6月11日、「こまつドーム(石川県小松市)にて開催された『第10回ヨーロピアンサウンドカーオーディオコンテスト』リポートのPart 2をお届けする。今回も、カーオーディオ専門サイト『PUSH ON! マイカーライフ』の登録店よりエントリーした注目車両5台を取り上げる。
各車に搭載されていた機材の陣容からサウンドインプレションまでを、詳細にリポートしていく。
◆レクサス LS460(オーナー/高橋伸明さん)by アミューズ
高橋さんは今年の1月にシステムをアップグレードしたというレクサス『LS460』で参戦した。なお高橋さんは「パワーアンプ内蔵DSPでどこまでのサウンドを聴かせられるか」をテーマにシステム作りを行っているのだが、今回はそのパワーアンプ内蔵DSPを最新機種へと変更しさらなる高みが目指された。使用機材は以下のとおりだ。
ソースユニットがソニーのウォークマン、パワーアンプ内蔵DSPがヘリックスのP-SIX DSP ULTIMATE。ツイーターがムンドルフ、それ以外のスピーカーはサブウーファーまでベンチャーオーディオで統一されている(サブウーファーはカロッツェリアのD級2chアンプでドライブ)。その音はしなやかで滑らか、そしてヌケが良くクリア。正統的Hi-Fiサウンドが展開されていた。
◆トヨタ オーリス(オーナー/吉国洋介さん)by ルロワ
吉国さんは当イベントの2週間前にシステムが完成したばかりだというトヨタ『オーリス』で参戦した。ステージングをより良くするという狙いでAピラーを作り変えたとのことだ。使用機材は次のとおり。
ソースユニットがソニーのウォークマン、プロセッサーがヘリックスのDSP ULTRA、パワーアンプにはクワトロリゴのモデルを3台用い、その1台ずつで3ウェイの1種ずつのスピーカーを鳴らしている。サブウーファーはザプコのパワーアンプで駆動する。ツイーターがムンドルフ、ミッドレンジとミッドウーファーがベンチャーオーディオ、サブウーファーがモレルだ。その音はなるほど音像が立体的。そして質感が良好。しなやかでスムーズ。それでいてパワー感も十二分。手応えあるハイエンドサウンドが楽しめた。
◆BMW X3(オーナー/三好龍彦さん)by クァンタム
全国各地で開催されるハイレベルなサウンドコンテストに積極的に参戦している三好さんは、当大会へもBMW『X3』でエントリーした。ちなみに当車の主要なシステムは一昨年に完成している。使用機材のラインナップは以下のとおりだ。
ソースユニットにはDAPを使い、プロセッサーにはブラックスのBRAX DSPをチョイス。パワーアンプにもブラックスのトップエンドモデル、MX4 PRO×2台をセレクトした。そしてフロントスピーカーにもZRスピーカーラボの旗艦ラインとなるエクストラヴァガンスシリーズのモデルをおごっている。サブウーファーはカロッツェリアのTS-W1000RSだ。そのサウンドは濃密でコクが豊か。またサウンドステージの再現性も高い。解像度とS/Nの高さにも特長が出ていた。
◆メルセデスベンツ E250(オーナー/奥村敏之さん)by カーオーディオクラブ
奥村さんは3年前に一気にシステムを作り上げたというメルセデスベンツ『E250』で参戦した。使用機材の顔ぶれは次のとおりだ。
ソースユニットにはソニーのウォークマンを使い(これのみ昨年の秋に新調)、プロセッサーにはヘリックスのDSP ULTRAをチョイスしている。フロント3ウェイはディナウディオのエソター2で固め、サブウーファーにも同シリーズのモデルを使用している。パワーアンプにはモスコニのモデルをセレクト。ショップに設置されている同ブランドのホーム用スピーカーの音を参考にしてサウンドメイクが成されているとのことだ。実際に聴いてみると、低域から高域までワイドレンジかつナチュラル。音場のリアリティも高い。聴き応えのあるステレオサウンドを満喫できた。
◆三菱 デリカD:5(オーナー/近藤 彰さん)by AVカンサイ宝塚店
近藤さんは三菱『デリカD:5』でエントリーした。当車にシステムを積み始めたのは3年前。クルマを買い換えたタイミングでユニットも一新したという。使用機材の陣容は次のとおり。
ソースユニットとしてアイバッソオーディオのDAPを使い、プロセッサーにはヘリックスのDSP ULTRAを選択。パワーアンプにはブラックスのグラフィックシリーズのモデルをチョイスし、スピーカーにはモレルのイレイトカーボンのモデルを、サブウーファーにはキッカーのモデル(これのみヘリックスのパワーアンプでドライブ)をそれぞれセレクトしている。「カーオーディオの輪がもっと広がることを願っている」とのことだった。試聴してみると、深みがありそして繊細。音場の立体感も秀逸。そして質感の良さも光っていた。
《text:太田祥三》