多くのレイズユーザーが集まる恒例の「レイズファンミーティング2025」が4月20日に富士スピードウェイで開催された。エントリー車の中からボルクレーシングの装着車をピックアップしてみた。
毎年恒例になっているレイズユーザーのためのミーティングであるレイズファンミーティング。富士スピードウェイのP7駐車場に880台超のエントリーを集め見渡す限りにレイズホイール装着車両が並ぶ眺めはまさに圧巻だった。そんなエントリー車両の中でももっともエントリー数が多かったのが、レイズのフラッグシップブランドとなるボルクレーシングだ。鍛造製法による高性能を誇り、ハイスペックでることに加えてデザイン性の高いホイールを求めるユーザーからの絶大な信頼を集めるブランドだ。
そんなボルクレーシングを代表するモデルと言えばTE37だ。ストレート形状の6本スポークのスタイリングはすでに伝統になっている。しかも次世代モデルのSAGAやラージP.C.D.モデル、さらには数々の派生モデルがラインアップされ、TE37ファミリーはカテゴリー別や用途別にどんどん拡大中。愛車に合わせてTE37の中から選ぶなんてこともできてしまう。
数多くのTE37装着車両の中で目立っていたのはホンダ『シビックタイプR』(FL5)、このハイパフォーマンスなマシンに対応するホイールとして選ばれていたのはTE37 SAGA S-plus。新世代のTE37として完全新設計のモデルとして2016年に生まれたSAGA。ハイパワー化する車両によるハードな走りにも耐えうる現代的スペックを備えたのが特徴となった。そんなSAGAの進化形としてラインアップされているのがTE37 SAGA S-plus。
S-plus=スポーツプラスを意味するモデル名をリムフランジ部分に刻み込んでいるのも特徴であり、高強度・高剛性なモデルの証となるデザインでもある。またTE37の伝統になっている6本スポークは踏襲するが、スポークがリムに接合する部分は美しいアールを描くことで応力分散に優れた高いパフォーマンスを手に入れているのも新世代モデルならでは。デザイン面でも滑らかにセンターパートに落ち込むレーシングコンケイブで足もとに立体感を与えているのも見どころとなった。
ハイパフォーマンスを極めるモデルとして歴代の進化を続けてきたTE37だが、長い歴史があるからこそ往年のモデルのイメージを備えたラインアップを用意しているのも独特だ。そのひとつがTE37Vだ。ディープなリムを備えたスタイリングで足もとにネオクラなイメージを注入するにはぴったりのデザインとしたモデル。
日産『フェアレディZ』などの旧車への装着で往年の足もとコーディネートを最新スペックのホイールで施すことができるのもこのモデルの特徴。ディープリムを備えたフォルムはマツダ『ロードスター』やトヨタ「AE86」などの足もとを飾るにもぴったりのテイスト。高いパフォーマンスとネオクライメージのデザインを兼ね備えたTE37Vにも注目だ。
さらのTE37のファミリーは多彩、そのひとつがTE37XTRだ。クロカン4WDの足もとにフィットするラージP.C.D./6穴モデルとして設計され、ヘビーデュティなオフ系車両の足もとを力強くサポートするモデルとなっている。
他にもTE37 XTといった6穴モデルも用意されるなど、ボルクレーシングにはオフロード車両をターゲットにしたハイパフォーマンスモデルも充実している。
先にも紹介したTE37Vはリムを備えたスタイリングで往年のデザインを再現していたのだが、ボルクレーシングの中には他にも往年のデザインアイコンを復活させたモデルが存在する、それが21Cだ。
かつてボルクレーシングのホイールに用いられていたスポークを中央部にえくぼ状のくぼみ=ディンプルを備えたモデルであり、往年のハイパフォーマンスホイールを知るユーザーには懐かしいデザイン。一方では現代の車両の足もとを飾るにも不足の無いモデル、当時を知らない若いユーザーには新鮮なデザインのスポーツホイールとして捉えられているモデルでもあるのだ。
ボルクレーシングのもうひとつの大きなシリーズであるCE28Nもレイズファンミーティング2025の会場で数多くの装着車両が見られた。軽量性を前面に押し出したモデルとしてスポーツホイールの一翼を担っている同モデル、細身の10本スポークを備えたスタイリングは視角的にも軽快感を感じさせるホイールとなっている。
中でもCE28N-plus SLはさらなる軽量化を果たしたモデル。レッドのでカールを纏うことでSLモデルであることをアピールする。
サーキットからストリート、オフロードまで走りを追求するモデルの足もとをサポートし続けているボルクレーシング。パフォーマンスとデザイン性を高めた機能美を備えたモデル群は、履きこなすだけでクルマのクオリティを引き上げてくれる。性能面で常に進化を続けるボルクレーシングの製品群に注目してみよう。
《text:土田康弘》