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詳説・音を良くするための“あの手この手” Part2「ケーブル」を換えれば音が“化ける”!?

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純正ツイーターの取り付け位置の一例。全 4 枚写真をすべて見る

前回から連載を開始した当特集では、主要なユニットの交換や追加以外の「音を良くする方法」を1つ1つ紹介している。第2回目となる当回では、「ケーブル交換」について考えていく。さて、これを実行する意味や効果とは…。

スピーカーを換えていながらケーブルは純正のままならば、そこは大きな“伸びシロ”に!

今回も、システムが純正のままのケース、もしくはスピーカー交換等の「初めの1歩」を踏み出している場合の両方に効く方法、という観点で話を進めていく。

さて「ケーブル交換」は、ハイエンドシステムで行われることというイメージが持たれがちだが、実はどんなシステムにおいても有効策となってくる。

というのも、純正ケーブルは市販品と比べてコストのかかり方が目に見えて少ない。ゆえにここが、大きな“伸びシロ”となり得るのだ。

なのでもしもスピーカーを交換してあるのなら、ケーブルを換えればさらにスピーカーの性能を引き出せて、システムが純正状態のままの場合にも「ケーブル」を換えただけで音が変わる。

ただし車種によっては「ケーブル交換」がしにくいケースもあるので、そこのところは注意が必要ではあるのだが。例えば緊急通信システムを搭載しているケースでは、スピーカーケーブルの配線の途中に当システムのマイクやスピーカーの配線が関係していることがある。このように純正の配線が複雑な車種では、ひと筋縄ではいかないことも少なくない。

純正のオーディオシステムがシンプルであれば、「ケーブル交換」は大アリ!?

逆に、純正のオーディオシステムがシンプルな状況である車種では、「ケーブル交換」はしやすい。そうであれば、コストも少なくて済む。何を使うかによって変わってくるが、「スピーカー交換」より低コストで済む場合も多いはずだ。検討する価値は十分ある。

さて、純正ケーブルは市販品と比べて性能的に劣ると説明したが、その差がどのくらいあるのかというと…。

ちなみに市販品の中で最廉価なモデルは1mあたり200円程度だが、純正ケーブルはこれと比べてもコストがかけられているとは思えない。まず、太さが違う。純正ケーブルは明らかに細く、いかにもチープだ。

その上、導体の質もさほど良くない。最廉価な市販品でも導体には「OFC(無酸素銅)」が使われていたりもするが、純正品にはそこまでのこだわりは注がれてはいない。実際、最近は銅ではなくアルミが使われている車種もある。クルマは厳しい価格競争にさらされていて、走行性能や安全性能に直結しない部分に関しては徹底的なコストカットが図られている。アルミが使われているのは、まさしくその現れと言って良い。

1mあたり1000円程度の「スピーカーケーブル」が狙い目!?

ところで、スピーカーが純正品である場合や市販のエントリーモデルの場合には、どのような「スピーカーケーブル」に換えると良いのだろうか。

もちろん高級であるほど良い結果が得られるが、1mあたり1000円程度の製品を使ってみてはいかがだろうか。このくらいの価格であれば仮に片側で5mが必要となったとしても、ケーブル代だけで1万円程度で済む。で、このクラスのモデルでも市販品の最廉価モデルと比べて5倍の価格だ。純正品とはさらに差が開く。その差が音に出ないはずがない。

さて、ここで1つ“禁じ手”も紹介しておきたい。それは、「一部分にだけ超高級ケーブルを使う」というものだ。なお当作戦が“禁じ手”である理由は以下のとおりだ。ケーブルの使用においては「継ぎ足し」は御法度だからだ。継ぎ足し部分で情報のロスが起こり得る。そして一部分にだけ高級品を使ったところでその他が廉価なケーブルであれば意味がない、はずなのだが…。

しかし一部に超高級品を使うと、その影響が音に現れる。なので、もしもたまたま超高級ケーブルを少しだけ譲ってもらえたなんてことがあれば、試してみても面白い。なおそれを行う場合は、必ず左右で同様のやり方をすることをお忘れなきように。スピーカーのコンディションは「ケーブル」も含めて左右で違いがあってはならないからだ。これもまたステレオ再生の大原則だ。

今回は以上だ。次回以降も魅力的な“あの手この手”を紹介していく。お楽しみに。

《text:太田祥三》

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