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[サウンド制御術・実践講座]第2章「イコライザー編」音の成り立ちを分かっていると、上達が早まる!?

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純正スピーカーの取り付け位置の一例。全 1 枚写真をすべて見る

車室内環境には、音響的な不利要因がさまざまある。ゆえに「サウンドチューニング機能」が重宝される。これを用いれば、音響的なコンディションの改善が可能となるからだ。なおその操作はプロに任せた方が確実だ。しかし、自分でもやってみると楽しみの幅が広がる。

かくして当連載では自分でもやってみることを推奨し、「サウンドチューニング機能」の操作方法をレクチャーしている。現在は、本格仕様の「イコライザー」の設定方法をお教えしている。

さて、本格的な「イコライザー」では周波数特性の乱れの是正が可能となるのだが、それを行おうとする場合には現状のサウンドのどこに問題があるのかを理解できるか否かがポイントとなる。で、それを見つけて「イコライザー」を操ろうとする際には、どのバンドを操作するとどのような変化が起きるのかを分かっている必要がある。

では、それを理解するにはどうすれば良いのかというと……。

その1つの手がかりとなるのは、「各楽器の演奏可能音域がどのくらいの周波数帯なのかの知識」だ。

なおその知識を得るにあたっては、「音の成り立ち」を知っておきたい。なので今回はそこのところを掘り下げていく。

実は、楽器の音は以下の2つの成分にて成り立っている。1つが「基音」で、もう1つが「倍音」だ。「基音」とは音程を決める成分であり、「倍音」とは音色を決める成分だ。

例えばギターのチューニングで使われる「A(ラ)」の音は、周波数でいうと440Hz(ヘルツ)なのだが、その440Hzの音がまさしく「基音」だ。そしてその「基音」に対して整数倍の音がさまざま乗り、そのギターなりの音色が醸し出される。具体的には、880Hzの「2倍音」、1.32kHz(キロヘルツ)の「3倍音」、これらが幾重にも積み重なり、音色が決定されるのだ。

というわけで各楽器にて演奏できる音域とは、つまりは鳴らすことが可能な「基音」の範囲、ということになる。

ちなみにいうと、例えばドラムスのバスドラムの音の「基音」は大体50Hz以下なのだが、このような低音楽器の音にも「倍音」が幾重にも重なっているので、「倍音」にあたるバンドを操作することでもバスドラムの音色にも多少なりとも影響が及ぶ。なので「倍音」についてもケアが必要となるのだが、バスドラムの音が目立ちすぎるということならばやはり、「基音」のあるバンドを引っ込めるのが有効だ。

今回はここまでとさせていただく。次回は、各楽器の演奏可能な音域が周波数でいうとどのくらいなのかを紹介していく。お読み逃しのなきように。

《text:太田祥三》

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