イートンの最新ハイエンドスピーカーであるCORE-S3の導入が今回の根本さんのインスト-ルのテーマとなった。千葉県のサウンドワークスがE220dのラゲッジいっぱいに広がるパワーアンプ群などを美しくインストール、デザイン面での見どころも満載の仕上がり。
自分流のサウンド作りに注力しつつ
新鮮なユニット選びにもこだわった
オーディオコンペでも高い戦闘力を備えたシステムで、なおかつ自分好みのサウンドを追求したオーナーの根本さん。ベテランオーナーらしい個性的なシステム、なおかつ新鮮なユニット選びで狙ったサウンドを実現している。
そんなシステムを支える根幹のユニット群となったのがブラックスDSPとカロッツェリアのパワーアンプであるRS-A09Xを組み合わせたマルチアンプシステムだ。強力な駆動力とハイクオリティで詳細な調整機能を兼ね備え、繊細でなおかつ力強いサウンドを再現する。好みの音色を奏でるスピーカーのパフォーマンスを存分に発揮させるパワーアンプ&DSPの構成とした。
ラゲッジはデザイン面でも力が入っている。合計5台の大型パワーアンプをフラットにインストール。その姿は圧巻だ。ブラウン系のパネル面とグレーのレザー処理を組み合わせたフロアデザインは上質そのもの。大型のパワーアンプを巧みに配置してデザイン的にもスマートな仕上がりとなった。
ラゲッジの各ユニットを際立たせる
カラーコーディネートを工夫した作り込み
5台のパワーアンプに加えて、ラゲッジにはカロッツェリアのサブウーファーであるTS-W1000RSをインストール。こちらはバッフル面にブラウン系の人工スエードを使った処理が印象的。グレーのレザー面から浮かび上がるバッフルまわりは見せる効果も満点。サウンド面でもフロントスピーカーにチョイスしたイートンのCOREシリーズとのマッチングも良くスピード感溢れる低音を再生する。
またラゲッジのデザインには各部に見どころがある。ラゲッジコーディネートのキーワードになっているのは先にも紹介したブラウン/グレーのカラーリングだろう。カーペット素材の中央部をくり抜いて設置されたオーディオボードはベースをグレー系のレザーで処理、ここにインストールされるユニットの周囲をブラウンの人工スエードでアウトラインするという構造。カラー&素材のコンビネーションでユニットを際立たせる手法と言えるだろう。
またユニットのレイアウトを完全にフラットとしているのはカバーを被せれば荷物も積めことを狙ってのことだ。E220dステーションワゴンの広大なラゲッジルームをフルに使いきったインストールはまさに見応え十分となった。
イートンの最新ハイエンドである
CORE-S3の良さを存分に引き出すシステム
オーナーの根本さんはリメイクごとにターゲットを絞って新しいサウンドを探求してきた。今回のテーマはフロントにイートンの3ウェイスピーカーであるCORE-S3を導入して、そのサウンドを思う存分楽しむことだった。これまでにも数々のハイエンドスピーカーを体験してきたベテランオーナーだけに、その審美眼に狂いは無かった。愛車のシステムにCORE-S3を取り入れた感想としては「クリアでクセの無い音、まさに“素の状態で美人”といったサウンドです」とかなりの満足度だ。
ドアにはミッドバスをアウターバッフルでインストール。ドア前部を部分的に加工して効果的なバッフル処理とする。ポケットなど純正機能は残しているのも特徴。ドア内張りとのデザイン的な統一感も高い。またAピラーとドアミラー裏にミッドレンジ/ツイーターをインストール。こちらもメルセデスの内装イメージを崩さない処理でスマート。生地で仕上げたAピラーやワンオフしたドアミラー裏のパネルも内装をイメージを大きく崩さない作り込みだ。
音源としてはオーディオPCであるカナリーノを主に使うというオーナー。DAP全盛の昨今のオーディオコンペシーンにあってPCをメインに据えた音楽プレイヤーシステムを導入しているのものオーナーならではの先進性を感じさせるものだ。自分だけのシステムやサウンドを追求し続けるオーナー。今後のリメイクからもますます目が離せない一台となった。
土田康弘|ライター
デジタル音声に関わるエンジニアを経験した後に出版社の編集者に転職。バイク雑誌や4WD雑誌の編集部で勤務。独立後はカーオーディオ、クルマ、腕時計、モノ系、インテリア、アウトドア関連などのライティングを手がけ、カーオーディオ雑誌の編集長も請負。現在もカーオーディオをはじめとしたライティング中心に活動中。
《text:土田康弘》