを配したメッシュ構造のグリルを備え、ツイーターとのデザイン的な統一感も美しく決まっている。
◆ダッシュパネルに操作部を埋め込みインストール
デザイン的な統一感と操作性を兼ね備えた取り付け
音楽プレイヤーにはオーディオテクニカのAT-HRP5を用いる。以前から使っているメインユニットなのだが、セレクトの理由は「車内での操作性を考えて車載プレイヤーを使いたかった」というもの。曲リストなどはディスプレイに映し出しリモコンを使ってセレクト操作などが可能なのも使い勝手が良いという。ただし近年は新しい車載音楽プレイヤーも登場していることから「今後はグレードアップを考えている」と次なるシステムアップを計画中だ。本体ユニットは助手席下に設置され、USBメモリーにアクセスしやすい取り付け位置としているのもこだわり。
DSPにヘリックスのDSP-PROを用いていることは前編で紹介したが、コントローラーにはロータリーノブとLEDを用いたシンプルだが多機能なCONDUCTORをチョイス。ダッシュパネルのステアリングコラム左側に加工して取り付けしているのもスマート。インテリアにも違和感なくマッチしている。
サーキット走行やジムカーナを楽しんでいるGRヤリスを高音質に育て続ける上田さん、スピーカーの変更やDSPのグレードアップを施して新たなサウンドを手に入れた。新しいパーツの興味が強い上田さんなので、すでは次なる変更を計画中。まだまだ理想の音に向けてのシステムアップが続いていきそうだ。
土田康弘|ライター
デジタル音声に関わるエンジニアを経験した後に出版社の編集者に転職。バイク雑誌や4WD雑誌の編集部で勤務。独立後はカーオーディオ、クルマ、腕時計、モノ系、インテリア、アウトドア関連などのライティングを手がけ、カーオーディオ雑誌の編集長も請負。現在もカーオーディオをはじめとしたライティング中心に活動中。
《text:土田康弘》