ベテランオーナーの森さんがメインカーのプリウスとは別に、内装加工を施さずシンプルなシステムで高音質を追求するというテーマでAMG E53へのインストールを開始。静岡県のレジェーラとともにベテランらしいこだわりのシステムを完成させた。
オーディオ的セカンドカーに対して
シンプルで加工の無いシステムを目指す
今回登場するメルセデスAMG E53のオーナーである森さんは、オーディオカーを2台持ち、それぞれにコンセプトを持たせてインストールを実施し、充実のオーディオライフをライフを送っているベテラン。1台目のクルマはプリウスで、かなりのハイエンドシステムを組み高音質を徹底追求している。対してオーディオ的に言えばセカンドカーにあたるのがこのE53。そんなオーナーにセカンドカーのオーディオコーディネートについて話をうかがうのが今回のテーマとなった。
「メルセデスAMG E53を手に入れてオーディオをインストールする際に考えたのは内装加工を極力施さずにインストールすることでした。そのためスピーカーはインナー取り付けを実施。またヘッドユニットも純正のオーディオを生かすことにしました。さらに大量のユニットを投入したヘビーなシステムデザインは採らず、なるべくシンプルなシステムでコンパクトな取り付けを心がけてシステムを構築していきました」
セカンドカーにはなるべく加工を施すこと無く、シンプルなシステムで高音質を狙うのがテーマになったようだ。その手法も明確。メインカーとは異なる方向性でインストールが始まった。
インナー取り付けを前提にして
リファレンスAMをスピーカーにチョイス
中心となるスピーカーとして選んだのはビーウィズ。もともとビーウィズのユニットが好みだったオーナーは、フロントスピーカーにビーウィズのリファレンスAMのL-25RとL88Rをチョイス。いずれも純正位置へのインナー取り付けとしている点がコンセプト通りだ。コンパクトなユニットであるリファレンスAMなので、取り付け性も良く、スマートにインナー取り付けできたのも計算通りだった。また足もと奥のスペースに設置されているメルセデスの純正ウーファーユニットはそのまま利用している。ビーウィズのスピーカー群とのサウンドマッチングはDSPを駆使してこなしている。
サブウーファーにもビーウィズのA-180IIをチョイス。低音の質にも徹底してこだわった。またフロントスピーカーとのサウンドの統一感を考えてビーウィズのユニット群で統一している。さらにセンタースピーカーにはマッチのUP S4MB-CTRをチョイス。こちらはメルセデル用の10cmサイズのトレードインモデルで取り付けもスマートなのが特徴。ナビなどのインフォメーションを鳴らすためには無くてはならないユニットでもある。
コンパクトなシステムに欠かせないのが
多機能を1台でこなしてしまうDSPアンプ
システムをコンパクトにまとめるというオーナーの望みはDSPアンプの導入によって実現されている。
「DSPアンプは1台のユニットでDSPとパワーアンプの機能が備わっているためシステムをコンパクトにできるので導入しました。縫う出力のチャンネル数や内蔵アンプの数など、想定していたシステム全体をコントロールできる能力を持つことからPLUG&PLAY1080を選びました」
フロント2ウェイに純正ウーファーの3ウェイ、さらにはセンタースピーカーにサブウーファーをコントロールできる同モデル。内蔵アンプも8チャンネル備え、システム構築にはぴったりのDSPアンプとなった。
経験豊富なオーナーはDSPの調整までを自らがこなす。
「ある程度の調整は自分でやってしまいます。これまでもカロッツェリアのP01に始まりオーディソンのbitシリーズなども経験してきましたから、ひととおりの調整はできます。自分で良い音を作っていきたいので調整するのも好きです。通勤中でもちょっと気になったところがあればその都度補正してます。少しずつ音が良くなっていくのもオーディオの楽しみだと思っています」
ベテランオーナーによるセカンドカー作りの考え方を紹介している今回のニューカマー。次回の後編ではコンパクトなインストール方法などについても言及していくこととしたのでこうご期待。
土田康弘|ライター
デジタル音声に関わるエンジニアを経験した後に出版社の編集者に転職。バイク雑誌や4WD雑誌の編集部で勤務。独立後はカーオーディオ、クルマ、腕時計、モノ系、インテリア、アウトドア関連などのライティングを手がけ、カーオーディオ雑誌の編集長も請負。現在もカーオーディオをはじめとしたライティング中心に活動中。
《text:土田康弘》