ノーマル比約8インチアップを果たした塩沢さんのエブリイ。近年ヒット中のリフトアップ系のカスタムを施して迫力のフォルムを作り上げた。オーディオを含めた内装カスタムを手がけた茨城県のSOUND WAVEと二人三脚で作り上げた渾身の軽バンカスタムだ。
迫力のリフトアップスタイルにカスタム
迷彩柄とブロンズをテーマにした内装も光る
エブリイに対してリフトアップスタイルのカスタムを実践した塩沢さん。トレッドパターンの荒々しいマッドテレーン・タイヤとレイズの高品質ホイールシリーズであるボルクレーシングのTE37を組み合わせた足回りは、デザイン&性能共にハイレベルな仕上がり。
内装の各所にも用いられているブロンズ色をホイールにも取り入れたのもオーナーのこだわり。70mmサイズのオーバーフェンダーでワイド化をこなして、ホイールもかなりディープなサイズをセッティング可能にした。そのため奥行きのあるホイールデザインとなり、軽バンとは思えない立体的な足回りを完成させているのも見どころ。足回り+タイヤサイズで合計8インチ程度のリフトアップをこなし、狙い通りのアゲ系フォルムを完成させている。
迫力のリフトアップカスタムが施されたこのエブリイ、オーディオ面でも個性的なカスタムインストールが施されている。インストールデザインのテーマになったのは迷彩柄とブロンズのアルマイト処理。その象徴的な部分がラゲッジのアンプラックだ。サブウーファーとパワーアンプ、DSPアンプをトップパネルにインストールしたラックは、パネル面を迷彩柄で処理し各ユニットがディスプレイされる構造。リアゲートを開けたときにすべてのユニットが見えるインパクト十分なデザインに仕上がった。
ハイエンドなユニット群を総動員し
個性的なインストールスタイルを導入
ラゲッジにインストールされているユニットはいずれもハイエンドなモデル。中央にインストールされるサブウーファーはカロッツェリアのハイエンドモデルであるTS-W1000RS。バッフル面には迷彩柄のパネルを用いてブラックの振動板とのコントラストも新鮮。
また右サイドにはブラックスのパワーアンプであるX1000をインストール。迷彩柄を施したトップパネルを切り欠くように開口して、パワーアンプを部分的に見せる演出が斬新だ。ラゲッジのアンプラック全体のフォルム&デザインを優先して、そこにパワーアンプを融合させるという、インストールデザイン優先の作り込みが施されているのが他では見られないフィニッシュだ。
さらに左サイドにはヘリックスのDSPアンプであるP-SIX DSPがビルトインされている。ブラックスのパワーアンプ同様、トップパネルを切り欠いてユニットの一部分を見せる処理が施されている。本来のP-SIX DSPの形状とは異なる見せ方をしているのも独自のデザイン演出だ。迷彩柄のパネル面とも相まって有機的なデザインのラゲッジへと仕上げている。
ウォール面や天井などもフルカスタム
ハイクオリティな内装カスタムが随所に見られる
インテリアのカスタム処理で迷彩柄と共にもうひとつのテーマとなっているのが縞鋼板+ブロンズのアルマイト処理だ。それをもっとも強烈にアピールしているのがリアゲートの内側だ。ゲートを開けた内側のパネルにブロンズのアルマイト処理を施した縞鋼板を取り付けている。ゲートを閉めた際には先に紹介したラゲッジのアンプラックの真後ろをサポートする位置に接し、インテリアのイメージを硬質で華やかなイメージにしている。
またインテリアはノーマルの部分がほぼ無いほど、すべての部分をカスタムしているもこのクルマの特徴。ウォール面も張り替え処理するフルトリムが施されている。クォーターウインドウの下部など、あまりカスタム処理を施すことがない部分まで細かく処理されインテリアのイメージを一変させている。さらに天井も張り替え処理され部分的に迷彩柄の生地をコンビで用いることで、インテリアデザインの統一感にもこだわった。もちろん、いずれも上質な加工でクオリティもとびきり高いのが細微を見れば分かるだろう。
ハイレベルなカスタムを施してエブリイはオーディオ面でもグレードの高いユニット&インストールを施され、デザイン面はもとよりサウンド面でも上を目指した仕様とした。次回の後編では、ラゲッジに勝るとも劣らぬ見せるカスタムインストールを見せるコクピットまわりを紹介して行くこととしよう。
土田康弘|ライター
デジタル音声に関わるエンジニアを経験した後に出版社の編集者に転職。バイク雑誌や4WD雑誌の編集部で勤務。独立後はカーオーディオ、クルマ、腕時計、モノ系、インテリア、アウトドア関連などのライティングを手がけ、カーオーディオ雑誌の編集長も請負。現在もカーオーディオをはじめとしたライティング中心に活動中。
《text:土田康弘》