レクサスは10月7日、次世代レクサスの第1弾モデル、新型『NX』を発表した。レクサス初のPHEV(プラグインハイブリッド)も設定し、2022年1月以降(予定)より販売を開始する。
2014年に登場したNXは、『RX』とともにレクサスのクロスオーバーSUVを牽引してきたグローバルコアモデル。都会を機敏に駆け抜ける高い走行性能と、SUVらしい力強いデザインが好評を得て、90以上の国と地域で累計約105万台(2021年8月末時点)を販売するヒットモデルとなった。
価格はPHEVの「NX450h+」が714万円から738万円、「NX350h」(HEV)が520万円から635万円、「NX350」(2.4リットルターボ)が599万円、「NX250」(2.5リットルNA)が455万円から570万円。
レクサス初のPHEVをはじめ、6種類のパワートレーンを設定
新型NXはPHEVのほか、2.5リットル直4ハイブリッド(FF/AWD)、新開発2.4リットル直4ターボ(AWD)、2.5リットル直4自然吸気(FF/AWD)、合計6種類のパワートレーンを導入。駆動力をコントロールし、あらゆる走行シーンで減速、操舵、加速がシームレスに繋がる気持ち良さと、接地感、力感、安心感のある走りを実現する。
高剛性・軽量ボディと新開発のサスペンション
サスペンションはレクサスのすっきりとした乗り味を深化させるために新開発。フロントはマクファーソンストラット式、リヤはトレーリングアーム式ダブルウィッシュボーンを採用した。ステアリングシステムは、ラックアシスト式EPSを採用。新開発のバリアブルラックギヤは高速域の安定性を保ちつつ、コーナリングでのクイックなレスポンスを両立している。
また、空力操安技術にも徹底的にこだわった。ドア意匠面からベルトモールまでの段差を最小化したフラッシュベルトモールを採用し、風流れを整流することで、操縦安定性を向上。床下ではエンジンアンダーカバーにディンプル形状を設け、微小渦を発生させることで接地感を高めるとともに、高速域の走行安定性に寄与する。
立体感のあるスピンドルグリルが塊感を強調
サイドビューは直立したグリル面に向かうボンネットフードで伸びやかさを表現している。またリヤオーバーハングを短くすることで軽快感を演出。加えてベルトライン直線部を短くし、リヤへ向かうキックアップを強調することでキャビンの凝縮感を付与した。リヤコンビネーションランプは、中央に配置した一文字ランプと、左右のL字型ランプを独立させ、組み合わせることにより新型NX独自の個性を追求。中央のブランドマークは、従来のL字ロゴから新たなレクサスロゴに刷新し、次世代レクサスの幕開けを象徴している。
エクステリアカラーはレクサス独自の金属表現技術を採用したソニッククロムや、ストレートな高彩度カラーのセレスティアルブルー、深みと鮮やかさを併せ持つブレイジングカーネリアンコントラストレイヤリングなど、全11色を提供する。
スムーズな操作を実現するコクピットデザイン
メーター及びセンターディスプレイエリアは、ドライバーのワイドな視野を確保し、ドライバーのニースペースは程よくタイトにすることで快適な運転に寄与。パッセンジャーエリアは開放感のある空間で、同乗者に快適な移動時間を提供する。ヘッドアップディスプレイからメーターへと前後方向につながる情報表示系の配置と、ヘッドアップディスプレイからセンターディスプレイへつながる操作系の構成により、運転中のスムーズな視線移動を実現。またスタートスイッチ、シフトレバー、ドライブモードセレクトスイッチなどの走行系をステアリング周辺の自然と手が届く場所に配置することで、姿勢を崩さずスムーズに操作が行えるように工夫した。
ラゲージスペースを拡大する際は、センターディスプレイ内のソフトスイッチまたはラゲージルーム内のスイッチ操作により後席シートバックの電動格納・電動引き起こしが可能。リヤドアを開けた状態では後席シート肩口のレバーを引くことで、手動にて素早い格納操作を行うことができる。
高次元の走りを実現するFスポーツ
また、車両前後に「パフォーマンスダンパー」を装着。走行中、ボディに生じるしなりや微振動を吸収し、ハンドリング特性をシャープにするとともに、乗り心地と静粛性を向上する。さらに、減衰力切り替え応答に優れたリニアソレノイド式AVSを設定。大きなうねりと細かな凹凸が複合した路面でも、フラットな姿勢の維持とショックの遮断を両立し、優れた操舵応答性、安定感、快適な乗り心地を実現する。
最新の予防安全技術を搭載
また、高度運転支援技術「レクサス チームメイト アドバンスド パーク」を搭載し、安全/安心でスムーズな駐車を支援。さらにスマートフォンにより、リモートで駐車できる機能も新たに搭載する。加えて、ドアのラッチ/アンラッチを電子制御で行うe-ラッチシステムとブラインドスポットモニターセンサーを連動させた安心降車アシスト(ドアオープン制御付)を採用。その他にもスマートフォンによるクルマの操作を可能とするデジタルキーを採用し、利便性を向上している。
マルチメディアシステム、コネクティッドサービスも刷新。大型化/高解像度化した14インチタッチワイドディスプレイを採用するとともに、直感的な使いやすさを追求した最新のマルチメディアシステムを開発した。また、G-Link機能を大幅に拡充することで、日常使いに即したサービスを提供する。
《text:纐纈敏也@DAYS》