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2020年のカーオーディオシーンを盛り立てた、注目アイテムを振り返る!

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ビーウィズ・Lucent Duo165全 3 枚写真をすべて見る

何かと暗いニュースばかりが目立った2020年。カーオーディオ界においてもその影響が少なからず見られたものの、しかし、その一方で業界を盛り立てる注目製品も続々と新登場した。さて、具体的にはどのようなアイテムがあったのか、それらを一気に振り返る。

新基軸のカーオーディオユニットが、2機種新登場!

まずは、国産カーオーディオメーカーから放たれた新基軸のサウンドユニットを振り返りたい。最初に取り上げるのはこちら、2020年終盤に話題を独占した“オーディオテクニカ”のハイレゾ対応メディアプレーヤー『AT-HRP5』(税抜価格:9万5000円)だ。

このようなタイプのユニットの登場は、かねてから待望されていた。理由は以下のとおりだ。昨今、カーオーディオ愛好家の多くがハイレゾ音源を車内で楽しんでいるが、その際には外部機器が用いられるケースが目立つ。しかしそれらは、車内での操作性があまり良くない。

しかし『AT-HRP5』を使えば話が変わる。当機はファイル形式の対応力がすこぶる高いので、さまざまなハイレゾ音源を再生できる。しかも車内で使いやすい。主要操作は専用リモコンで手元を見ずして行えて、車載モニターで曲名等も確認できる。そして音質性能もなかなかに評判となっている。今後も愛用者は増加の一途を辿るであろうことは間違いない。

また、夏に新登場した“カロッツェリア”の新スピーカー『TS-Z900PRS』(税抜価格:12万8000円)も、大きな話題を振りまいた。注目を集めたポイントは主には2点ある。1点は、長きにわたりハイエンドカーオーディオ界をリードしてきたブランドの1つである“カロッツェリア”が放つ久々ニュースピーカーであったこと。そして2点目は、“パイオニア”の高級オーディオブランド“TAD”のコアテクノロジーである『CSTドライバー』が採用されていたことだ。

結果、当スピーカーはルックスも斬新だ。ツイーターとミッドレンジが一体化され同一平面上に配置された構造となっているからだ。そしてそれにより1つのポイントから音が発せられる“点音源再生”が実現され、各帯域での位相差が発生せず明確なステレオイメージの再現が可能となっている。

その音を未確認なら、お近くの取り扱いカーオーディオ・プロショップまで足を運び、聴いてみるベシ。

モレル・イレイト カーボン プロ 62A

“ビーウィズ”と“モレル”からも注目スピーカーが続々発売!

そして、国産ハイエンドカーオーディオブランド“ビーウィズ”からも、新製品や特別モデルが続々と登場した。

新製品で特に話題を集めたのは、8月に発売された『Reference AM』シリーズの新製品6機種と、9月に発売された新ライン、『BEWITH Lucent(ルーセント)』シリーズのセパレート2ウェイシステム『Lucent Duo165』(税抜価格:6万円)だ。

前者は、コストパフォーマンスの高さとインストール性の良さ、そして口径体系の多彩さを自慢とするシリーズだが、そこに上位機種が追加となりますますバリエーションが拡充された。

また『Lucent Duo165』の方は、『Reference AM』シリーズよりもさらに手頃な“ビーウィズ”スピーカーであることが最大の注目ポイント。それでいて音質性能も確か。ツイーターにはシルク系新素材「ルーセントシルク」が採用され、ミッドウーファーにはアルミ-マグネシウム振動板を搭載。その他にも随所にHi-Fi設計が盛り込まれている。

これにて同ブランドのファン層がさらに拡大することは確実だ。手応えあるミドルグレードスピーカーを探していた方は、当機を要チェック。

海外ブランドでは、イスラエル発の人気メーカー“モレル”の新スピーカーも大いに注目を浴びている。新登場したのは4モデル。『イレイト カーボン プロ 62A』(パッシブレス2ウェイセット、税抜価格:35万円)、『イレイト カーボン プロ 63A』(パッシブレス3ウェイセット、税抜価格:50万円)、『イレイト カーボン 62A』(パッシブレス2ウェイセット、税抜価格:30万円)、『イレイト カーボン 63A』(パッシブレス3ウェイセット、税抜価格:45万円)、以上だ。

なおこれらは、多彩なラインナップを誇る“モレル”スピーカーの中で上から3グレード目に位置する製品だ。ちょうどその前後のモデルの価格差が開いていて、その間に入るモデルの登場が待望されていた。これら4機種はまさしくその空白を埋める形で登場し、しかも音質性能的にも十二分なコストパフォーマンスを発揮する。

“モレル”スピーカーの新たな定番となりそうなこれら新スピーカー群。ヒットの予感は大だ。

カロッツェリア・DCT-WR100D

有機ELパネルが搭載されたナビ、そして車載用Wi-Fiルーターも新登場!

最後に、カーエレクトロニクスアイテムの注目株を2つ紹介しておきたい。1つは10月に発売されたパナソニックのAV一体型ナビ『ストラーダ』の2020年モデル『FIX PREMIUM10』の2機種。これらの最大の注目ポイントはそのディスプレイ。市販カーナビとして初となる有機ELパネルが採用されているのだ。

ちなみに『ストラーダ』の旗艦機は従来から画質が高いことでお馴染みだった。色が鮮やかでしかも光の反射にも滅法強い。その利点が有機ELとなり一層伸長している。有機ELパネルは自己発光式なのでバックライトを必要としない。結果、黒色が引き締まり色再現性も高くなっている。なお『F1X PREMIUM10』の2機種はハイレゾ音源の再生も可能だ。オーディオメインユニットとしても実力が高い。

そしてもう1つの注目アイテムは、“カロッツェリア”の車載用Wi-Fiルーター『DCT-WR100D』(税抜価格:2万5000円)だ。

当機を使えば、車内でネットと繋がり放題になる。乗員がそれぞれのスマホやタブレット、あるいはゲーム機やパソコンを車内で存分に使い倒せるようになる(最大5台が同時接続可能)。

ちなみに当機はランニングコストもリーズナブル。クルマ向けのLTEデータ通信サービスの『docomo in Car Connect』の365日プランを2年使った場合、本体代も含め月々2042円(税別)で済む計算となる。一般的なモバイルWi-Fiルーターの月々の必要コストが4000円台の中盤くらいなので、それと比べてかなりお安い。なお当機を導入することで、音楽ストリーミングアプリもオンラインで使い放題になる。カーオーディオ愛好家にとっても魅力は大きい。

さて、2021年にはどんな新製品が登場するのか。より一層カーオーディオ界を盛り上げる魅力的なアイテムが続々と登場することを大いに期待しよう。皆さま、良いお年をお迎えください!

《text:太田祥三》

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