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市販ディスプレイオーディオなら、最新のリスニング環境を構築可能!? 「ソースユニット学・入門」第3回

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市販“ディスプレイオーディオ”の一例(アルパイン・DAF9V)。全 9 枚写真をすべて見る

カーオーディオシステムの音質を上げたいと思ったとき、そして使い勝手を向上させたいと思ったときには、ソースユニットに何を使うかも問題となる。当特集はそこのところに着目し、最新事情を解説している。今回は市販の“ディスプレイオーディオ”について説明していく。

なお当特集では、毎回全国の実力カーオーディオ・プロショップに取材して記事を構成している。今回は、大阪府高槻市の有名店、“カーオーディオクラブ”に話を訊いた。参考になる情報が多々得られた。じっくりとお読みいただきたい。

“ディスプレイオーディオ”は、「AV一体型ナビは必要ない」そう考える人に向いている!

まずは“カーオーディオクラブ”代表の高橋さんに、市販“ディスプレイオーディオ”がどのような人に向いているのかを教えてもらった。

「“ディスプレイオーディオ”とはいわば、AV一体型ナビからナビ機能が省かれたものですので(地デジチューナーが省かれている場合も多い)、AV一体型ナビは必要ないという方に向いています。ちなみに“ディスプレイオーディオ”が登場する以前は、AV一体型ナビを使わないという選択をするとモニターも失わざるを得ませんでした。結果、バックカメラが使えなくなり映像系のコンテンツも楽しめません。しかし10年ほど前に“ディスプレイオーディオ”が登場し、非AV一体型ナビユーザーもこれを選べばセンタークラスターパネルにモニターを設置できるようになりました。ゆえに“ディスプレイオーディオ”は、AV一体型ナビは要らないという方にとってのスタンダードになりつつあります。

なお最近の市販“ディスプレイオーディオ”の多くは、Apple CarPlayとandroidautoに対応しています。ただしこれらに対応していると価格が上がりますので、モニター付きのメインユニットをリーズナブルに手にしたいと考えられる方からは、非対応機が選ばれています。

しかしながら使い勝手が良いのは、対応機です。Apple CarPlayとandroidautoが使えると、対応するスマホアプリを車内で便利に使えるようになるからです。

例えばナビアプリなら、車載機のモニターに地図を映し出せて操作も画面上で行えます。AV一体型ナビは要らないとお考えの方はナビが必要なときにはスマホナビアプリを使われますが、その使い勝手が飛躍的に高まります」

市販“ディスプレイオーディオ”の一例(ケンウッド・DDX5020S)。

Apple CarPlay&androidautoに対応した“ディスプレイオーディオ”なら、スマホナビアプリの不利点が消える!?

「ちなみにスマホナビアプリは地図が常に最新ですし、新しい機能が加わった場合もアップデートすればすぐに使えるようになります。なのでそれらを利点だと考えられる方にとっては、スマホナビアプリは魅力的です。とはいえ実際は、車載専用機の方が使いやすいとおっしゃる方の方が多いです。スマホナビアプリには、画面が小さいことと運転中に操作しにくいという不利点がありますので。

しかしApple CarPlayとandroidautoに対応している“ディスプレイオーディオ”なら、その不利点が解消されます。なので、スマホナビアプリ派の方にとっては、それらに対応した“ディスプレイオーディオ”は実に理に叶っているんです。

また“ディスプレイオーディオ”は、“ストリーミングアプリ”も便利に使えます。最近は、音楽を“ストリーミングサービス”で楽しまれる方が増えてきました。今後はさらに利用される方が増えていくはずです。私自身も主には“ストリーミングサービス”で音楽を聴いています。ハイレゾクオリティの音源を楽しめるサービスも増えましたから、音も良いですし。そして何よりリーズナブルです。新譜を月に何作品か購入していたのなら、“ストリーミングサービス”の方がランニングコストが少なくてすみます。

で、“ストリーミングアプリ”もApple CarPlayとandroidautoの対応機であれば、曲名等を車載機のディスプレイに映し出せて操作も画面上のタッチ操作で行えます。

なお、車載機とスマホをBluetoothで接続しても“ストリーミングアプリ”を便利に使えるようになりますが、この場合には車載機側で行える操作は曲送り等の主要操作のみです。対してApple CarPlayとandroidautoの対応機なら、アプリのほぼすべての機能を車載機側で操作できます。この差はとても大きいです」

市販“ディスプレイオーディオ”の一例(カロッツェリア・DMH-SF700)。

“ディスプレイオーディオ”のセッティングは、専門店に任せるベシ!

「ところで“ディスプレイオーディオ”をリリースしているメーカーは何社かありますが、特にカロッツェリアはバリエーションが豊富です。9V型の1DIN機と6.8V型の2DIN機が2機種、そしてApple CarPlayとandroidautoに対応していない6.8V型のモデルも用意しています。なお上位2機種は“Amazon Alexa”にも対応していますので、音声操作で行える項目も多いです。

さらにその2機種は、本体に搭載されているブラウザを介してYouTube動画も楽しめます。

ちなみに車載機器では基本的に、走行中には映像系のコンテンツを画面に映し出せません。しかし走行中でも同乗者が楽しむ分には違法ではないので、走行中に映し出せるようにするためのアイテムもいろいろ発売されています。ただし、Apple CarPlayとandroidautoはそもそも映像系のアプリには対応していません。なので、映像系のコンテンツを同乗者に観せたい方にとっては少々不満が出てきます。しかしカロッツェリアのブラウザ搭載機ならスマホと連携せずともYouTubeが観られますので、映像系コンテンツを重視される方にはお薦め度が高いです。

なお、HDMI端子が搭載されているモデルであればスマホのミラーリングが可能になるので、それを活用すれば映像系のコンテンツも楽しめます。または車載用のandroid端末があり、それを使うとApple CarPlay対応機で映像系のアプリも画面上で操作できるようになるんです。“ディスプレイオーディオ”で映像系のコンテンツを楽しまれたいとおっしゃる方には、この作戦はかなりお薦めです。

ここまでご説明してきたように、“ディスプレイオーディオ”は総じて高機能で、だからこそ使い方にコツもあります。さらにはサウンドチューニング機能が高いモデルも多いので、取り付けはカーオーディオ・プロショップに任された方が良いと思います。専門店に取り付けを依頼すれば利点を活かす使い方のアドバイスも受けられますし、サウンドチューニングも万全に行ってもらえると思います。

お近くでしたらぜひお気軽にお越しください。“ディスプレイオーディオ”についてもさらに詳しくご説明いたしますし、スピーカー交換をはじめその他のご相談にもお応えできます。たくさんの方のご来店を心よりお待ちしています」

《text:太田祥三》

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