RAYS(レイズ)のVOLK RACING(ボルクレーシング)は、従来からネオクラシック路線のホイール開発にも力を入れてきた。中でもボルクレーシングのネオクラ系ホイールで、代名詞的存在となっている「TE37V」シリーズ。
そこで“新世代のブロンズ”としてレイズが打ち出す、シャイニングブロンズメタル/リムFDMC(SR)が新しく追加された。そんなネオクラを強く感じさせる、新製品「TE37V spec-SR」に注目だ。
“ブロンズx深リム”で魅せるネオクラをターゲットとして登場
鍛造で軽量・高剛性なラインナップを擁するボルクレーシング。リアルレーシングの世界からドレスアップまで、幅広いスポーツ派のユーザーが注目するブランドだ。そんなボルクレーシングにはVAC(Vintage and Custom)シリーズと呼ばれるネオクラ路線のモデル群がある。ラインアップは「TE37V」「21A」「21C」の3種類。
いずれも今では旧車~ネオクラになっている車両が、現役バリバリだった当時からホイールを作り続け、ユーザー心理も知り尽くしているレイズだからこそできるデザイン性&高性能を備えていることが魅力。ただのネオクラ系ホイールとはワケが違うのは、そんな伝統的なバックグラウンドがあるからこそだ。
そんなネオクラ路線のシリーズに、今回新たに「TE37V spec-SR」が登場した。その名の通りカラーリングにシャイニングブロンズメタル/リムFDMC*(SR)を採用したのが特徴だ。これまでも21A、21Cに対してSRカラーが導入され、ユーザーから好評だったことを受けてのカラー追加となった。*フォージドダイヤモンドミラーカット
まずはベースモデルの「TE37V」(V:Vintageの意味)の特徴をあらためて確認する。TE37Vはリム深度の深さに加えて、ステップリムを採用している点がデザインの最大の魅力だろう。インセットに余裕のある旧車を想定したサイズ設定であることからディープリム化することができているのもTE37Vの特徴的なスタイルだ。
この“ディープなステップリム”というフォルムが、ノスタルジックなイメージを強くしている大きな要素だろう。デザインの特徴に加えて、高剛性を誇るのもボルクレーシングのモデルならでは。JWL規格を遥かに上回る過酷な試験を課し、レイズ独自のホイール安全基準「JWL+Rスペック2」をクリア。見た目の美しさだけでなく、本格的なスポーツ走行にまで守備範囲を広げられるモデルでもある。
そんなTE37Vのステップリムのスタイリングを、より際立たせることができるのが今回登場した「spce-SR」だ。リムにはフォージドダイヤモンドミラーカットを採用し、キラリと光るリムで存在感を強烈にアピール、ステップリムが光を受けて輝く様も見せつけてくれる。
さらにディスクにはレイズのスポーツホイールを強くイメージさせる、ブロンズ系の新世代カラー“シャイニングブロンズメタル”をチョイス。リムとディスクを別カラーとすることで、リムありのスタイルを一層強調するモデルへと進化した。
リム形状は深さに合わせた5段階、計算されたフォルムでクルマを彩る
新色ばかりに目を奪われがちだが、TE37V spec-SRの各部の造形にも注目。リムはもちろんホイールサイズに合わせて様々なサイズが設定されるが、リム形状はS、M、L、LL、LLLと5種類も用意する念の入れよう。もっともリムが浅いSからステップリムなのもこだわりだ。
深リム・ステップリム主体のため、ディスク面のコンケイブはあえて緩めの設定になっている。これも旧車イメージを足もとに注入するために、計算され尽くしたフォルムだ。スポークトップ面にはレイズの特許技術であるA.M.T.を用いて、RAYSのロゴを切削するのもグレード感を高めている。
ターゲットにしているのは、日産『180SX』やトヨタ『カローラレビン』(AE86)日産『スカイラインGT-R』(R32)『シルビア』(S15)などをはじめとした旧車の数々。人気の旧車サイズに対応するバリエーションを用意するのも、ネオクラシックをターゲットにしたTE37V spec-SRならではの魅力だ。
一方でサイズバリエーションも当初のTE37Vから拡大され、spec-SRでは15インチ~18インチまで広がっていることからトヨタ『GR86』など、現代のクルマへの適合も可能になっている。
走りを楽しむ旧車の足もとにハイパフォーマンスホイールを求めるユーザーにとって、ネオクライメージを一層強調するSRカラーを採用した「TE37V spec-SR」の登場は願ってもないニュースだ。ネオクライメージの足元を再現する、欠かせないマスターピースになるだろう。パフォーマンスとデザイン性を兼ね備えたTE37V spec-SRで、お気に入りの愛車をグレードアップしてみよう。
時代を超えた美学!VOLK RACING『TE37 spec-SR』の詳細はこちら《text:土田康弘》