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トヨタの最上位SUVは全車ハイブリッド、『セコイア』新型を米工場で生産開始

自動車ニュース

トヨタの米国テキサス州サンアントニオ工場で生産を開始した セコイア 新型全 10 枚写真をすべて見る

トヨタ自動車の米国部門は9月21日、フルサイズSUVの新型『セコイア』(Toyota Sequoia)の生産を、米国テキサス州サンアントニオ工場で開始した、と発表した。

◆ランドクルーザーよりもひと回り大きいフルサイズSUV

セコイアは、トヨタブランドのフルサイズSUVだ。『ランドクルーザー』新型よりもひと回り大きい車体を備えており、3列シートの広い室内空間を持つ。新型は、フルサイズピックアップトラックの新型『タンドラ』、新型ランドクルーザー、新型レクサス『LX』とアーキテクチャを共用する。新しいプラットフォームの狙いは、優れたハンドリングや快適性、新しい機能を提供することにあるという。

新型は、独立懸架を採用した。ステアリングフィールを向上させるために、新開発のラックマウント式電動パワーステアリングシステムを搭載する。最新のマルチリンク式リアサスペンションによって、スムーズな乗り心地を追求した。キャンピングカーなどを牽引するユーザーは、ロードレベリングリアハイトコントロールエアサスペンションと、アダプティブバリアブルサスペンション(AVS)が選択できる。

新世代フレームをベースにしながら、エンジニアリングチームは、軽量化に取り組んだ。さらに、新しいレーザー溶接技術などを導入して、剛性を高め、乗り心地を向上させているという。

◆スマホ感覚の14インチタッチスクリーンが選択可能

シートは引き続き3列で、グレードに応じて、2列目がベンチシートまたはキャプテンシートになる。3列目シートは150mmスライドさせることが可能で、パワーフォールディング機能も選択できる。3列目シートを折り畳んだ時には、セグメント初の調整式カーゴシェルフシステムが利用できる。取り外し式のシェルフは、積載する荷物に応じて、さまざまな位置に固定できる。

最新のトヨタオーディオマルチメディアシステムは、ダッシュボード中央に8インチタッチスクリーンを配置する。オプションで14インチタッチスクリーンが選択できる。また、スマートフォンやタブレット端末と同じピンチ機能やズーム機能で操作できる。ワイヤレスのApple「CarPlay」とグーグル「AndroidAuto」に対応している。

「トレーラーバックガイダンス」は、キャンピングカーなどのトレーラーを牽引する際の操作を支援し、ストレートパスアシスト機能は、新型セコイアとトレーラーが後退する時、くの字に折れ曲がることのないように設計されている。オプションの360度カメラは、新型セコイアとトレーラー周囲の視認性を引き上げる。トヨタの一体型トレーラーブレーキコントローラーと接続すると、ブラインドスポットモニターによって、トレーラーの死角も認識できる。

◆3.5リットルV6ツインターボ+モーターで437hp

パワートレインは、内燃エンジン車も用意する新型タンドラとは異なり、ハイブリッドの「i-FORCE MAX」のみとなる。このパワートレインは、従来型セコイアの「iForce」の後継。従来型のiForceは、5.7リットルのV型8気筒ガソリン自然吸気エンジンで、最大出力は381hp、最大トルクは55.5kgmだった。

これに対して、新しいi-FORCE MAXは、ダウンサイズの排気量3445ccのV型6気筒ガソリンツインターボエンジンに、モーターを組み合わせる。モーターは、エンジンと10速オートマチックトランスミッションの間にレイアウトされた。モーターは、10速ATを介して、パワーを効率的に伝達する。エンジンの始動、EVモード走行、電気アシスト、エネルギー回生は、ハイブリッドコンポーネントを通じてのみ行われる。

新しいi-FORCE MAXパワートレインは、最大出力437hp/5200rpm、最大トルク80.6kgm/2400rpmを獲得する。従来型のiForceの5.7リットルから、エンジン排気量をおよそ2.2リットル縮小した。それでいて、2個のターボとモーターにより、パワーは56hp、トルクは25.1kgm向上している。新型は、最大で4トンの牽引性能を備えており、従来型に比べておよそ22%増加している。


《text:森脇稔》

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