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VW ID.4 に「GTX」、299馬力ツインモーター搭載…欧州で装備を充実

自動車ニュース

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フォルクスワーゲンは6月15日、新型高性能EVの『ID.4 GTX』(Volkswagen ID.4 GTX)の装備を、欧州で充実させると発表した。

ID.4 GTXは、フォルクスワーゲンの新世代EV「ID.」シリーズの電動SUV『ID.4』がベースとなる。ID.4 GTXは高性能モデルで、ID.シリーズ初のスポーティEVだ。ID.4 GTXには、専用エンブレムとして、「GTX」を装着する。フォルクスワーゲンによると、GTXはパフォーマンスとデザインを重視し、「GTI」やプラグインハイブリッド車(PHV)の「GTE」と並んで、フォルクスワーゲンのEVのトップパフォーマンスモデルに位置付けられるという。

◆従来オプションだった2つのパッケージを標準化

従来オプションだった「デザインパッケージ」と「コンフォートパッケージ」が標準装備された。ダークサイドウィンドウ&リアウィンドウ、ヒーター付きフロントシート、2つのUSB-Cインターフェース、可変式のセンターコンソール、アクティブコンビネーションフィルター付きエアコンの「エアケアクリマトロニック」、2ゾーン温度制御が含まれている。

エクステリアは、ブラックをアクセントに用いた。ルーフフレームストリップ、Cピラー、ドアミラーカバー、ディフューザーは、グロスブラック仕上げとした。グロスブラック塗装の21インチアルミホイールも選択できる。ブラックルーフは標準だ。

インテリアは、ダッシュパネルとドアトリムをブラック仕上げに。インテリア全体には赤いステッチがあしらわれた。ブラックレザーのステアリングホイールも装備する。オプションのプレミアムスポーツシートには、赤いステッチやパイピング、ロゴを配した。

◆拡張現実(AR)ヘッドアップディスプレイを装備可能

拡張現実(AR)ヘッドアップディスプレイを装備することもできる。拡張現実ヘッドアップディスプレイでは、重要な情報を2つの場所に分けて、フロントガラスに映し出す。遠距離ウィンドウとなるダイナミックディスプレイ用の大型ウィンドウは、ドライバーの前方の約10mの距離に、先進運転支援システム(ADAS)、進行方向、ナビゲーションシステムの情報を表示する。

近距離ウィンドウは、遠距離ウィンドウの下に配置される。ここには、速度、道路標識、ナビゲーションシンボルなどを表示する。これらの情報は、ドライバーの前方およそ3mの距離に、浮かんでいるように見える。すべてのディスプレイは、ドライバーが実際に見る景色と一致するように配置される。

レーンアシスト機能は、遠距離ウィンドウに表示される。車両が道路の端に寄りすぎると、オレンジ色の線が表示される。「トラベルアシスト」をオンにすると、2本の緑色の線が表示され、車両は車線の中央を維持する。「アダプティブクルーズコントロール(ACC)」やトラベルアシストが作動すると、ディスプレイは追従する前車に、色付きのストライプで印を付ける。アシストシステムがオフになっている場合、前方の車両に接近しすぎると、ドライバーに向けて赤い警告信号が表示される。

拡張現実ヘッドアップディスプレイの技術的なハイライトが、ダッシュパネルの奥深くに配置された画像生成ユニット(PGU)ディスプレイだ。明るいLCDディスプレイによって生成されたビームは、2つのフラットミラーに送信される。ビームはフロントガラスに到達し、ドライバーの視野に入る。これによりドライバーは、およそ10m前方の現実の世界に、各種情報を確認できる。

◆0-100km/h加速は6.2秒

ID.4 GTXは、フォルクスワーゲングループの新世代EV向け車台「MEB」をベースに、デュアルモーター4WDを搭載した最初のモデルだ。ID.4 GTXには、ベース車両のID. 4のリアアクスルのモーターに加えて、フロントアクスルにもモーターを搭載する。ツインモーターは合計で、299hpのパワーを引き出す。

駆動方式は、ID.シリーズ初の4WDとなる。299hpのツインモーターとインテリジェントに制御されたAWDの組み合わせにより、ID.4 GTXは、0~100km/h加速6.2秒の性能を発揮する。最高速はリミッターにより、180km/hに制限される。フロントのモーターは、強力なトラクションが必要な場合などに、瞬時に作動する。走行モードの「トラクション」を選択した場合、常時AWDになる、としている。


《text:森脇稔》

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