カスタムレベルが高くなり行く場所が限定されてきたメインのオーディオカーとは別に、気軽に乗れるセカンドカーを手に入れた西川さん。セカンドカーなりのコンセプトを立てて、広島県のWarpsでライトなオーディオシステムを組み始めた。
気に入ったユニットを組み合わせ
好きなサウンドの方向性を作る
メインカーであるアクセラにヘビーなカスタムオーディオを組んでいる西川さん。足回りのカスタムもかなり進んだことから、普段使いするためにセカンドカーを用意した。それがこのデミオだった。オーディオカーを持つユーザーの中には同様の考えを持ったユーザーもいるので、先輩ユーザーのセカンドカー導入例として参考にすると良いだろう。
「このクルマはセカンドカーと割り切って普段使いするための仕様にしました。ただしオーディオは高価じゃ無いけど気に入ったユニットを入れるって決めてたんです。レゲエやアップテンポの曲を聴くことが多いのでそれに合わせたシステムと思ったんです。それで選んだのがヴァイブオーディオのスピーカーでした」
オーディオ仲間が使っていたヴァイブオーディオを聴いたときにピンと来たという西川さん。もちろんパンチのある低音再生も欠かせないことをメインカーを作ったときの経験から知っていたためサブウーファーも導入。コンパクトだがしっかり鳴るモデルとしてロックフォードのパワードサブウーファーのJPS-100-8を選んだのも経験者ならではのセレクトと言える。
セカンドカーは行きすぎない
メインカーとの違いを確立するべし
セカンドカー作りのポイントはどんなところにあるのだろう? メインカーと同じじゃつまらないので西川さんがどんな考え方でデミオのオーディオをプランしたのかを聞いてみた。
「とにかく行きすぎないことですね。メインカーがあるのだから、最先端のことはメインカーで実施して、セカンドカーはある程度現実的で普段使いできる範囲に止めることです」
2台持ちしていることでメリットに感じることもあるのだろうか?
「ちょっとした買い物などにはデミオを使っているんですが、もっと良い音で聴きたいな~と思うとアクセラに乗り換えてドライブに出かけます。すると“やっぱり良いなー”とアクセラの音の良さをあらためて感じるんです。高域の伸びや低域の厚みなどがやっぱり違うんです。この瞬間も気持ち良いんです」
そんなメインカーの心地良さを少しでもセカンドカーに取り入れようとする試みは随所に込めている。例えば高域の伸びをなるべく引き出せるようにツイーターはドアミラー裏にインストール。少しでも直接音を届ける工夫を凝らした。またシート下にはパワードサブウーファーを設置するのも低音の厚みをしっかり生み出すためのこだわりのひとつだ。
セカンドカーに乗るようになって
サウンドの調整を自ら実施している
好みのオーディオを組んだセカンドカーを持つことで西川さんはオーディオの楽しみ方に変化があったという。
「デミオに乗るようになってから自分でも音の調整をするようになったんです。ナビの調整機能を使っていろいろやってますよ。ベースはショップで作ってもらって、そこから自分なりに変更を加えています。例えば定位のポジションの変更や高域のキツさを抑えてみたり。調整で音が変わるのが変わるとすごく楽しいですね」
メインカーではきっちりとショップの調整を実施してベストな状態をキープしているので、オーナーが変更できる調整の余地がほとんど無かったが、セカンドカーならば心置きなくいじれるのも楽しい部分。音の良さ、デザインの良さに加えて、調整することの楽しさを知り、ますますオーディオ世界に没頭しているという。
今後はドアスピーカーのアウターバッフル化までは考えている西川さん。しかしカスタム加工はそこまででメインカーとの区別をしっかり付けると決めている。メインカーとは別方向でオーディオを楽しむというセカンドカーを持ったからこそわかる醍醐味を味わい、オーディオの新しい魅力を楽しんでいる。この経験はメインカーの次なるステップアップにもきっと役立つことだろう。
《text:土田康弘》