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[音を良くするコツをプロが指南!]第10回「マルチアンプ」の実行が、音を変える!

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『アンティフォン』(石川県金沢市)にて製作されたオーディオカー(BMW・225xe)。全 4 枚写真をすべて見る

「ステアリングを握るときにはいつも音楽を聴いている」というドライバーに向けて、その音楽を今よりもっと良い音で楽しむコツを全国の有名「カーオーディオ・プロショップ」に訊き、紹介している。

今回は、石川県金沢市の実力店『アンティフォン』の松居さんに取材した。さて、氏が薦める“音を良くする方法”とは……。

◆システムはシンプルであるべき。となると行き着くのは“マルチアンプ”!

早速アンティフォンの松居さんに、クルマの中で良い音を楽しむための最善策は何かと訊ねると……。

「当店では、“パワーアンプ内蔵DSP”の追加をお薦めすることが多いです。これを使えば簡単に、“マルチアンプシステム”を手にできるからです。

なぜに“マルチアンプ”が良いのかというと、“シンプルだから”です。これを実行すると、パワーアンプとスピーカーの間にあるものはスピーカーのボイスコイルのみとなります。対してパッシブクロスオーバーネットワークを使う場合には、コンデンサーやコイルが介在することになるので、パワーや情報量を多少なりともロスします。

ちなみに音を良くするには、“音が悪くなる要因をいかに減らせるか”が鍵になります。どんなに高性能なオーディオ装置でも、もともとの音楽信号を良くすることは基本的には不可能です。なので劣化やロスを極限まで減らすことが目指され、そのためにはシステムはシンプルなほど良く、となると“マルチアンプ”に行き着く、というわけです」

◆“パワーアンプ内蔵DSP”なら、クルマを換えても使い続けられる!

「なお高性能なメインユニットを導入しても“マルチアンプ”を実践可能ですが、対応力には限界があります。昨今は純正スピーカーが3ウェイ化されているケースが増えていて、そうであると“パワーアンプ内蔵DSP”でないと制御しきれません。

またメインユニットを換えにくい車種が増加していて、メインユニットを良いものへと交換しても次のクルマでは使えなくなりがちです。しかし“パワーアンプ内蔵DSP”なら、次のクルマでも使えます。

そして“パワーアンプ内蔵DSP”の方が、コントロール機能が優秀です。複雑なシステムでもタイムアライメントを各スピーカーユニットごとにかけられますから、位相特性を緻密に合わせられます。

またイコライザーも各chごとで設定できます。イコライザーは各chの特性を揃えるために使いたいので、ch独立になっていることはマストです。“パワーアンプ内蔵DSP”ならほぼすべての機種が、chごとに設定できます。

◆スピーカーは純正のままでも、“マルチアンプ”を実行すれば音が化ける!

「ちなみにスピーカーは、純正のままでも良いと思います。車体をリセールに出すときのことを考えるとそのままの方が良いですし。そしてスピーカーは純正のままでも、“パワーアンプ内蔵DSP”にて“マルチアンプ”を組めば、確実に音が良くなります。

もちろんスピーカーも換えられるのであれば、なお良いのですが。ただ欧州車ではコストが高くつきがちですので、ツイーターだけを交換するのもアリです。それだけでもかなり音が変わります。

なお、音楽プレーヤーはスマホで良いと思います。それを純正メインユニット経由で鳴らせば使い勝手も良いですし。でも音にこだわりたいとおっしゃる方には、DAPの使用をお薦めしています。それを“パワーアンプ内蔵DSP”へとダイレクトに接続すれば、高品位なサウンドを満喫できます。

お近くでしたらお気軽にご来店ください。さらに詳しくご説明いたします。お待ちしています」

《text:太田祥三》

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